ニューカッスルが破竹の7連勝を記録!! | Purely Belter

ニューカッスルが破竹の7連勝を記録!!

1シーズンでのプレミアリーグ復帰を目指すニューカッスル・ユナイテッドは、現在好調をキープ。ノリッジ・シティ相手に劇的な勝利を挙げてから一気にギアを上げ、リーグ戦7連勝を達成しました。2位に勝点3差をつけて首位を走っています。


■10月は全勝、11月も幸先良いスタートを切る
9月終了時には3位となっていたニューカッスルですが、10月で一気に首位に浮上。ロザラム・ユナイテッドに0-1で勝利すると、インターナショナルウィーク明けのブレントフォードFCにホームで3-1、続くバーンズリー戦もアウェーで0-2で快勝し、今季初めて順位表のトップに立ちました。

首位として迎えたイプスウィッチ・タウン戦も見事な戦いぶりでした。スコットランド代表DFクリストフ・ベラ、元アイルランド代表FWレオン・ベストら優秀な選手を揃える"トラクター・ボーイズ"を相手に序盤から圧倒。開始1分にFWアジョゼ・ペレスがネットを揺らすと、後半28分に再びペレス、その5分後にはMFマット・リッチーがゴールを決め、3-0で勝利しました。

EFLカップ4回戦では、ホームでプレストン・ノースエンドに6-0で大勝。ここまで苦しんでいたMFモハメド・ディアメやFWアレクサンデル・ミトロヴィッチにもゴールが生まれ、圧巻のゴールショーでした。その4日後には、リーグ戦で再びPNEと対戦し、アウェーで1-2の勝利。後半終了間際に1点を返されると、ロスタイムの10分間も猛攻を受けましたが、なんとか耐えて勝点3を手にしました。

11月のスタートはカーディフ・シティとのホーム戦。リーグ屈指のタレントを擁していながら調子が上がらない相手に、前半で2点のリードを奪いました。しかし、後半は苦しい展開に。相手は、FWマルアン・シャマフ、MFピーター・ウィッティンガムといった切り札を投入し、ニューカッスルは守備の時間が続きました。後半32分に1点を返されますが、同点弾は許さず。新月を幸先良くスタートすることができました。

■苦しんでいたエースの復活
開幕から良い成績を残していたニューカッスルですが、ミトロヴィッチは満足な出場機会を得られずにいました。昨季の最終節で退場処分を受けたため、開幕から4試合出場停止。その間に新加入のFWドワイト・ゲイルがゴールを量産し、ミトロヴィッチの序列は2番手となっていました。

ラファエル・ベニテス監督は、1トップとトップ下を置くシステムで戦っています。シュートは勿論、ポストプレーも巧く、体の強さと打点の高いヘッドも売りのミトロヴィッチは、1トップに持ってこいの選手。気持ちを前面に出してプレーする選手ですが、一方で、気性が荒く、昨季から不用意なカードを受けることもしばしばありました。そのことを危惧してか、シーズン開幕前には、ベニテス監督がミトロヴィッチを放出候補としているとのニュースもありました。

開幕から出遅れてなかなか出場機会を得ることができませんでしたが、先月ついに復活。リーグカップのPNE戦で2ゴールを決めると、直後のリーグ戦でのPNE戦でも2ゴールを決めました。先日のカーディフ戦はゴールこそありませんでしたが、1点目をアシスト。ペナルティエリア内でボールを受けると、シュートフェイントで相手DFを引きつけ、それにより空いたMFクリスティアン・アツに丁寧なボールを送りました。

ここまで11ゴールを決めているゲイルは勿論、アイルランド代表として活躍するFWダリル・マーフィーなどFWの定位置争いは熾烈。個人的には、ミトロヴィッチとゲイルの共存もあり得るのではないかと期待しているのですが…ベニテスのファーストチョイスが誰になるのか、注目です。

■激しいポジション争いでチームが活性化
ミトロヴィッチとゲイルの1トップ争いに注目が集まりますが、今季のニューカッスルは全てのポジションでレベルの高い競争が行われています。特に、GKとDFラインには贅沢なメンバーが揃っています。

開幕からニューカッスルのゴールマウスを守っていたのは、新加入のマッツ・セルスでした。昨季はベルギーの最優秀GKに選出され、UEFAチャンピオンズリーグにも出場したセルスですが、ミスもありベニテス監督の信頼を得るには至らず。そんな中、チャンスを得たのは、昨季終盤にチームを支えたカール・ダーロウでした。9月最終戦のノリッジ戦で先発に抜擢されると、ここまでリーグ戦7試合連続で正GKの座を死守しています。昨季チームを支えたGKロバート・エリオットも大怪我から復帰しました。今後GKのポジション争いもさらに激化しそうです。

また、DFラインのポジション争いも注目です。右SBの定位置を巡っては、フルノン・アニータとデアンドレ・イェドリンが鎬を削ります。アニータはしっかりとした守備を持ち味とする選手。2012/13シーズンに加入以来、これまで様々なポジションをこなしてきました。今季はサイドバックでのプレーが主となっています。身長167cmと小柄ですが、早いプレスと読みで守備に安定感をもたらします。一方のイェドリンは、積極的な攻撃参加が魅力の選手。これまで多くのチャンスを演出しており、カーディフ戦でも、鋭いスルーパスからMFヨアン・グフランのゴールをお膳立てしました。最近は、イェドリンが一歩リードしている印象です。

そして、キャプテンのジャマール・ラッセルズのパートナーを巡る争いも激しい。開幕して暫くは、シャンセル・ムベンバが起用されましたが、9月17日のウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ戦でOGを記録してから、定位置を失いました。現在はキアラン・クラークがラッセルズと共にCBを形成し、安定したプレーを披露しています。昨季は加入1年目ながらチームのDFラインを支えたムベンバ。爆発的なスピードがありますし、読みも鋭い。現在は苦しい状況ですが、再び定位置を奪い返してほしいところです。

■"名門クラブ"対決を制して首位固めを!!
ニューカッスルの次の試合は、インターナショナルウィーク明けの20日。アウェーでリーズ・ユナイテッドと対戦します。

GKナイジェル・マーティン、DFリオ・ファーディナンド、MFハリー・キューウェル、FWマーク・ヴィドゥカ…世界屈指のタレントを擁し、90年代後半から00年代前半のプレミアリーグを盛り上げたリーズですが、プレミアリーグの舞台から離れて13シーズンが過ぎました。ここ5シーズンは中位に甘んじているリーズですが、今季はここまで6位。久々のプレミアリーグ復帰を目指します。

元イングランド代表GKロバート・グリーン、ニュージーランド代表FWクリス・ウッドをはじめ、各ポジションにタレントを揃えるリーズですが、攻撃の中心となるMFステュアート・ダラスが負傷。W杯予選に臨む北アイルランド代表からも離脱しており、ニューカッスル戦には間に合わない見込みです。強烈な右足が武器のダラスが欠場するとなると、リーズにとっては打撃となります。

しかし、ニューカッスルも、攻撃の舵取り役を務めるMFジョンジョ・シェルヴィーに出場停止処分が下されるおそれがあります。9月17日のウルヴス戦で、相手DFロマン・サイスに対して差別的な発言をしたとされることが、その対象です。今季も長短の正確なパスでチャンスを演出してきただけに、出場停止となるとチームにとって痛手となります。しかも、最大で8試合の出場停止となるため、その間の戦術変更は必至です。

シェルヴィーを欠く(であろう)中での戦いは厳しいですが、リーズ戦を終えると、比較的下位に位置するチームとの対戦が続きます。リーズの本拠地エランド・ロードでの対戦は、実に13シーズンぶり。これまで多くの名勝負を生んできた両チームですから、この試合も白熱した試合となりそうです。"名門対決"に勝利し、首位の座をしっかりと守りたいところです。


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