プレミアリーグ復帰へ向けたシーズンが始まる!! | Purely Belter

プレミアリーグ復帰へ向けたシーズンが始まる!!

15/16シーズンは18位に終わり、新シーズンはチャンピオンシップ(2部相当)で戦うこととなったニューカッスル・ユナイテッド。非常に残念な結果でしたが、下を向いている時間はありません。昨日からチームは始動し、選手たちは軽めのトレーニングを行いました。

昨季は序盤から勝てない試合が続きましたが、ラファエル・ベニテス監督が今年3月に就任してからは復調。チームを降格から救うことはできませんでしたが、サッカーの質が大幅に変化しました。降格により退任の可能性もありましたが、無事に新契約を締結。経験豊富な指揮官の下でプレミアリーグ復帰を目指します。


■プレミアリーグ復帰へ3選手を獲得

ベニテス監督の留任も嬉しいニュースですが、新シーズンへ向けて新たに3選手が加わりました。ベルギーのKAAヘントからGKマッツ・セルス、プレミアリーグのクリスタルパレスからFWドワイト・ゲイル、AFCボーンマスからMFマット・リッチーを獲得しました。

セルスは10/11シーズンにリールセSKでプロデビュー。日本代表GK川島詠嗣選手が退団後から正守護神となり、13/14シーズンにはヘントへ移籍。14/15シーズンにはクラブ史上初のリーグ優勝に大きく貢献しました。15/16シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグに出場しベスト16入りを果たしました。セルスにとって、これが初の海外移籍となります。

ニューカッスルはティム・クルルとロブ・エリオットが怪我を抱えており、昨季はGKの駒不足に苦しみました。カール・ダーロウ、フレディ・ウッドマンは成長著しい選手ですが、新たなGKは必要でした。セルスは24歳ながらCLの大舞台も経験しており、非常に楽しみな選手。これまで多くの素晴らしいGKを輩出してきたベルギーの選手ですから、期待できそうですね。

ゲイルとリッチーも非常に楽しみな選手です。いずれも下部リーグからステップアップに成功した選手です。ゲイルは前線の選手ですが、豊富な運動量と献身的な守備も魅力的です。14/15シーズンでは、ニューカッスル戦で開始1分にゴールを決めています。昨季は出場機会は多くありませんでしたが3ゴールを記録しています。リッチーは左足からの正確なクロス、強烈なシュートが持ち味の選手。昨年3月にはスコットランド代表デビューを果たしています。

ゲイルとリッチーはチャンピオンシップでのプレー経験があり、リッチーは14/15シーズンに15ゴールを記録しています。24チームが凌ぎを削るチャンピオンシップは、プレミアリーグとは違った難しさがあります。彼らのチャンピオンシップでの経験は、チームにとって大きなプラスとなるでしょう。

■主力選手の流出を最小限にとどめることができるか!?

降格したクラブが覚悟しなければならないのが、主力選手の移籍。クラブとしては、降格により財政的に苦しくなりますし、選手としても、より高いレベルでのプレーを求めることは当然のことです。今季のニューカッスルも、ある程度の主力の流出は覚悟しなければなりません。

現在のところ、生え抜きDFスティーヴン・テイラーが契約満了により退団、1月に加入したMFアンドロス・タウンセンドも降格による契約解除条項により、クリスタルパレスへの移籍が決まりました。そして、正式発表はなされていませんが、8シーズンに渡ってクラブを支えたDFファブリシオ・コロッチーニも母国のサン・ロレンソへの移籍手続が完了したとの報道があります。

現在フランス代表としてUEFAユーロ2016を戦っているMFムサ・シッソコは、地元メディアに対してプレミアリーグのクラブへの移籍を希望している旨のコメントを発していました。ここ2シーズンのシッソコのパフォーマンスは決して良いものとはいえませんでしたが、プレミアリーグの舞台で再び活躍する自信があるのでしょう。今夏での退団はほぼ決定とみてよいと思います。

10/11シーズンからプレーするMFシェイク・ティオテも中国への移籍が噂されています。ベニテス監督が就任してから高パフォーマンスを見せたティオテですが、30歳を迎えて新たなチャレンジを求めているのかもしれません。また、昨季10ゴールを挙げたMFジョルジニオ・ヴァイナルドゥムにも多くのクラブが注目していることでしょう。両選手とも、昨日のトレーニングには参加していましたが、いつ移籍が決まってもおかしくありません。

チームを支えた選手たちの移籍は痛いですが、ベニテス監督が今季も指揮を執る点は、選手にとってニューカッスルに留まる大きなファクターとなるかもしれません。これまでCLやFIFAクラブワールドカップを獲得してきた名将による指導を受けることができるのですから、選手にとっても大きなモチベーションとなることでしょう。ベニテスの存在が、主力流出に歯止めをかけてくれると信じています。

■若手選手にとっては大きなチャンスとなるシーズンに
若手選手にとって、今季は非常に大きなシーズンとなりそうです。前回ニューカッスルがチャンピオンシップを戦った09/10シーズン、DFダニー・シンプソン、FWアンディ・キャロルといった若手選手が活躍し、1シーズンでのプレミアリーグ復帰に貢献しました。今季も若手選手の躍動が期待されます。

クラブには多くの若手選手が所属していますが、特にDFジャマール・ラッセルズ、ジェイミー・ステリー、ケヴィン・ムバブの3選手には注目が集まります。

昨季は15試合に出場したラッセルズは、終盤戦で気合の入ったプレーを見せました。当初は不安定なパフォーマンスもありましたが、試合を重ねるにつれ、対人戦の強さ、チームを鼓舞する姿が見られるようになりました。S.テイラーとコロッチーニの2人が去る今季、クラブには新たなDFリーダーが必要です。ラッセルズはその素質がある選手だと思います。

ステリーとムバブは共にサイドバックを本職とする選手。ステリーは、昨季の最終節に途中出場しトップチームデビューを果たしました。ムバブは昨季9月のチェルシー戦でデビューし、リーグ戦3試合に出場しました。右にはダリル・ヤンマート、左にはポール・ダメット、マサディオ・アイダラという選手がおり、レギュラー獲得は決して容易ではありませんが、彼らの成長に期待したいところです。

■新シーズンの"初戦"は16日のボヘミアンFC戦

ニューカッスルは4試合のプレシーズンマッチを予定しています。初戦は今月16日のボヘミアンFC戦、アイルランドの強豪とアウェーで対戦します。アイルランド代表選手はイングランドやスコットランドでプレーしているため、アイルランドの国内リーグは決してレベルが高いとはいえません。とはいえ、これまで11度のリーグ制覇をし、ヨーロッパでの経験も豊富なボヘミアンは、プレシーズン初戦の相手としては良いでしょう。

その後20日にリーグ2(4部相当)のドンカスター・ローヴァーズ戦、23日にベルギー・ジュピラー・プロリーグ(1部相当)のKSCロケレン・オースト=フランデルン戦をそれぞれアウェーで行い、30日にオランダ・エールディヴィジ(1部相当)のSBVフィテッセとホームで戦い、開幕戦を迎えます。ロケレンとフィテッセは国内リーグでも結果を残しており、難しい相手です。また、フィテッセには日本代表DF太田宏介選手も所属しているため、太田選手のプレーにも注目ですね。

チャンピオンシップの開幕戦は8月5日、アウェーでフルハムFCと対戦します。12/13シーズンに降格後、プレミアリーグの舞台に復帰できないフルハム。クラブには、嘗てニューカッスルでキャプテンを務めたMFスコット・パーカー、ユーロ2016で旋風を巻き起こしているウェールズ代表DFジャズ・リチャーズ、MFジョージ・ウィリアムズらが所属しています。難しい試合になりそうですが、良いスタートを切ってほしいところです。


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