2か月ぶりの勝利で残留へ望みを繋ぐ | Purely Belter

2か月ぶりの勝利で残留へ望みを繋ぐ

イングランド・プレミアリーグは第34節が行われ、ニューカッスル・ユナイテッドはホームでスウォンジー・シティに3-0で快勝。第25節のウェストブロミッジ・アルビオン戦以来、2か月ぶりの勝利となり、残留圏内との勝点差を3に縮めました。


■残留へ向けて大きな勝点3を獲得
この試合のニューカッスルは、立ち上がりから積極的に前へ出ました。なかなかシュートまでは持ち込めなかったものの、両サイドが高い位置を取りチャンスを作りました。先制ゴールを奪ったのは前半40分、DFジャマール・ラッセルズがコーナーキックを頭で合わせました。

後半はスウォンジーの攻撃を受けヒヤリとする場面も多くありましたが、相手のシュート精度に助けられました。苦しい時間を耐えたニューカッスルは、37分に試合を決定づける2点目を奪います。コーナーキックをFWアレクサンダル・ミトロヴィッチが競り勝ち、最後はMFムサ・シッソコのゴール。シッソコはこれが今季初ゴールとなりました。

44分にはゴール前でミトロヴィッチにラストパスを受けたMFアンドロス・タウンセンドが決めて3点目。タウンセンドは、前節のスーパーゴールに続き、2試合連続ゴールとなりました。ロスタイムにはロングパスに抜け出したミトロヴィッチにチャンスが訪れるも、シュートはミートせず枠外。4点目こそなりませんでしたが、ニューカッスルがホームで快勝しました。

ラファエル・ベニテス監督が就任してからも苦戦が続いていましたが、これで2か月ぶりの白星となりました。残留争いを戦うニューカッスルにとって、貴重な勝点3となりました。

■主力の復帰によりチームのバランスが向上

ベニテス監督は、前節から大幅にメンバーを入れ替えて試合に臨みました。DFラインにはDFポール・ダメット、中盤にはジャック・コルバックとシェイク・ティオテが復帰。1トップにはパピス・シセが起用されました。

前節までは守備面での軽さが目立っていました。右SBのダリル・ヤンマートは高い位置を取るため、カウンター時の対処が甘く、左SBにはアニータ、コルバック、シッソコなど本職でない選手が起用されたため、攻守で良さを出すことが出来ませんでした。また、CBの間を割られることも多く、ファブリシオ・コロッチーニ不在の穴が響きました。

しかし、この試合のDF陣は最後まで集中を保ちました。アニータは90分間アップダウンを繰り返しました。相手の右サイドに入ったジェフェルソン・モンテロは切れ味鋭いドリブルが持ち味ですが、シャンセル・ムベンバと連携し、しっかりと対応していました。また、ティオテとコルバックが中央に入ったことにより、ボールを奪われてからの対処も落ち着いていたため、ヒヤリとするシーンが少なかったと思います。

ムベンバと共にCBに入ったラッセルズのプレーも光りました。ヘッドの強さは攻守両面で武器となりましたし、対人戦でも粘り強く対処しました。起用された当初は軽いプレーも見られましたが、最近は最終ラインからチームを鼓舞するシーンが見られます。新たなDFリーダーとして期待されます。

■迫力あるプレーで攻撃を引っ張るタウンセンド
1月の移籍市場で加入したタウンセンドは、素晴らしいプレーを披露しています。前節はカットインから強烈なゴールを決めましたし、この試合でもダメ押しゴールとなる3点目を決めました。また、コーナーキックからのアシストも記録しております。チームに不可欠な選手の一人です。

右サイドでボールを持つとスピードを活かして突破を図り、独特のタイミングで中へを送ります。相手DFを完全に抜き去るまでクロスを上げない選手が多い中、タウンセンドは少しでも隙があるとクロスを上げることが出来ます。また、利き足が左足のため、中へ切れ込んでの一発も魅力的です。

今季はトッテナム・ホットスパーで出場機会が限られていましたが、ニューカッスル加入後は11試合で3ゴール。この調子を維持すれば、UEFAユーロ2016のメンバー入りも可能性を帯びてきます。今後も思い切りの良いプレーを楽しみにしたいところです。

■残り5試合で残留圏内浮上に期待したい
難敵相手に快勝しましたが、まだまだ厳しい状況に変わりはありません。17位ノリッジ・シティとの勝点差は3。消化試合が1試合少ないですが、得失点差で不利な状況となっています。18位のサンダーランドAFCも調子を上げているだけに、残り試合1つも落とせません。

この勝利をキッカケに上昇したいニューカッスルですが、強敵との試合を残しています。次節はホームでマンチェスター・シティ戦、その後はリヴァプール(A)、クリスタルパレス(H)、アストンヴィラ(A)、トッテナム(H)となります。ホームで3試合残しているとはいえ、非常に難しい試合となりそうです。優勝争いが最終節までもつれる場合、トッテナム戦は非常にハードなものとなってしまいます。

ニューカッスルにとっては、次節のマンC戦が非常に大きない試合となります。破壊力抜群の攻撃陣が印象的ですが、守備も非常に堅い。しかし、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝を残していることを考えると、メンバーを入れ替えて試合に臨むことも考えられます。また、アウェーでは勝点を落とす試合もあるだけに、勝機はありそうです。

今季のニューカッスルは、勝利後その調子を維持することが出来ませんでした。今回は、これまでの反省を活かす大きなチャンス。今節同様スタジアムは素晴らしい雰囲気になることでしょう。チーム一丸となって勝点3獲得を目指してほしいところです。


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