ラファエル・ベニテス新監督への期待
今季ここまで19位に沈むニューカッスル・ユナイテッドは、ついにスティーヴ・マクラーレン監督を解任。新指揮官として、今季途中までレアル・マドリードを率いていたラファエル・ベニテス監督を招聘しました。
■わずか10カ月で終焉したマクラーレン体制
昨季は最終節で何とか残留を決定。今季こそは上位に進出するため、クラブは元イングランド代表監督のマクラーレンを新指揮官に迎えました。しかし、序盤から苦しみ、ここまで28試合を戦ってわずか6勝。前節はホームでAFCボーンマスに1-3で敗れ、残留を争うライバル相手に痛恨の黒星。これが決定打となり解任が決まりました。
マクラーレンは開幕から「10試合終えた段階で評価してほしい」と話していました。サウサンプトンとの開幕戦をはじめ、マンチェスター・ユナイテッドとのアウェー戦を引き分けるなど、粘り強い戦いを見せた試合もありました。しかし、安定感を欠き、10試合経過後も調子は上がりませんでした。年が明けてからも苦しい戦いが続き、ここ最近は3連敗。攻守に覇気がないパフォーマンスでした。
ここまで、ターニングポイントとなり得る試合は幾つかありました。9月にはホームでチェルシーと1-1で引き分けましたし、12月にはリヴァプールとトッテナム・ホットスパーに連勝しました。強豪相手に良いパフォーマンスを披露し復調の兆しが見えたかに思えましたが、その後はいつものニューカッスルへ逆戻り。今季途中までチェルシーを率いていたジョゼ・モウリーニョ監督が指摘した通り、クラブは「継続性」を欠き、良い状態を維持することが出来ませんでした。
個人的には、今季のマクラーレン体制を期待していました。イングランド代表監督での失敗の印象が強かったため、ニューカッスルというクラブで再び監督として成功を掴みとってほしかったです。しかし、結果は、クラブとマクラーレン双方にとって非常に残念なものとなってしまいました。主力が怪我で離脱することが多かったとはいえ、このメンバーで降格争いをしているのですから、妥当な解任といえるでしょう。
■ヨーロッパを制した"ラファ"への期待
10試合を残した段階で降格圏内の19位。こうした難しい状況の中、新監督には、嘗てヨーロッパを制した名将が就任しました。ベニテスといえば、リヴァプールでのCL優勝が印象的ですが、バレンシアCFでもリーガとUEFAカップを制しており、最近ではSSCナポリでもコパ・イタリアを制しております。この通り、とりわけカップ戦での強さが目立ちます。
今季からR.マドリードの監督に就任しましたが、結果が出ず今年1月に解任。勝星を重ねることに苦しみましたが、それ以上に選手との確執、国王杯での選手登録ミスなど、多くの苦難があったようです。しかし、今季のR.マドリードの不振を彼一人の責任にするのはフェアではないでしょう。ジニディーヌ・ジダン監督体制となった現在でも状況は好転していないのですから、会長以下クラブ全体に大きくて深い問題があるのだと思います。
ベニテスに求められるのは、クラブの状況を好転させて残留に導くこと。就任会見ではそれを成し遂げられると力強く述べました。非常に深刻な状態ではありますが、ベニテスが話す通り、メンバーの質は高く、自信さえ取り戻せば上昇気流に乗ることが出来るはず。残された時間は多くありませんが、守備面を中心に、チームを大幅に改善させてくれることでしょう。
ベニテスとの契約期間は3年と発表されていますが、クラブが降格した場合には契約を解除できるとの条項が入っているようです。しかし、今回の挑戦は、ベニテス本人にとってR.マドリードでの失敗を取り戻す大きなチャンス。間違いなく、来季もニューカッスルを率いているはずです。
■首位を叩いてファンのハートを掴めるか!?
ベニテス体制の船出は、アウェーでのレスター・シティ戦。ここまで首位を走る相手との試合です。今季のレスターのパフォーマンスは、世界中のサッカーファンに驚きを与えています。暫定で2位と勝点2差をつけており、クラブ史上初のリーグ制覇も視野に入ってきました。
エースのジェイミー・ヴァーディをはじめ強力な攻撃陣を擁しているレスターですから、非常にタフなゲームとなります。両チームの調子を考えると、ニューカッスルが勝つ可能性は非常に低いと言わざるを得ません。しかし、残り試合が少なくなるにつれ、レスターにはプレッシャーや焦りが強くなっているはずです。ニューカッスルの選手も、監督交代でモチベーションが高いでしょうから、試合開始から全力でぶつかってほしいです。
レスターには、日本代表FW岡崎慎司選手が所属していることもあり、日本人にも馴染みがあるクラブ。個人的にも、現在上位にいる中では一番優勝してほしいクラブです。しかし、今節敗れても、首位の座に変わりはありません。今節はニューカッスルに勝利をプレゼントし、次節以降再び勝ち星を重ねてほしいものです。
ニューカッスルはレスター戦後、サンダーランドAFCとのタイン=ウェア・ダービーが控えています。大切な試合が続きますが、まずは首位を叩き、新たな船出を飾ってほしいです。ベニテス監督の手腕に期待しましょう。
■わずか10カ月で終焉したマクラーレン体制
昨季は最終節で何とか残留を決定。今季こそは上位に進出するため、クラブは元イングランド代表監督のマクラーレンを新指揮官に迎えました。しかし、序盤から苦しみ、ここまで28試合を戦ってわずか6勝。前節はホームでAFCボーンマスに1-3で敗れ、残留を争うライバル相手に痛恨の黒星。これが決定打となり解任が決まりました。
マクラーレンは開幕から「10試合終えた段階で評価してほしい」と話していました。サウサンプトンとの開幕戦をはじめ、マンチェスター・ユナイテッドとのアウェー戦を引き分けるなど、粘り強い戦いを見せた試合もありました。しかし、安定感を欠き、10試合経過後も調子は上がりませんでした。年が明けてからも苦しい戦いが続き、ここ最近は3連敗。攻守に覇気がないパフォーマンスでした。
ここまで、ターニングポイントとなり得る試合は幾つかありました。9月にはホームでチェルシーと1-1で引き分けましたし、12月にはリヴァプールとトッテナム・ホットスパーに連勝しました。強豪相手に良いパフォーマンスを披露し復調の兆しが見えたかに思えましたが、その後はいつものニューカッスルへ逆戻り。今季途中までチェルシーを率いていたジョゼ・モウリーニョ監督が指摘した通り、クラブは「継続性」を欠き、良い状態を維持することが出来ませんでした。
個人的には、今季のマクラーレン体制を期待していました。イングランド代表監督での失敗の印象が強かったため、ニューカッスルというクラブで再び監督として成功を掴みとってほしかったです。しかし、結果は、クラブとマクラーレン双方にとって非常に残念なものとなってしまいました。主力が怪我で離脱することが多かったとはいえ、このメンバーで降格争いをしているのですから、妥当な解任といえるでしょう。
■ヨーロッパを制した"ラファ"への期待
10試合を残した段階で降格圏内の19位。こうした難しい状況の中、新監督には、嘗てヨーロッパを制した名将が就任しました。ベニテスといえば、リヴァプールでのCL優勝が印象的ですが、バレンシアCFでもリーガとUEFAカップを制しており、最近ではSSCナポリでもコパ・イタリアを制しております。この通り、とりわけカップ戦での強さが目立ちます。
今季からR.マドリードの監督に就任しましたが、結果が出ず今年1月に解任。勝星を重ねることに苦しみましたが、それ以上に選手との確執、国王杯での選手登録ミスなど、多くの苦難があったようです。しかし、今季のR.マドリードの不振を彼一人の責任にするのはフェアではないでしょう。ジニディーヌ・ジダン監督体制となった現在でも状況は好転していないのですから、会長以下クラブ全体に大きくて深い問題があるのだと思います。
ベニテスに求められるのは、クラブの状況を好転させて残留に導くこと。就任会見ではそれを成し遂げられると力強く述べました。非常に深刻な状態ではありますが、ベニテスが話す通り、メンバーの質は高く、自信さえ取り戻せば上昇気流に乗ることが出来るはず。残された時間は多くありませんが、守備面を中心に、チームを大幅に改善させてくれることでしょう。
ベニテスとの契約期間は3年と発表されていますが、クラブが降格した場合には契約を解除できるとの条項が入っているようです。しかし、今回の挑戦は、ベニテス本人にとってR.マドリードでの失敗を取り戻す大きなチャンス。間違いなく、来季もニューカッスルを率いているはずです。
■首位を叩いてファンのハートを掴めるか!?
ベニテス体制の船出は、アウェーでのレスター・シティ戦。ここまで首位を走る相手との試合です。今季のレスターのパフォーマンスは、世界中のサッカーファンに驚きを与えています。暫定で2位と勝点2差をつけており、クラブ史上初のリーグ制覇も視野に入ってきました。
エースのジェイミー・ヴァーディをはじめ強力な攻撃陣を擁しているレスターですから、非常にタフなゲームとなります。両チームの調子を考えると、ニューカッスルが勝つ可能性は非常に低いと言わざるを得ません。しかし、残り試合が少なくなるにつれ、レスターにはプレッシャーや焦りが強くなっているはずです。ニューカッスルの選手も、監督交代でモチベーションが高いでしょうから、試合開始から全力でぶつかってほしいです。
レスターには、日本代表FW岡崎慎司選手が所属していることもあり、日本人にも馴染みがあるクラブ。個人的にも、現在上位にいる中では一番優勝してほしいクラブです。しかし、今節敗れても、首位の座に変わりはありません。今節はニューカッスルに勝利をプレゼントし、次節以降再び勝ち星を重ねてほしいものです。
ニューカッスルはレスター戦後、サンダーランドAFCとのタイン=ウェア・ダービーが控えています。大切な試合が続きますが、まずは首位を叩き、新たな船出を飾ってほしいです。ベニテス監督の手腕に期待しましょう。