美大生の就職悩み相談です。
いきなりですが、
「クリエイティブ系採用」は募集人数が少ないです。
中でも、みんなが目指す様な「乃村工藝社」や、「資生堂」、「電通」といった大手はとんでも無い倍率でしょう。
大学で評価され、友人に羨望の眼差しを向けられていた人でさえ、
大手だけを業界順位を上から順番に受け続けた結果、
内定が無いまま卒業を迎えるケースを多く見てきました。
この様な就職活動は、当選率数千倍の宝くじを買う様なもの。
保険もかけずに、数千倍の宝くじに託していい程、
あなたの将来は軽くないはずです。
一般大生が当たり前に保険をかける事を、
多くの美大生は驚くほど無謀に強行してしまうのです。
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では、なぜ多くの美大生が無謀な賭けに出てしまうのか。
もちろん、美大生の考えが甘い!と決めつけてしまうのは乱暴です。
冒頭でお話した通り、「クリエイティブ系採用」の少なさが原因の一つだと思います。
さらに言うと、採用時期が総合職採用よりも遅く(三年生の年明けから本格化するケースが多いと思います。)
気付いた時には「数千倍の宝くじ」だけになってしまうのです。
クリエイティブ採用が本格化するまでの時間、
美大生が陥りやすいのが
作品を作る
↓
ポートフォリオを作る
↓
選考に落ちる
↓
もっと作品を作る
という「ポートフォリオ無限地獄」です。
ポートフォリオを作るという行為は、とっても「就職活動をやってる気」になってしまうんです。
企業は単純に良い作品・ポートフォリオから順に採用している訳では無いはずです。
それは、学生が「業界順位を上から順番に受ける」という行為と似ています。
企業も、学生も、
永く仕事を共にするパートナーを、そんな簡単な基準で決められるはずがありません。
以前お話した様に、「就職活動とは、【自己分析】と【企業研究】」です。
言わずもがな、制作・ポートフォリオ作りは「自己分析」方向の努力。
「企業研究」方向の努力が噛み合わなければ、内定を取るのは難しいです。
企業を見る目を養うには、実際にES書いて面接受け続ける事が、
一番手っとり早いです。
それでは、「総合職と違って始まるのが遅く、そもそも募集が少ないクリエイティブ採用」で、どうしたら場数が踏めるでしょうか?
答えは簡単で、早々に始まる総合職を受けてみる事です。
美大生が総合職を受ける事に抵抗があるかも知れませんが、
クリエイティブ志望でも総合職を受ける事には、メリットがたくさんあります。
また、美大生であっても、総合職という進路についても考えて良いと思います。
次回は「美大生が総合職を受ける」という事について書きます。