Between The Sheets ~夢への抒情詩~ -2ページ目

Between The Sheets ~夢への抒情詩~

寝る前にちょこっと読んでほしい、素敵な物語をあなたにお贈りします。

 言葉は刃に等しいから




 ひとこと ふたこと 際限なく




 身体の芯まで突き刺さる




 なかでも あなたの投げかける言葉は




 特別 深く刺さりすぎて




 そう簡単には抜けそうにない 




 鋭利で 冷たい 刃




 あとどれくらいこの痛みに耐えれば




 平気で受けとめられるようになるのかなあ・・・




 ジャムのびんのふたが開かないのは



 なぜ?



 きっと神様が



 ジャムをひとり占めしようとしているからだよ



 そうかもしれないね、でも。



 ジャムのびんのふたが開かないのは



 なぜ?



 きっと中のブルーベリーが



 まだ眠っていたいといっているからだよ



 そうかもしれないね、でも。



 ジャムのびんのふたが開かないのは



 本当はなぜかというと



 実はあなたに



 甘酸っぱいこのジャムの



 びんのふたを開けてほしいからなんだよね



 ゆらゆら ゆらゆら




 理科の実験みたいに




 上皿天秤の釣り合いがとれるよう




 こころの微調節をする




 思いやりをもう少し誰かに分けてあげて




 その分 心の底からの笑いをちょびっといただこう




 そうすると ほら




 たちまち元気になった




 犬が居る。

 

 他人を見てやたらと吠えることもない、至って普通の、どこにでもいる日本犬だ。

 ただ普通と違っていたのは、塀の上に登って、威風堂々たる姿でこっちを見下ろしていたことだった。




 両足をしっかりと地面・・・ではなく塀の上で踏みしめて、その犬はあたしと目を合わせたまま逸らさない。

 わずか数10センチの幅の先っちょにたたずんでいるその様子は、なぜかサモトラケのニケを思い出させた。


 つい、本屋に行く途中だった足を止めて、あたしは犬と正面から向かい合う。


 いや、ニケというよりむしろコマイヌだろう。何しろ本物の犬なんだし。

 ・・・ま、どっちでもいいか。


 頭の中で、勝手なイメージ像がくるくる回る。



 それにしても。

 傍から見たら、何とも滑稽な状況に違いないだろう。

 犬と人間が、種族の枠を超えてじっと見つめ合っているなんて。




 テレビや新聞なんかでは、時々、高いところに登る妙な癖のある犬を取り上げているけれど。

 実際そんな犬にお目にかかったのは、今日が初めてのことだった。




 黒くてつぶらな瞳。

 整った茶色の毛並み。

 くりんときれいなカーブを描いたしっぽ。


 どうしてだろう。

 同じ姿形をしていても、人間の足元でまとわりついている時はただ「かわいい」だけなのに。

 あたしよりも少し高い目線にいるこの犬は、確かにかわいいけれど、どこか高貴な雰囲気を漂わせている。




 少し、犬に近づいてみた。

 「ここから何が見えるの、ですか?」

 

 ・・・と言った後で、犬相手に敬語を使ってしまったことに失笑した。

 でも、使わざるを得ないような雰囲気だったのだ、どういうわけか。

 

 当然、あたしの質問に、犬は答えるわけもない。




 バカと煙は高いところが好きとは言うけれど。

 このわんこは世の中に何件かある例外で、常にこうして塀の上からあらゆるものを眺めているのだろう。

 普段は、地上50センチ以下の世界。

 でもここでなら、人間のつむじだって見下ろすことができる。


 「そこ、居心地、いい、です、か?」


 最早、敬語であることに違和感はなかった。

 ただ、例えばクラスで一目置かれる存在の級友に話しかける時のような躊躇いというか戸惑いというか、まあそんなものが、彼または彼女とあたしの間に薄いバリアーを作っていたのは否めない。

 たどたどしい言い方になってしまったのはそのせいだ。



 やっぱり犬は、何も答えない。



 彼または彼女は、一体ここで何を考えているのだろう。

 何を思いながら、普段の何倍も高い目線から世界を眺めているのだろう。




 その時、塀の向こう側のガラス戸が勢いよく開く音がした。

 すると途端にわんこは、ぱっと飛び降り、おそらくは飼い主の方へ駆けていく。


 ・・・普段の、地上50センチ以下の世界に戻っちゃったんだ。

 あっという間の様変わり、だ。




 ふうっ・・・とあたしは息をつく。

 ようやく、本屋に行くところだったことを思い出した。 
 



 踵をかえしてから、一度だけ後ろを振り返ってみる。

 やっぱり彼または彼女は、もうそこにはいない。


 きっと今頃、飼い主から頭をなでられて、ちぎれそうなくらいしっぽを振っているのだろう。

 ようやくあのわんことの間の、バリアーが解けた気がした。




 どんなにちっぽけなことでも



 ふたり 共有できるものがあれば



 それは幸せの合言葉になる



 そこからもっと膨らましていこう



 たくさんの公倍数を見つけよう


 と、深呼吸をする前に。

 みなさま、
 ご心配をおかけして申し訳ありません。

 無事、退院いたしました!



 2泊3日の入院でした。


 
 初日に手術をして、
 それから2、3日安静にとのことで
 この日程だったのですが。

 本当は明日くらいに退院だったみたいだけど、
 最初に聞いたときは今日退院予定ってことだったから
 さっさと帰らせてもらっちゃいました。

 ホント大した病気でもなかったし、
 あとは自分で毎日ケアする程度のことだったから、
 お医者さんもOKしてくれて。

 あー、すぐ退院できて
 ホントによかったぁ。



 病室では、
 本を読むか寝るかの生活でした。
 1日目なんかは絶食だったし、
 麻酔が効いていたから動けなかったし。

 かなーり、だらだらしてました。

 ま、療養中だからそうせざるを得ないんですけどね。

 看護婦さんも親切で、
 悪くはない病院生活だったんですけど。



 勘弁して~、ってことがひとつ。



 それは、点滴。

 注射もそうだけど、
 針が体内に入ってくるあの感覚が、
 どうしても慣れないんですよね・・・。

 それに点滴は、
 一定時間入ったままだし。

 1日目はもう、
 点滴だけでずーっと栄養を取っていたから
 ホント地獄でした。
 (↑大げさですね、すみません)



 2日目。
 ようやく点滴から解放されたー!!
 と、思ったら。

 「抗生物質の点滴しますねー」
 朗らかな看護婦さんの声。

 えーーー!!!

 ・・・まあ、仕方がないか。
 明日退院できるはずだし。
 そう割り切って、左腕を差し出しましたよ。



 すると、
 腕の関節のところに針を刺すじゃありませんか!



 採血のときはよく
 その部分にされるけれど。

 1日目は外側の手首付近だったから
 まだ我慢できたんです。

 でもその関節部分は、
 まさにわたしのウィークポイント。
 なぜか昔から、
 そこに針を刺されるのは大嫌いなんです。



 だけど、
 そこはイヤだからやめてくださいと
 言うわけにもいかず・・・。

 結局、点滴が終わるまでの数分間、
 じっと我慢しました。



 で、3日目(今日ですね)。
 
 「ようやく帰れるー!」
 と、嬉々としつつも、
 「でも、まだはっきりと退院の時間聞いてない・・・」
 と、少し心配だった朝。

 「おはようございまーす。朝の点滴しますよー」
 さわやかに微笑む看護婦さんの片手には、
 一本の抗生物質が。

 まだあるんだ・・・。

 がっくり。

 もしかしたら、今日は帰れないんじゃ・・・。

 早朝に、
 ナースセンターの看護婦さんに尋ねた時も
 「先生に聞いてみますね」
 という返事しか返ってこなかった。
 
 そして今、「朝」の点滴。
 (ということは「夕」もあるんだろうな・・・)

 不安がどんどん大きくなる。



 もう絶対帰らせてもらおう!と意気込んで、
 点滴が終わった後
 看護婦さんにもう一度聞きました。

 「今日は帰れないんですか?!」

 夕方も点滴なんて、
 たまったもんじゃないやい!



 そして、昼前。
 必死な訴えかけが功を奏したのか、
 見に来てくれたお医者さんが
 「退院してもいいよ」
 と、ようやくおっしゃってくださいました!!

 ああ~、よかったぁぁ~。

 

 そんなこんなで、
 わたしの短い退院生活は
 無事、終了したというわけです。

 あれ?
 何か点滴の話しかしてませんね(笑)。

 

 今回の病気で学んだこと。
 
 「大丈夫だ」って思っていても、
 ちょっとおかしいと思うことがあったら
 すぐ診てもらうこと。

 まあいいや、ってほっといたら
 すぐ処置したら簡単に治るものも
 厄介な状態になってしまいます。



 それにしても、
 健康っていいことですね。

 こうしてのびのび暮らせるのも、
 健康な身体があるからだーって
 忘れないでいたいものです。

 

 明日から3日間ほど

 入院します。




 あ、

 たいしたことはないので

 何も心配いりませんよ(*^.^*)




 というわけで、

 少しの間お留守にします♪

 くるぶしまであるレインコート



 すっぽりフードをかぶって



 足元はきいろの長靴



 ベビーカーを押したママに連れられ



 小さな歩幅でちょこまかと歩く



 それはまるでてるてるぼうず



 灰色の空に跳ね上がる水しぶき



 止まない雨に憂いかけていたあたし
 


 そっと



 てるてるぼうずの後ろ姿にお願いしてみる



 「あーしたてんきに なーれ」


 
 
 必死になって探しているのに



 肝心なときに見つからない



 開き直って放っといてみたら



 いつの間に手元に転がっていた



 きっとそんなものなんだよね


 
 なぜ、詩や小説を書いているのか
 ふっと不思議に思うことがあります。

 「好きだから書いてんだよ!」
 ・・・って、わたしの中のもうひとりのわたしは
 単純かつ明快に主張しているんですけどね。



 思い返せば昔から、
 本を読むことはもちろん
 書くことも好きでやっていました。

 書くって言っても今と同じで
 詩や短い(長いのはすぐ飽きてダメでした)小説など、
 ほとんど書きたい衝動に任せて書いていただけですが。
 
 まあ、あの頃は
 インターネットもメジャーじゃなかったし
 羞恥心もかなりあったわけですから、
 どこかで発表するわけでもなく
 誰かに見せるわけでもなく、
 それはもうこじんまりとやっていました。
 
 

 結局は自己満足で終わっていたけれど、
 それはそれで楽しかった気がします。


 
 一時期(高校生~大2くらいまで)、
 書くことはおろか読むこともほとんどしなかった
 時期もありました。

 それでも心のどこかで
 落ち着いてじっくり書きたいという思いは
 あったように思います。



 大学も後半に入ってから
 少し余裕が出てきて
 また書くことを始めました。
 
 そうして去年の秋に
 ブログでいろんな人に見てもらうことを
 思いついたわけです。

 余談ですが、
 ここでは発表していないけれど
 長いものもいくつか書いて、
 どこぞの賞に応募したこともあります。

 

 そうして
 今に至ります。


 
 書くのが好き。
 だけどなぜそこから、
 ネット上にアップすることに発展したのか。
 
 それは、
 人の反応を知りたかったんだと思います。

 それに。

 ひとりで黙々と書くのが悪いとは言わないけれど、
 書き溜めた作品たちは
 ノートやパソコンの中で
 静かに積み重ねられていくだけ。

 それじゃあちょっと
 もったいないですしね。



 でも今では、
 こうやってブログを更新していくことが
 ひとつのライフワークとなっています。 

 もともと、自分のペースでやるためのブログ。
 だけど最近は、
 「今日は何書こう」とわくわくしたり、
 思い悩んだり。

 もっとも、たまに
 「今日は書く気がしないな~」という時もあります。
 
 だけどどうしてか
 アップしないことが気になってしまい、
 何だかんだと思い浮かんだことをなるべく形にするよう
 毎日パソコンを開いているわけです。

 

 こういうのって、
 知らない間に
 自分に強制していることになるのかなぁ?

 そう考えると、
 好きでやっているはずなのに
 どこかでズレが生じているんじゃないかって
 ふと、不安になったりもします。



 あと、もうひとつ不安に思うのは、
 こうして嬉々としてブログにアップしても、
 本当はわたしの書くものなんて
 何の価値も持たないんじゃないか・・・
 って、
 めちゃくちゃマイナス思考に陥っちゃうことも。

 こういうこと言うのって
 いつもコメントくださる方に対して
 すごく失礼なことだとは思います。
 
 でも、
 いっそブログで発表したりしなければ
 そんなことも思わなくていいんだろうなーと
 つい楽な方ばかり考えてしまったり。
 

 
 だけど、
 このブログで出会うことのできた
 詩や小説つながりの仲間に
 (↑って勝手に思っちゃってごめんなさい)
 恥じないような行動をしたい。

 ・・・なんか大袈裟なこと言ってますね。
 まあ、あまり気にしないでください(笑)。



 あー。
 これを書いているわたしにも
 だんだんわけがわからなくなってきました~。
 
 要するにわたしにとって書くということは
 「好き」がベースあるんです。
 (好きってどういうこと?とはあえて聞かない!)
 
 そこを起点として広がっていくのは、
 作品へのプライド(親心?)や、
 他者からの評価が気になるということや、
 同じ志を持つ仲間との繋がりや、 
 もっと身の程知らずなことを言うと
 誰かに何かを与えられるということや・・・。
 
 とにかく、
 一言で「書く」と言っても、
 そこにはいろんな意味が込められているみたいです。



 これからも、
 わたしは書いていくと思います。

 おもしろくないと言われようと、
 自己満足だと言われようと。



 アウトプットしたものは、
 外の世界を経て
 今度はわたし自身にインプットされます。
 
 それが楽しくて、
 わたしは今、暗くなった部屋の中で
 パソコンに向かっているのかもしれませんね。

 

 ・・・なんて、
 思わず作家もどきな口調で語ってしまったArcでした。