渡部昇一氏著書 「 日本近現代史 」より

明治憲法が全否定された理由

 昨今、憲法改正問題が再燃している。これまでも何度も取り沙汰されたが、その度に、護憲派の激しい反発により、歯切れの悪い結果に帰してきた
 しかし、彼らが崇め奉る我が憲法が、欺瞞と大嘘に満ちているのは動かしがたい事実なのである。そもそもなぜ、日本の輝かしい近代を築いてきた明治憲法が完全に葬り去られたのか。
 たしかに、明治憲法には大きな欠陥があり、総帥権干犯問題を招いた。しかし、その明治憲法の下で、日本は大正デモクラシーを発展させ、軍縮まで実行したのだ。全存在を否定されるいわれはない。
 じつは、これこそがアメリカの頭の痛い問題であり、日本国憲法制定の裏事情なのである。アメリカとしては、 「 ファシズム対民主主義 」 と名づけたこの戦争で叩きつぶした敵国に、戦前から民主主義が存在したとあっては具合が悪い。なんとしても、自分たちが統治して初めて日本に民主主義が根付いたという筋書きにしなければならなかったのだ。
 そういうわけで、伊藤博文たちの努力の結晶である明治憲法は歴史の彼方に葬り去られ、日本国憲法制定となったのである。

「 国民の主権 」 の嘘と国際法違反

 さて、こうして制定された日本国憲法の前文には、 「 ここに主権が国民に在することを宣言し、この憲法を確定する 」 と記されているが、これは真っ赤な嘘である。
 占領下の日本は激しい言論統制を受けており、当然、憲法について自由に発言することも許されていなかった。おまけに、外国に大使館すら置けなかった日本は、事実上、主権を奪われていたと言うべきだろう。
 そのような国が、国家主権の発現である憲法を自らの手で制定できるはずがないのである。
 では誰がつくったのかというと、マッカーサーである。形式的には国会で可決されたものだが、実際は、日本国憲法も占領法規の一種であり、GHQが草案を作成して公布したのである。
 要するに、アメリカが ” 植民地化 ” した日本を巧妙に統治できるように作り上げたのが日本国憲法なのである。
 そしてこの行為は、明らかに国際法に違反している。というのも、近代戦時国際法の基本を定めた 「 ハーグ陸戦規定 」 に、 「 勝者が敗者の主権を無視して恒久的な立法を行ってはならない 」 と明確に定められているからである。
 Constitution ( 憲法 ) には、 「 体質 」 という意味もある。すなわち憲法とは、 「 国家の体質 」 たる国体を定める重要な基本法であり、だからこそ、ハーグ陸戦規定のように定められているのだ。
 このような国際法の定めに公然と違反したのが、日本国憲法制定だった。これでは、とても一主権国家の憲法とは言えない。



以上、引用終わり


こんなクソみたいな憲法を後生大事にたてまつって国家防衛を蔑ろにし、近隣諸国 ( いわゆる ” 特定アジア ” ) の挑発にもダンマリを決め込む輩が、国と国民を守るべき国会議員って、質の悪いギャグですかぁ?