教室に河野先生を残し


私の後を友達Kが追い駆け向った職員室。




夜も遅いので


斉藤先生の帰宅を期待しながら覗いてみると


期待に反して、先生はいた。




しかも


私「斉藤、電話してるよぉ;;」


今行くのは、非常にタイミング悪そうだけど


友達K「いいからいいから♪」


友達Kに背中押され、職員室に入った。






斉藤先生が電話中の間。


友達Kと忙しそうな後藤先生の話を聞いていた。




授業単位調整や先生方の都合等で


変更される時間割の管理を任されている後藤先生。


右耳には、鉛筆が乗っていた。




友達K「先生、ラテン語話せるー?」


後藤先生「…お前、俺が」


「アミーゴ!」


後藤先生「って言ったらどうするんだよ(苦笑)」


それを聞いた瞬間に、友達Kと


大爆笑


クールな雰囲気なのに、ノリ良いし


意外と面白い一面があるから、後藤先生一人欲しいw







大笑いした所で


チラッと斉藤先生を見ると、電話が終わったようだったので


若干緊張しながら、私は本題へ向った。




私「斉藤先生、意見発表の作文書きました」(棒読み)


私を見上げ


差し出した作文を無言で受け取る斉藤先生。


視線を逸らさず、疑いの目でずっと私を見ている。






∑な、何!?この間は!






斉藤先生「…今まで掛かったのか?」


私「…うん」


本当は一睡もしてないんだけど…




「偉い!素晴らしい!!」


先生、あのね。


──は?


先生の言葉に動揺した。




時間外をサボって作文を書いていた事に対して


絶対、怒られる!と思っていたのに


逆に褒められ


一瞬にして顔が赤くなったのが、自分でも分かるぐらい


…嬉しかった。




私「内容ぐっちゃだよ!!」


斉藤先生「そんなのいいんだ!ちゃんと5枚書けていれば」


斉藤先生「それに「今日まで」って守ったんだからな」


その言葉に、その笑顔に。




私、斉藤先生が嫌いなはずなのに


何故だか、もっと…


もっと……




先生、あのね。



私「他に出していない人いる?」


話がしたいと思った。






私のただならぬ雰囲気を察したのか


フッとした笑顔を見せた先生。


斉藤先生「…あぁ、いるよ」


斉藤先生「そいつらヤキだな!殴っとかないと(笑)」


私「は、はははー^^;」(乾いた声)


先生なら、本気で殴りそう←




斉藤先生「早速、家帰ったら読ましてもらうな」


私「∑え!読むの!?」


始めから終わりまでヤバイくて異色な作文を((>д<;))


でも、誠意は多少伝わったかな…






苦笑いをしながら、その場を離れた私は


まだ、後藤先生と雑談していた友達Kと


学校を後にした。






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