田母神さんの裁判が続いていますが、17日に行われた裁判で弁護人尋問があり、田母神さんが自ら証言台に立ちました。

■2014年2月の東京都知事選後に運動員に報酬を払ったとして公職選挙法違反(買収)の罪に問われた元航空幕僚長・田母神(たもがみ)俊雄被告(68)の被告人質問が17日、東京地裁(家令和典裁判長)であり、田母神被告は「(現金の配布を)なんとかやめさせたいと考えていた」と改めて無罪を主張した。
 
現金配布については、都知事選投開票日の約1カ月後、元選挙対策本部事務局長の島本順光(のぶてる)被告(70)=公判中=から提案を受けた際、再考するよう促したと主張。「2千万円を配ると言われ、疑問を感じた。(計画を)潰さなきゃいけないと思った」「頑張った人にビール券とかで計50万円、100万円なら仕方ないが、2千万円は次の参院選に出ることを考えると、あまりに巨額」と語った。
 
また、「選挙のルールを調べたり聞いたりしたことはなく、選挙後にお金を配ることが違法だという認識はなかった」と訴えた。
違法だと知ったのは、都知事選の約1年後、選挙対策本部のメンバーに教えてもらってからという。
 
田母神被告は弁護側から現在の気持ちを問われると謝罪し、「道義的な責任を感じている。仮に無罪になっても、寄付など何らかのことをしたい」と話した。
 
起訴状によると、田母神被告は14年3~5月、島本被告と元出納責任者(58)=有罪判決が確定=と共謀し、運動員5人に計280万円を配ったほか、元出納責任者と共謀して島本被告に200万円を渡したとされる。
(朝日新聞2016年11/17)

記事の内容からすると、お金を配る事になっていく流れの中での「田母神さんの認識」「共謀の有無」が問われた?ということでしょうか。

裁判後、いつも通り鍛冶氏をゲストにCh桜では特番が組まれ、せと弘幸氏も傍聴報告の動画をあげられました。

せと弘幸氏の報告では、このような田母神さんの証言に加え、検察側の非人道的な取り調べの状況なども明らかにされています。

まずは、Ch桜側の報告は、というと…

■【鍛冶俊樹】田母神買収裁判報告[桜H28/11/18] 

【ニコニコ動画】
http://sp.nicovideo.jp/watch/1479434730?cp_in=wt_tg

【YouTube】
https://youtu.be/_ObW1Qh_9kU

▽00:45~
(水島氏)
まず、え~第一印象というかね、まず総括的な感覚から、まず伺って‥はい。

(鍛冶氏)
え、まぁ、田母神…被告がですね、直に質問に答えると…

(水島氏)
はい

(鍛冶氏)
…いう形ですね、で弁護人の質問に答える、まっ主尋問っということになるわけです。
え~当人の口からまっこの事件の全貌についての、まぁ、話が聞けるということでですね、今日も大変大勢の方が傍聴に詰めかけておりました、満席でした。
その中でどういう発言をするのか、っていうことが注目されたわけですけれども、あ~私がみる限り全体の印象としてはですね、非常に、このぉ…言い訳に終始しているなぁという印象が非常に、あの…強かったですね。
で、あの…あ、ある意味で、その…他の、今まで、あ…証言とも非常に、あの~矛盾する…

(水島氏)
はい

(鍛冶氏)
…証言も、あの、発言も多かった、というのも実態のところです。
あの~当人は一応、あの~当初‥当初、無罪を元々、あの、主張していたわけですけれども、

(水島氏)
うん

(鍛冶氏)
…今回も、その、基本的な姿勢は、あの、変わってはいないですね。
あの、ええ、基本的には、どうも無罪という立場を、持っているわけです。

(水島氏)
それと、あの、ま、否認っつていんですかね

(鍛冶氏)
そうなんですが、問題は、ただ、その~発言の内容はですね、事実関係としてはですね、起訴内容をほぼ認めている内容ですね、これはね…

(水島氏)
なるほどね

(鍛冶氏)
ですから、起訴内容は認めていながら、あ‥あえてこのぉ‥無罪を主張している、と。
ちょっと非常に無理のある…発言だったな、あ‥ぇだったという印象がね‥

(水島氏)
ということは、アレですか、あの~立場上、認めるわけにはいかないけども、執行猶予は貰いたいから、ということですか。
(鍛冶氏)
そう‥ですね。

(水島氏)
…うん。

(鍛冶氏)
‥あの多分。
あの、弁護側の意図としてはですね、 弁護人としては、むしろ当然執行猶予を狙っているという風に思うんですが、執行猶予というのはこれ有罪なんですね。
有罪で執行猶予がつくということになります、従いましてですね、む‥無罪を主張していると、これは、あの~こ、これは対立してしまいますから執行猶予の…余地は無いわけですね。
これ、無罪と言ってる以上は‥ですから、その点でいうと田母神の今日の発言、というのは弁護人から見ても、ちょっと意図に、ちょっと沿わなかっんじゃないかなという印象ですねぇ。

(水島氏)
あの~まぁ、ちらっと聞いたら、え~なんですか、知らなかった路線で貫いたって、いうね。

(鍛冶氏)
 あの~特に本当のところでですね、あの田母神はまず、あの、違法性を認識していなかった、ということを言います、つまりお金を事後に配ること、事前にお金を配るのは公職選挙法違反になるけども、事後に‥く、配ることは、まっ事後買収っていうんですが、これは違法ではないと、考えていたと、いうことを言っています。
で、あの、これはですね、ただ、あの~

(水島氏)
わかんないんですけどね。

(鍛冶氏)
よく、あの‥ど‥実は違法性の認識ぃ…はなかったということは無罪になりません。
これ、違法性認識してないかが問題ではなく、犯罪はそれをしたかどうか、ですから、違法性を認識していませんでした、ということは、簡単にいうとお金を配ったっていう事を認めちゃってることになりますので、これは有罪なんですね、理論的に有罪になってしまう。

(水島氏)
論理矛盾‥ですよね。

(鍛冶氏)
田母神は最終的には無罪を主張しておりましたし、え~あともうひとつはあの~お金を配るにあたって了承を、ま、していたかどうか、実際に、あ‥お金を配ったのは、この…島本、あ‥そして鈴木なんですけれども、あのこちらのほうでも‥フリップなんですけれども、この当時事務局長だった島本、そして鈴木が具体的にはお金を配ったわけですけれども、これに対して了承していたかどうかというところなんですね、問題は。
で、彼はあくまで今日は、了承はしていないということを言い続けるわけです。
ところが問題はあのリスト、このあの…も、も、リストに従ってお金が配られ…ここから下の人たち、お金を貰った側、これ有罪にほとんどなっていますけれども、あ~リストがどのように作られたかっていうと、リストははっきり言って彼は見ているんですね。
きょ‥今日の証言でもこれを認めています、それで、かつてリストに従ってお金を配る事を島本が言っていて、それに対してですね…配ってはいけない、という指示はしていない、とハッキリ証言をしています、これ完全に。
ということは、どうしても了承したと見られても仕方ない内容ですね、ところが彼は断固了承はしていないという証言をしておりまして、じゃなぜかっていうと、あの…み‥水島さんに相談‥しろと、選対本部長であった水島さんに、この‥相談しろと言ったと。

(水島氏)
島本にですか

(鍛冶氏)
‥ぇえ‥島本に対してですね。
え‥そういう事をまぁ言ったと。で、これは水島さんが、あ‥当然ぉ‥お金を配るのを止めるであろうから、え~ぁ私は止めろという意味で言ったのであるという…

(水島氏)
(笑)

(鍛冶氏)
…証言になって‥

(水島氏)
それは…(笑)

(鍛冶氏)
‥非常に‥

(水島氏)
めちゃくちゃ‥(笑)。
私が、じゃ水島にぃ…言えって言えば水島がダメだって言うから、う、自分は…だ‥ダメだって言ったつもりだったと…

(鍛冶氏)
えぇ

(水島氏)
なんで島本に直接言わないんですか…ね。

(鍛冶氏)
ですから直に止めてはいないわけです。完全に。

(水島氏)
で、私が配らないというね、ダメだっていうのは分かってたわけだね。

(鍛冶氏)
えぇ

(水島氏)
そうすっとねぇ‥

(鍛冶氏)
もっと困るのは、お金を配るのをそもそも違法だと思っていません。
そ、それでお礼するのは当然だと思っていましたから、簡単にいうと、あの…く、配るのはや、止めるというのも額が大きいというのが最大の理由なんですね、2千万円配ると、島本に言われた時に額が、大き過ぎるっていうことで内心抵抗を感じた、と。
だからって、こう額を減らせと口で言ったわけでは無いけど、内心は、額を減らす、やっぱ‥もっと減らしてですねえぇ、ひとりで2~3万 円ぐらいのビール券を配ったらいいんじゃないかと内心思った、と、そんな指示は出してはいないんですけど、内心そう思ったということなんですねぇ、そうすると‥

(水島氏)
ということは…

(鍛冶氏)
ということは、お金を配ることは認めてることになるんですね

(水島氏)
いや~そうなんですよ。

(鍛冶氏)
これはどうしてもねぇ。

(水島氏)
それと…さっき‥わ‥私に言えば、私がダメだって言うから、って断らせていたつもりだった、とそれも矛盾するじゃないですか。

(鍛冶氏)
それと辻褄が合わない証言になっておりましてですねえぇ、ま、言うなれば、支離滅裂な証言内容であったな、という風に考えざるを得なかったですねぇ。

(水島氏)
なるほどねぇ、どのくらいの時間‥

(鍛冶氏)
ちょうど2時間…

(水島氏)
結構長かったですね。

(鍛冶氏)
結構長くって、色々な…あの、最終的には田母神がですね、あの…ビデオを収録しておりましてですね…

(水島氏)
二回やりました我々も報告しましたけど。


(・_・;)
水島氏や鍛冶氏は、ビール券を配ればいいのにと田母神さんが心の中で思った事から、お金を配る事を認めていた=共謀、という事にしているようですが、心の中で思ってるだけで、他の人に伝えていなければ、問題にならないでしょう。
これで「認めていた」というのは無理があります。

何か食べさせてあげたい、と思うだけでは、食事にさそったことにも、食べさせたことにもなりません。

それより、水島氏は
「なんで島本に直接言わないんですかね。」と言っています。
水島氏は、自分が選対本部長だった事を忘れているようです、田母神さんは島本氏に選対本部長の水島氏に相談するように指示をした、と主張しているんですが…
(・_・;)
しかも、水島氏は自分を3人が共謀して、自分も引きずりこもうと、何度もお金を渡されそうになったが断った、と言ってますから、当時「事後買収」だと知っていた事になりますね。

それこそ文春のインタビューに答えたように「怒鳴りつけて止められた」はずですし、島本氏、鈴木氏に直接言える機会が数回ありました。

田母神さんが水島氏に判断を任せたという背景には、水島氏を信用していた、ということも大きいはずです。

■水島総「田母神俊雄(元航空幕僚長)に都知事選に出て欲しい」靖国神社前平成26年1月3日

■http://youtu.be/o4MVLHW12c

40秒過ぎ、水島氏は参加者に向かって
「田母神を必ず我々は都知事にしたいと思っております、出馬を決意させるために皆さんの力を貸してください。」と発言しています。

田母神さんを都知事に立候補者として立てようとしていたのは、水島氏です。
選対本部長も買って出ましたから、田母神さんが水島氏に相談して欲しいと島本氏に指示したのは、むしろ当然だったと思います。
(´・ω・`)