羽生「緊張の質に適応しきれなかった」/一問一答


日刊スポーツ 4月3日(日)9時52分配信


-なぜ緊張した

 追われる追われないに関係なく、自分がフリーに向かって集中したい、1つ1つのジャンプをうまくやりたいと思っていました。それってやっぱり緊張すること、どんな本番でも緊張する。緊張の質に適応しきれなかったです。

 -今回学んだこと

 世界選手権って、大きな舞台だなとあらためて感じました。ただ、(優勝した)ハビエル(フェルナンデス)みたいにノーミスする選手もいれば、僕みたくミスが多かったり、(5位の)パトリックみたいに壁にぶつかることもある。ドラマがある。

 -何か感覚が違ったのか

 いつも違います。でも、出来る人はできるから。それで出来なくちゃ話にならない。

 -4回転サルコーの手応え

 悪くはないと思いました。実際に6分間練習もよかったし。ただ6分間練習に引きずられちゃったかな、というのはあります。またこの2番滑走という、今まで経験してこなかったこともあるかもしれない。もっともっと、いろんなことが出来たなあと思ってます。


日刊スポーツ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160403-00000039-nksports-spo





 会見では開口一番、笑顔で「悔しいです」と話し、「もっともっといろんなことが出来た。この舞台で金メダルを取れないと、まだまだだなと思います。来年また頑張ります」と雪辱を誓った。



http://sports.yahoo.co.jp/photo/figureskate/all/dtl/1746/1/



スポナビ http://sports.yahoo.co.jp/photo/figureskate/all/dtl/1746/1/



スポナビ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160402-00000100-spnavip-spo.view-000



getty

http://www.gettyimages.co.jp/%E5%86%99%E7%9C%9F/yuzuru-hanyu?excludenudity=false&family=editorial&page=1&phrase=yuzuru%20hanyu&sort=best




羽生「体と心のバランスが…」 ミス4つ、まさかの銀



世界フィギュア


2016/4/2 20:43日経 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDH02H4A_S6A400C1UU1000/


 練習の手応えはあった。現地で最初にプログラムを通した時もノーミスだし、6分間練習もよかったのに。羽生自身も信じられないようだ。

 「試合前も落ち着いていた。なぜ悪かったのか、理解できない」。ジャンプで転倒1つ、お手つき2つ、最も得意なトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)でオーバーターンと4つもミスしては、演技全体の流れも悪くなる。演技構成点は8位のパトリック・チャン(カナダ)より低かった。

 一つだけ明らかなのは、「すごく緊張していた」こと。普段は名前をコールされると、さっさと演技を始める体勢に入るのに、ルール上限の30秒を使い切った。「ゾーンに入り込めてなかった」とブライアン・オーサー・コーチ。SPで2位に12点もの大差がつき、「落ち着き過ぎてしまったかもしれない」とも話す。

 SP当日の練習でデニス・テン(カザフスタン)と衝突しかけ、怒鳴った一件は意外に尾を引き、特に「意図的に邪魔された」という羽生の言葉へのフィギュア界の心証はよくない。この日は右かかとを痛めている練習仲間のフェルナンデスが、スケート靴に詰め物をして出場するという一件もあり、2人を指導するオーサー・コーチは「ユズ(羽生)にエネルギーを注ぎきれたか……」。

 小さい要因は無数にあるが、ピンポイントで指摘できない難しい敗北に、「体と心のバランスがとりきれなかったかな」と羽生。心中は悔しさが燃えさかっているそうで、さっさと記者会見を切り上げた。「勝つという強い気持ちでここに来て、準備万端だった。それだけに立ち直るのは大変なんだ」とオーサー・コーチは羽生の胸の内を思いやった。



羽生「悔しい」…冒頭にミス、リズム戻らず

読売新聞 4月2日(土)22時33分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160402-00050131-yom-spo

「悔しい」と口にしながら、羽生は努めて冷静に敗戦を振り返った。感情を表に出せば「自分を抑えられなくなる」と分かっていた。それほど、歯がゆいばかりの4分半だった。

 冒頭の4回転サルコーで着氷時に手をつき、歯車が狂った。続く4回転トウループは成功したものの、いつもの美しさがない。リズムが戻らないまま、後半の4回転サルコーで転倒。さらにジャンプのミスが続き、スピンでも最高難度のレベル4を並べられなかった。演技を終えると両膝に手をつき、しばらく顔を上げられなかった。

 この結果に「驚いた」とブライアン・オーサーコーチ。そして、「(羽生が)ナーバスになっていた。理由は分からない」と語った。羽生は「どんな時も緊張はするが、きょうは緊張の質の違いに適応できなかった」。世界歴代最高得点の保持者が、SPを終え約12点リード。2年ぶりの王座へ勝って当たり前の状況が、未知の重圧を生んだのかもしれない。

羽生痛恨 優勝逃す フィギュア世界選手権


東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/sports/list/201604/CK2016040202000258.html


 大舞台の怖さをまざまざと知った。羽生はミスを連発させた演技を終えると両手を膝につき、歯を食いしばって悔しさをあらわにした。「世界選手権はやっぱりドラマがある。この舞台で金メダルを取れないようではまだまだだなと思う」。今季ここまで驚異的な活躍を続けながらも、悲願の王座奪還はならなかった。

 大差の首位で発進したが、フリーは4回転二つを含む三つのジャンプを失敗するなどミスが頻発した。中盤の4回転サルコーでは転倒。「悔しい。フリーに集中していたし、うまくやりたいなと思いすぎていたのかもしれない」と振り返った。

 SP、フリーとも昨季より4回転ジャンプを1本ずつ増やした構成に挑戦した今季。数だけでなく、ジャンプを含めた全要素の質にこだわった。

 昨秋のグランプリ(GP)シリーズ、スケートカナダこそチャン(カナダ)に敗れたが、その後は3戦3勝。高い基礎点に加え、GOE(出来栄え点)や演技点で次々と得点を加算。NHK杯、GPファイナルで立て続けに世界歴代最高記録を打ち立てた。

 年明け後はフェルナンデスが欧州選手権を、チャンが四大陸選手権を高得点で制した。2人の活躍は練習への意欲をかき立てたというが、「試合では考えなかった。それが自分が集中できる手段なのかな」とSP後に話していた。

 揺るぎない境地に達したかに見えたが、結末は残酷だった。「悔しさは今は出していない。出したら抑えられなくなる。また来年頑張ります」。21歳の五輪金メダリストは、静かにリベンジを誓った。 (原田遼)