平山夢明のキン消し話 | 今日もまた日がな一日テレビを観てしまいました

平山夢明のキン消し話

 昨日は『アウト✕デラックス』を観ました。この番組はハズレも非常に多いというか、ハッキリ言って柿沼さんしか私的にときめくものがないんですけれども(笑)、ゲストによっては面白かったりするのでたまに観ております。

 で、前に観たのは元週刊プロレス編集長・ターザン山本が出た回。ターザンとは数年前まで長く一緒に仕事をしてましてね。最後に仕事をしたのは、ターザンの半生をまとめた本でありました。が、この本がまぁ~売れず、ターザンも落ちぶれるわ(すでに落ちぶれてたけど)、私もその本の版元から出入り禁止を食らうわで、共に出版業界で沈没していった仲なのでございます(笑)。

 でも観た方ならわかる通り、ターザンは面白いのです。その本も面白いのです。ただターザン山本の本と言った所で、一般の人は誰も知らないわけで、買うのはターザン自身が石もて追われたプロレスの世界を愛する者のみ。そしてその世界では凄く嫌われているターザン(笑)。だからそもそも、売れる見込みがないのに出してしまったという、出版業界人にあるまじき行動と言えなくもないんですが、ホント、面白い本だし、あの吉田豪氏にも絶賛していただいたので、悔いはありません(笑)。てかその後、なんだかんだふたりとも復活しましたしね。ターザンじゃないですけど、人生はギャグ、否、人生は開き直りなのでございます。

 ……とまぁ、前に書けなかった思い出話などを長々書いてしまいましたが、ここからは今回の番組のお話をば。

 今回のゲストは、坂本龍一の娘にして猫依存症の坂本美雨、ホラー作家にして女性を引かせることを至上命題に生きる変態・平山夢明、そしてファンがアウトだとか言ってるアイドルちゃん(名前覚えられず)の3人でした。今回の私のお目当ては、平山夢明氏です。

 坂本さんは、同じ猫好きとしては百パー頷ける猫変態性愛トークを繰り広げてまして、なかなか楽しめました。アイドルちんはね、まぁ、ファンならたまらなかったことでしょう(笑)。

 で、平山先生ですよ。今やすっかりホラー作家のカリスマになり、オカルト趣味の若い子を喰いまくってるとかいないとかでお馴染みの平山夢明先生ですけれども、この人はそもそも、B級ホラーなんかを面白おかしく伝えるサブカル伝道師として、それ以前から一部では非常にマニアックな人気のあった方。現在はホラーの大家というイメージがメディアで先行してますが、しゃべれば相変わらずくだらなくて変態チックなお話を無邪気に喋る、面白いオッサンなのであります。

 ただ今回のお話に関しては、ちょっとやっちまった感がありました。

 それは小学校4年生頃に平山少年がやったという、自由研究についてのお話。こんにゃくを犀の目に切って番号を振り、それを丸飲みしては排泄物として出てきたこんにゃくの番号を確認していたという平山少年。でも研究はそれで終わりません。体内に何度入ればこんにゃくは消化されるのか? …というのがそもそもの研究テーマだった平山少年は、出てきたこんにゃくを洗い、再度飲み込んでは出しを繰り返したのだとか。まさに平山先生お得意の、女性たちを生理的に引かせる見事なお話でございますね(笑)。

 でもね、その後の話は「え?」でした。何でも教師から「内容はあれだけどお前のその探究心は偉い」的なほめられ方をしたという平山少年。するとそれに嫉妬した友人が、キン肉マン消しゴム、略してキン消しを飲み込むことにしたのだそうです。で。飲み込んだ彼は尻が裂けると大騒ぎ。見ると肛門には、手が六本あることでお馴染みのアシュラマンが引っかかっていたんだそうな……。ミート君とかにしとけばよかったのにね(笑)。

 とまぁ、この話自体は面白いのですよ。会場も大笑いでした。でもね、リアルキン消し世代であった私は、この話を聞いて「あれれれ?」と思ってしまったのです。なぜなら、キン消しが登場したのって、私が小学校の高学年の頃だったから。平山先生は私より10歳以上もお兄さん。つまりキン消しが出た時って、バリバリ大人じゃんかよ!

 ……まぁね、作家は話を作ってなんぼですし、本当にあった的な怪談話や都市伝説も、ぶっちゃけ作りがほとんどだったりしますから、それ自体を否定するつもりはないんですけど、どうせならもう少しバレないようなお話にしていただきたかったな~みたいな(笑)。そう思った私なのでした。おしまい。