『ピン子… マジ無理…』


『光子も研も絶対に無理……』




今年になってから一発目
幼なじみの悪友から掛かってきた
電話の第一声がこれ





あけましておめでとうの挨拶は
去年のクリスマス明けあたりに
お互いに済ましているんだよね



いつからかは覚えていないけど
年末の恒例になってるんだよ

まだあけてないのに
あけましてのやり取りが





こんなくだらない事を始めたのは
勿論、この俺なんだけどね





少し早いあけましてを交わした時
俺は悪友にいくつかの質問をしたんだよ


何年か周期に
定期的にしている質問を






『お前はどこまでならやれるのか?』

『誰が?お前のボーダーなのか?』

『お前の限界を教えてくれ!』





あっ!やれるってのはセッ○スのことね!



うん、あれだ! チョメチョメだ!







まだお互い若い頃はね
微妙な女優とかアイドルで
暇さえありゃ議論してたんだよ




『お前 ○○とやれる?』


『うーん… ○○かぁ… 無理かも…』



こんな感じで
お互いの限界を探ってた





名前挙げられた本人にしてみりゃ
ホント失礼な話だよなー





まぁでも思春期の男の子なら
似たような事は皆していたと思う




こんな馬鹿げた事をさ
俺達は今でもやっているんだよ

しかもスケールアップして




スケールアップっていうか
どんどん異常な方向に進んでいってる






多分今の若い子達だったら
黒木瞳とかYOUとか杉本彩とかが
議論のボーダーだと思われる



中高生にしてみりゃ
40代とかはお母さんだもんな






俺達もね最初の頃は
ぬるい人選で議論してたんだよ


でもいつからか
物足りなく感じるようになってた



当初は『やれるのか?やれないのか?』

だった筈なのに


顕らかにやれないのを前提に
自分の限界までリアルな妄想をし
苦しんだり悩んだり笑ったり
ときには泣いたり吐いたりする



最近は完全に主旨が変わっていたんだ






『泉ピン子どうなんよ?』


『森光子どうよ?研ナオコいけるんか?』


『ピン子とナオコならどっちなのよ?』



『天童よしみは殿堂入りでいいよな?』





これが去年の暮れに
俺が奴にあびせた質問






ホントありがたいっていうか
クソ律儀っていうか
悪友は良い奴だよ マジで




普通ならこんなくだらない質問
その場で適当に答えるじゃんか



『アホか!そんなクリーチャー
やれるわけねぇだろ!タコ!』


ってな具合にさ





なのに奴は今日の今まで
猛者共と闘っていたらしい……





奴曰く

『あまりにリアルに想像してたら
マジで吐き気がした』


とのこと






猛者関係者の皆様
失礼極まりなく
デリカシーの欠片もない言動
本当にごめんなさいね………



悪友は素直が取り柄のいい子なんです…








こんなことを年中やっていると
見えなかったモノが見えてくる



悪友のボーダーは研ナオコ

俺のボーダーは室井滋



どうも生理的にダメみたいだね





細木数子と研ナオコだったら
奴はナオコが断然嫌らしいもん








奴が何故に
研ナオコを受け付けないのか?


俺は何故に室井滋がダメなのか?




俺達は一生をかけて
この謎を解明していきたいと思う






そんな適当な感じで
俺の新年は幕を開けたのであった






あっ!言い忘れたけど
奴はキャスターの安藤優子も
生理的に無理らしい





どうでもいいですよ~♪♪








皆様 今年も宜しく御願いします。







月並みだけど云わせておくれ



はぁ…… 忙しい……
ひぃ…… 忙しい……


さすが師走……
少しなめてたよね…… うん……





挨拶周りや忘年会に友人の結婚式へ出席



それに加えて
下痢と血尿が未だにとまらない
お姉ちゃんネコの病院への通院



そして毎日2回のオ○ニー





まぁ最後は余計だけれど
この一ヶ月あげぽよに忙しかった


あげぽよの使い方間違ってるかな?





色々とありすぎてさ
何を皆に報告しようか
すげぇ悩むところなんだけど

今しがたワイン一本空けちまって
結構酔っ払っているから
今回は適当に書きマッスル……







とりあえず思い付く事を箇条書きにしてみた



・明石家さんまに遭遇した
・穴に落ちた
・小西真奈美を偶然見かけた
・太った
・女子大生に恋をした
・頭を坊主にした




まだまだ沢山あるんだけど
頭ぐらんぐらんで思いつかねぇや






ちょっと前に
友人の結婚式に出席する為
恵比寿と代官山に行ったんだよね
その時に明石家さんまを見たんだ



数人のスタッフらしき人と
打ち合わせか何かをしていたみたい



あの独特の引き笑いが耳に聞こえてきて


「何だ?さんまみてぇだなー」


なんて思って見てみたら
マジで明石家さんまだったんだよ




お笑い怪獣も歳なのかねぇ……
少しやつれ気味に見えたなぁ






お笑いで思い出したんだけど
久々にテレビで漫才番組を見たんだよ



『THE MANZAI』だったかな?

パンクブーブーってコンビが優勝したやつ



他にはナイツとか千鳥とか
スリムクラブとかが出場してたね





実を云うとさ俺も若い頃に
某お笑いコンテストで
見事優勝した事があるんだよ




『明日のお笑いスターを探せ』
みたいな番組のコーナーがあって

まだ東京に進出してきたばかりの
ナインティナインとか

まだシャ乱Q時代のつんくとかが
その番組に出ていた記憶がある






ナイナイ以外にも名前は忘れたが
アイドルグループのメンバーが
レギュラーで出演していた気がする






かなり前の話だから
もう時効だろ?ってことで書くけど

当時はいかにも素人を装って
その番組に俺は出たんだよね




だからといってプロだった訳でもない

それだけで食っていける程
稼いではなかったからね






俺以外の出場者は自ら番組に応募した人達


俺はある番組関係者からオファーを受け
少額だかギャラを貰い
その為だけにネタを考え出場した




だからといってお笑いの審査は
決してやらせではなくて
全てガチンコだったんだよね



審査員達全員
誰が出てくるのか?
どんなネタをやるのか?

まったく知らされていないし
お客さん含め皆が初見だった






何で俺にオファーが来たのか?


その理由はと云うとだな
全員が素人だと危ないから



危ないっていうのは
全員がすべる可能性が大きいから

全然盛り上がらないまま
終わっちゃう可能性があるから






吉本興業の自社番組で
まだスタートしたばかりだったし
プロデューサーとしては
保険を掛けたかったんだろうね



当時はその番組から本気で
スターを輩出しようとしてたしな




俺が出場したからといって
スタジオが爆笑の渦に
巻き込まれるとは限らないけど

場慣れしてない連中よりは
少しはやるだろうって思われたみたいだね






俺はその時ピンで出場し
音楽要素を絡めた
一人漫談みたいなモノを披露した


これだけの説明じゃ
わかりづらいと思うから
『R‐1ぐらんぷり』みたいな感じを
想像してくれると助かります




だからといって
なだぎ武や友近を想像しないで下さい



だってあの二人はつま…………



おっと酒の勢いで
うっかり余計な事を書きそうになったぜ






話を戻すと
審査員全員一致で俺は優勝した



自分のネタが評価された事は
素直に嬉しかったし
根拠のない自信が
少しだけ本当の自信に変わった





根拠のない自信を持つことは
芸術や芸能を目指す人にとって
必要不可欠な要素だとは思うけど


根拠のない自信にも限界というものがあって
ある程度の時期がきても
まったく評価されないでいると
自分が信じられなくなってくるんだよね



人間の思考っていうのは
結構単純に出来ているからな






『笑い』なんてモノを競い合い
優劣をつけて審査し一番を決める

お笑いコンテストって自体が
意味のないふざけた事だと思うけど
モチベーション維持やきっかけ作りには
多少なりとも役に立っている気がするよ





まぁ一番滑稽なのは
酒に酔い笑いについて
こんなにも真面目に語っちゃってる
俺なんだけどね………







バラエティー番組に出た当時
俺はバンドもやっていたんだけど
どちらかといえば
こっちの方が顔は売れてたかな



インディーズレーベルから
アルバムを出していたし
ライブの観客動員もそこそこあった




音楽メーカーのヤマハが主催していた
某コンテストにも入賞して
バンドの曲がラジオで
繰り返し流れていた時期もあった



バンドとしてじゃなく
ピン芸人?として
ニッポン放送のラジオ番組に
不定期で出たりしていたから
番組を見た人達のごく少数は

『あれ?こいつ素人じゃねぇじゃん』


なんて思ったかもしれないけど
なにぶん食えてねぇからさ
俺としちゃ素人同然だと思ってた








優勝して何か人生が変わったのか?

って?










べつに… (by 沢尻エリカ)









あっ すべった!

今どきエリカ様ネタだって……



なっ? 書かなくてもわかるだろ?




俺の腕は所詮こんなもんだよ うん……






さてと
はんにゃのDVDでも見ようっと







一生に一度は行きたいところは?ブログネタ:一生に一度は行きたいところは? 参加中






いい歳ぶっこいちゃって
よく行くコンビニのメガネっ娘店員に
ほのかな恋心を抱いちゃってる

子供の頃にテレビで見た映画
『震える舌』が軽いトラウマの
青春のバカヤローこと汚れた英雄

ねこメたる番長です






一生に一度は行きたいところねぇ




そういや一度は行きたいどころか
俺には一年に何度も行っていた所がある






それは長野県の松本市

天守が国宝にもなっている松本城


通称 烏城と呼ばれている松本城へ
俺は一年に何回も行っていたんだよ






敢えて行っていたっていう
過去形にしたのには訳があって

かれこれ十五年以上も昔の話だし
今は全然行っていないからだ







松本城は全国でも数少ない
国宝に指定されているお城

確か四つのうちの一つだったかな



何で俺が若い頃
何回も松本城に足を運んだかというと


・暇だったから
・城が好きだったから
・ある事に夢中になっていたから

まぁ理由としちゃこんな感じかな






城マニアって程じゃないけど
お城の模型を作ったり
全国の城の事を色々と調べたり

近場で行ける範囲のお城は大体制覇したね






その中でも俺のお気に入りは
ダントツで松本城だった




このお城が建てられたのは
安土桃山時代末期

城の中では珍しい平城の造りで
周りは水堀で囲まれている




お城の話をし出したら長くなりそうなので
ここら辺で止めとくことにするわ






多い時には週に三、四回ぐらい行ったかな



当時俺は東京の杉並区に住んでいたから
この回数は多いほうだと思うよ




だって普通列車を乗り継いで
片道に何時間もかけて行ってたからね





大抵は相方と2人で行ってたな
時には1人で行く時もあったよ


相方っていうのは幼なじみの悪友ね




この相方は
とくにお城が好きって訳じゃなかったから
半ば嫌々俺に付き合っていたと思う






松本駅から松本城までは
確か徒歩で20分位だったかな




最初の内はね
初めて見る景色や街並が新鮮だったから
たいして苦にもならなかったんだけど
見慣れてくると結構城までが遠く感じたよ







一体おまえらは何をしに
そんなにも松本城に行っていたのか?

って?





特に何にもしていません えぇ



敷地内のベンチに座り
缶のカフェオレを飲みながら
煙草をスパスパと吸っていただけです



マヌケな顔を並べて
お城をボケーっと見ていただけです えぇ





最初の内はね、、、、、、、









俺達が松本城に行くたび
ガイド?みたいな人が
松本城についての説明やら小話を
観光客にしているをよく見かけたんだよ





何かのバスツアーの一環なのか
女のバスガイドさんが
ツアー客に行なっている時もあったし


へんなオッサンが
観光客相手に行なっている時もあった



オッサンは一回にいくらかは忘れたが
観光客からお金をとっていたかも知れない




まぁ なんせ昔のことなんで
ここら辺の事はうろ覚えなんで
ゴメンなさいね







俺は松本城に行くたびに
ガイドの人を見かけると
近寄って小話を聞いていたんだよ

オッサンオバサン連中に混じってね





毎回何度も同じ話を聞いているから
俺は松本城のウンチクを
完全に覚えちまったんだよ



ガイドのオッサンの話を
完全コピーしちまったんだ





「これ 俺にも出来るんじゃね?」




そう思った俺は
すぐさま実行に移すことにした





「松本城うんちくは完璧だから
後はファッションと小道具だな」



そう考えた俺は相方に
ベレー帽みたいなやつを借りて
地味なスーツとネクタイを用意し
偽ガイドデビューに備えたんだ







当時はまだ若かったから

「今風の変な格好じゃ
相手にされないんじゃなかいか?」

そんなふうに俺は思っていたんだよね


まぁやるからには
ちゃんとやりたかったしな







「ウンチクもファッションも完璧!
後は何かいい小道具ないかしらねぇ」



「あっ いいこと考えた!
お客さんに新聞みたいなやつを配ろう!」





まさに青春のバカヤロー
若いってホントにアホだよね……



俺は手書きの松本城新聞を
作成する事に決めたんだ




あんまりふざけたタイトルだと
悪ふざけだと思われちゃうから
『松本城だより』ってタイトルにした


『松本だより』だったかも

まぁ別にどっちでもいいか







その内容はと云うと
松本城についての俺の主観とか
至って真面目な内容だったと思う



その分俺は
松本城の四コマ漫画に力を入れたんだ



新聞っていったら4コマ漫画が定番だもんな



だから俺は松本城4コマを
自作松本城だよりの
目玉にしようと考えたんだよ





どんな内容だったのかなんてのは
まるっきり覚えちゃいねぇけど
かなりシュールな中身だったと思う




確か松本城を擬人化し
少年松本君と松本城さんとのやり取りを
描いていたような記憶があるなぁ



あの頃の俺は若さも相まって
相当ブッ飛んでいたからねー

マジあり得ない四コマ漫画を
描いていたんじゃないかな






よく初対面の女性から

「○○さんて絶対クスリやってますよね?」


なんて洒落にもならねぇ事を
しょっちゅう言われてたもん





クスリなんてもんは一切やってねぇのにさ
そんなふうに思われたってのは
失礼などころかマジで嬉しかったし

ある意味俺にとっては
最上級の誉め言葉だったよね






4コマの内容は覚えちゃいねぇけど
あまりの自分の絵心のなさに
ビックリたまげたのは覚えているなぁ




松本城ギャグよりも
画のタッチとか絵の下手さ加減に
悪友と2人で爆笑した記憶がある







さてさて
ガイドデビューに向けての準備は万端


いざ俺達は松本城へ!







駅と松本城の中間ぐらいにある
ファッションビル?で正装に着替え

(確かパルコだったかな?
う~ん… 思い出せない………)

来たるべき
偽ガイドデビューに備えたんだよ






天気は良好!
後は松本城うんちくを
思う存分皆に炸裂させるだけ!





とりあえずオッサンガイドとは
少し離れたベンチに陣取り
俺はカフェオレとタバコで
はやる気持ちを落ち着かせたんだ





相方はいつの間にか
自分で作成した立て看板?
みたいなモノを手に持ち

(段ボールの切れ端に
【ガイド料 百円】って
マジックで書いてあった気がする)

威勢よく嬉しそうに
呼び込みを始めていた






「えっ!金とるのかよ!」

俺は相方に少し軽蔑の眼差しを……








俺は松本城ウンチクを
もう一度頭の中で復唱し
いつお客さんがきてもいいように
スタンバっていたんだけれど

お客さんとは違う想像外の人物が
俺達に向かって駆け寄ってきた







「ちょっと何やってんの!
お宅等 どこの人かな?
勝手にダメだよ~!
許可なくこんなことしちゃ!」





あわてて駆け寄ってきたのは
松本城の敷地内にある
資料館?の職員だった



うろ覚えで申し訳ないんだか
確か資料館みたいなものがあったと思う






職員の話によれば
オッサンは許可をもらっているらしい





「いや まだ何もしていません」



あまりのこっ恥ずかしさに
俺は早くこの場から立ち去りたかった






折角作った松本城だよりも
日の目を出ないまま結局お蔵入りになった




念願だったガイドデビューの夢も儚く破れた←ホントかよ!







そのかわりに新たな夢が俺にはできた



「定年したら松本城ガイドの資格をとり
松本城うんちくを皆に炸裂させる」






この夢が叶うのは
はたして何年後の事だろうか………