Osawa Classic Pro2000
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月の第3木曜を過ぎれば、やっぱり安物のボジョレー。惣菜ジビエとして焼き鳥。つくねって軟骨入りか、入っていないか、いつも考えちゃう。白米はちょいと違うんで、青森産のたっかぁいニンニクでガーリックライスに。大陸物の根菜は絶対に手を出さない。連休中日の早目の夕食がこんな感じ。

明るいうちは、オオサワで汗かいたレンジ。実際に元には戻っていないと思った方がいいのでしょうが、あの醜いまでにグースに曲げられた状態は、ほぼクラシックロフトに戻してみることでその景色だけは違和感がなくなったのです。いやぁ、ホント職人さんの手腕ってすんごいですねぇ。鮮やかでした。んで、鼻歌交じりに、レンジへ行ってきたわけです。
Osawa Classic Pro2000

それにしてもこの鋳造マイルドステンレスの素材、磨いてみたらとんでもなく光るもんですねぇ。磨きに使ったのは電動工具ですが、古式ゆかしい青棒を使用。現代ケミカルを使うよりも断然光が違う。高速回転するバフで固体の青棒が熱で溶けるんですね。んで一瞬ドロッとした状態になるとこれで磨きの効果が倍増する。クロームメッキでももちろん使えるのですが、いくらか柔らかいクロームだと磨いた跡が残ってしまう。この磨きには大きな回転半径を持つバフがいるようです。ま、それは余計な話。振り回してみてどないなもんだったのでありましょうや。
Osawa Classic Pro2000
シャフトがNSプロのR硬度。オレンジのロゴや、950なんて表示もない、初期のシャフトです。これがいささか柔らかかった様子。

いつものように振り回すと左へ一直線です。ただし、今まで経験したことない感覚があるのです。なんともドキッとさせる感覚なんですが、振り回してみると、時たまヘッドがすっ飛んで行ったような、インパクト後にとても軽くなった印象があるのです。なんでしょねぇ、これ。ヘッドが抜けてんじゃないかとハラハラしましたよ。

そんな時は、いいとこに当たったとか、ダフったとか、トップしたとか、一定の現象じゃない。このクラブの機能的な何かがそんな感覚をもたらしているようなんです。特に抜けがいいわけじゃないし、シャフトが柔らかいといっても、そこまでグニャッとした感覚があるわけじゃない。ただし、先調子の感覚はヘッドを磨いているときに感じました。ベントポイントが慣れたシャフトよりもかなり先にあるような気配です。
Osawa Classic Pro2000
一定の硬さはあるんだけど、ヘッドが走る感覚はある。不思議な感覚ですなぁ。

んでね、数を打ちながらも、打感の悪いショットでも、距離がそれほど落ちないんですよ。ありゃ、まぁ、この表現はモダンシャフトの表現と同じじゃないですか。縦のミスにはとぉ~っても寛容ってぇことです。

じゃぁ、横のミスは、ってんで観察してみます。初めのうちは左ばかりだったのが、柔らかいシャフトと理解しながら、徐々に修正しながらストレートが出るようになる。するってぇと、このモデルはグースの修正がままならないところもあるかもしれませんが、すんごく捕まりがよろしい。
Osawa Classic Pro2000
オオサワのイメージは、左へ行かないイメージだったのですが、キャラが違いますな。確かにブレードは長いし、メディアの記事をたどってみれば、テーパーのホーゼルというは、懐がマクレガーのようにスパッと三角に削っていることのように見えます。ヒールで打ちやすいイメージを作っているんだなぁ。

その削り落とされたホーゼルの部分は、か細いほどに薄く仕上がっています。スコアラインがヒールに寄せられているとありましたが、自身の感覚ではまったくそんな景色は見えてきません。重心距離が長いとのコメントもあったのですが、この日のレンジの感覚ではそれも感じなかったなぁ。

ってぇことで、横のミスは僭越な観察によると、ほとんど出ないヘッドなのであります。修正していただいた結果もあるかもしれませんが、出球は恐ろしく高く上がり、これまでウェッジでも当たった事はありませんが、7番でも天井のネットに届きそう。そこんところは結局SWでも当たるほど上がっていなかったんですけどね。
Osawa Classic Pro2000
出球を目で追う際には、思った以上に高いことでちょいとロフトに疑念も抱いてみる。ただ、ちゃんと飛距離もモダン並みに出ているので、これがこのモデルの自身の打ち方となるのでしょうか。

低く出してみようと、ロフトを立てたイメージで振っても見ましたが、ただ、低く出て距離は同じ。そんな変わった事するよりも、打感の良い気持ちの良いスタイルで振り回せばよろしいわけです。

しっかし、シャフトの外にリーディングエッジのあった8番なんかは、ちゃんとセンター付近に戻って、しっかりと出っ歯になってるし、グースの酷かった57番もこのころのモデルとしてまっとうなシルエットに見える。

今回は、職人さんの手腕にも、ステンレスにもかかわらず調整できる素材を使って、新しいコンセプトのシャフトを組み合わせた、変わったデザインのモデルにも、なるほどねぇ、って感激してしまうのであります。あのグースのままだったら、飾りにもならんかったモデルを、嬉々として振り回し、それはレンジでピッカピカに光ってました。