Nicklaus 25th SS

久し振りに美味しいものをいただいてきた。旬ものとして、赤みずっていう山菜のテンプラ。こりゃ美味しかったねぇ。癖のない味で、でもどこかで味わったことのある懐かしい感じ。車での移動がいつもなもんで、ノンアルコール専門ですが、最近はノンアルコール飲料の好みもはっきりしてきています。ということで、全く素面のまま、今夜のお話もSSレプリカが続きます。

磨いた直後に、お天道様の光に当ててみたデジカメデータを整理。たまりませんナァ、この景色。すいません、ノンアルコールで自己陶酔。もう前にのめりすぎて、ツンのめったか、すでに顔面強打の状況です。
Nicklaus 25th SS
58年のリセッシュドウェイト、オリジナルのSSを手にした時、シャフトもオリジナル、グリップも当時のメンテナンスモノを初めてレンジで振り回し、その印象やっぱり気難しいの一言でした。ほぼ時期を同じくしてPTのリセッシュドウェイトも手にしていたので、そちらとも比較してしまうと、PTよりも格段に繊細な印象を受けていたのです。

ま、話はオリジナルのSSではなくて、こっちのニクラウス25周年モデル。いつもの玄関先でのデジカメデータでも、やっぱりその素材の感じが少し違う。ちょいと色のついた、一般的なクロームメッキではありません。やっぱりお日様の下に出してみれば、電気の力を借りて磨いたムラムラが目だってしまうのですが、黒メッキのようにも見えるし、でも磨いていれば、ステンレス特有の臭いや、ニッケルのような黒い磨きカス。
Nicklaus 25th SS
詳述された資料に行き着いておらず、コメントも頂きましたが、実態は不明のまま。これも事実がどこかにあって、あっそうなんだってぇ理解をするよりも、妄想を広げてグルグル遠回りしてみる方が面白い。

改めてこのモデルは1961年にマクレガーと契約したニクラウスが、プロとしてマクレガーとの契約を更改し続けて25年を経たことを記念したモデル。ホンと言うと、自身で会社を運営したりした時期もあって、契約と言うよりも、プロ生活25周年ですな。マクレガーの製品を使って、ツアーを戦い続けていた記念なのであります。

ミュアフィールドに20周年と呼んでいたモデルがありますが、正確には1966年に全英オープンを制して以来のメジャー20勝を記念してリリースされたモデルとの話。リリースは1988年ですな。20周年じゃなくて、20勝記念ナわけでした。
Nicklaus 25th SS
このSSレプリカは86年に発売されているわけで、この当時は記念モデルの矢継ぎ早という感じです。1988年にはマクレガー90周年モデルなんてぇのもありましたネェ。ただ、これは日本企画の気配がありますけど、当時のクラシックモデルブームの中、歴史的な背景を持つメーカーとして、過去の名器の復刻モデルを何らかの理由で発売することがビジネスとして成り立った時代。だもんで、そんな目で見てしまうと、復刻モデルに特徴的な、その時代へのアレンジを発見して喜んでみる。きもぉ~ちだけオフセットが加えられ、セットされているウェッジは、まるでウィルソンのウェッジみたい、なぁんてね。
Nicklaus 25th SS
でもそんなこたぁ手にした自身にしてみれば、数多ある前のめりポイントのいくつかに過ぎない。復刻としても凝ったセルのデザインや、昔ながらのレザーグリップは黒に金線のマクレガースタンダード。ホーゼルの飾り刻印もしっかりとオリジナルを模していますし、フレームセラミックなる黒フェイスもちゃんと復元しているのです。
Nicklaus 25th SS
良く陥ってしまう感覚ですが、オリジナルと比較してどうこう言うのも、この趣味的にはそれなりに面白いものの、初期型へのオマージュとして発売当時にちゃんと使えるデザインがされ、かつ、記念モデルとしての品格を維持するために、細かなパーツや生産手法にも拘ったというモデルと認識をするのであります。

最近でもこのモデルは流通している様ですが、幸いにも手にしたモデルは仰々しい木箱に入っているわけでもなく、ただし、パーシモンやパターもない。でも、ちゃんと使われた形跡のあるもの。これがまっさらの状態なら、レンジでさえも躊躇してしまうのですが、ンナこたぁなく、ジャンジャンバリバリ使えちゃう。ここんところが、自身の持ち物としていいところなんですよネェ。再び自己満足の自己陶酔。
Nicklaus 25th SS
ラウンドの予定を立てたとしてもドライビングアイアンだけは、自宅待機になりそうな気配ですが、レザーグリップのメンテナンスを考慮して、雨の予報がないときに限って、リストの上位に待機することになるんです。

ただね、その昔、80を越えた祖父が軽井沢の山中の別荘から、バス停まで歩くのに、細い山道を降りていったんですが、下り坂に足がもつれて転倒したことがあります。幼い自身には支えきれなかった。幸いにしてたいした怪我はなかったんですが、止まれなくなったんだそうです。今、このSSを手にしてへらへらしている自身が、そんな祖父の事件に重なってしまった。いつでもちゃんと止まれるような体勢でいないといかんナァ、って思っちゃった。