オリンピックだけじゃなくても、世の中なぜ、どうしては山のようにあります。でもここで考えてる疑問は、楽しむためのもの。見れば見るだけ、次々と疑問になってくることが出てきます。

いろいろと横文字の文献を調べて、マクレガーの歴史を解読してみました。結局キャプランの本にも載っていたことですが、58年から78年まで、マクレガーの株主はブランズウィックだった様です。プレシジョンのシャフトで、ご存知でしょう。AMFとかもそうでしたが、ボーリングの大ブームで集めた資金を活用しようとして、いろんな関連産業に手を出していた会社です。AMFはハーレーも持っていましたね。ブランズウィックはゴルフ界で、トップを目指せるブランドとしてマクレガーを手中に収めたようです。コンサルティング、使ってたんじゃないかって、なんとなく繋がった様な気がします。


いいもの残してくれました!-RMT 01
66
年は、ニクラウスの2回目の契約の年だったそうです。1回目は61年、10歳から使い続けていたマクレガーと初の契約の後、ゴールデンベアーの服飾なども手がけ、もちろんプレーヤーとしても上り詰めていく中で、商才も身につけていくようです。

2回目の契約では、マクレガーが高級トップモデルにニクラウスの名前を冠とすることを決め、67年には、あのV.I.P.にバイ・ニクラウスが刻まれることになるのでした。そんな、すべてがニクラウス寄りのビジネスですから、従来のラインの拡充などよりも、新しいスターに頼るのが普通です。周りを見回せば、現代にも同じような環境がありますよね。


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そんな中、このフラットバックのRMTは65年のデビュ―で、ここに持ってきたのは2年目のモデルです。

とんでもない企業小説のようなフィクションですが、V.I.P.65年に完成していたそうで、このモデル、そのデザインを盛り上げる当て馬のように見えてきませんか?

自身が経験した事例に、次世代が大きくなってしまうプロダクトを、懸念を持ちながらも導入しようとしている企業が、その大きさをネガティブに見せたくないために、現行世代の最終型に、大きなプレミアム特別限定モデルを出すことがありました。これで次世代は、現行の最終プレミアムモデルで評判が良かった、上級志向品としての位置づけを棚ぼたルことになります。








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フラットバックからの、ニクラウスのサイン入りV.I.P.デザイン。結構インパクトありませんか?深読みしすぎですね。トミーアーマーとの契約も終わりが見え、DXターニーが好調の兆しを見せます。ニクラウスの高級トップラインの導入を控えて、イメージ作りの一翼を担うために、こんな古臭い、新製品として解説のしづらいモデルが存在した様な気がしてなりません。





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トミーアーマーの915と同様、当時はユーザーがそんな事を勘繰るべくもなく、これからの進歩的なゴルフィングのためにDXを、違和感があれば、伝統的なトミーアーマーを、易しいゴルフィングをお望みなら保守的なMTターニーをといった品揃えが出来ています。日本ではほとんど見かけることのないモデルですが、アメリカではDXと代わらずに見かけるモデルです。


















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さて、そのモデルそのものですが、ホントにまっ平らです。パワーフォーカスとかありますが、一体どこに集中しているのって感じ。

今では通じない論理ですが、ホーゼルをいくらかお辞儀させて、ライをフラットにし、この結果、グリップが体の近くにセットされて安定したショットが出来るなんてあります。


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手元のモデル、そうなっていないような感じがしますけども。ツートーンフェイスはご覧の通りで、フレームセラミックと同じ処理が半分だけされています。

今ではルールが許さないかもしれませんが、70年代から少し、初心者用のモデルに良くあったデザインですね。

縦のターゲットラインがMTになってるところは。DXと並んでご存知の方が多いと思います。



振り回してみると、ホーゼルが充分に高い分、やっぱりヒールよりで打つと、結構力強い球が出ます。何かに似ている感覚だなと思ったら、MS-1でした。振った通りの球筋。幾らかでも内外なら、上手くいってドローが出ますし、大根切っちゃうと大スライスか、腰の切り方次第で左へさよなら。全く助けてはくれませんが、性格は素直といえるでしょう。


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あ、それと、これ、パーシモン修理をしていただいている職人さんにセルを治してもらったモデルでもあります。2本は割れていたのを溶かしてくっつけていただきました。ちょっとの凹み、分かりますか?1本は残ったリングを使って、黒のセルを足し、お手持ちの色リングを足して仕上げていただきました。リングとの段差も少なく、東京タワー風ではない三角錐に研磨されていますね。これがオリジナルのシェイプだそうです。

今回も話が大きく脱線してしまいました。手元に来たモデルとして、迷わせる事なく、居場所を取っておきたいいいもの。持ち主になぜ、どうしての意欲を沸かせてくれます。勝手なフィクションを作り上げるほど、じゃぁ、事実はどうなの?って、いまだになぜ?は続いています。