Johnny's blog

先日、人類発の月面着陸という偉業を成し遂げた、
アメリカの宇宙飛行士、二ール・アームストロング(Neil Alden Armstrong)氏が亡くなりました。82歳でした。

彼はアポロ11号の船長として、1969年7月20日に月に到着し、
アポロから切り離された月着陸船イーグルで月面に着陸、
そして月面に降り立った時、彼はあの有名な言葉を発したのです。

それが、

That's one small step for man, one giant leap for mankind.
これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。

というもの。あまりにも有名なこの言葉を知らない人はいないでしょう。


さて、ここでは "leap" に注目してみましょう。

"leap" は

「飛び跳ねる」(動詞)
「跳躍」(名詞)

という意味の語ですが、もちろんここでは名詞で、「飛躍」と訳されています。

月の重力は地球の約6分の1なので、
"one small step" が "giant leap" になりうるわけですが、
もちろん抽象的な意味を込めているわけで、「跳躍」よりも「飛躍」の方が
ぴったりする訳語だと思います。


ところで、再びアームストロング氏の名言に目を移してみましょう。

That's one small step for man, one giant leap for mankind.

"for man" と言っていますが、
この "man" はもちろんアームストロング氏自身のことを指しています。

「(自分という)一人の人間にとっては」

という意味です。よって、文法的には "for a man" が正しいのです。

冠詞がなければ、"man" は総称的に「人間」「人類」「男」という意味になります。


これについては、

・単なる言い間違いである。
・実際には "for a man" と言っているが、当時の録音・通信技術が低かったので "a" が録音されなかった。
・人間の耳には聞こえない速さで、発音されていた。
実際、2006年にコンピュータで解析したところ、そのような結果が出た、とのこと。)

など、いろいろな説があるようですが、個人的には単なる言い間違い、のように思います。

実際の音声があるので、ぜひ聞いて確かめてみてください。

実際の音声

実際の映像