セイバーメトリクスの指標の中で、打者の能力を図るのに日本でも一般的になったOPS。

OPSは出塁率と長打率を足した数で、打撃の総合的な能力を表現できる非常に優れた指標です。


ただ、この指標には走塁の能力が表現で来ておらず、「得点能力」という意味では欠陥があります。

そこで更に盗塁や塁打数など、走塁面での概念を加えたRCという指標があります。

で、更に比較できる数値に進化させたのがRC27。

計算方法は非常に複雑なため割愛。


RC27で表現できるのは


「ある打者が一人で打線を組んだ場合の1試合(27アウト)あたりの得点数。」


ってこと!


例えばオーダーが1番から9番まで全員筒香だったら、1試合平均どのくらい点が入ってるの?ってことです。


これでその選手がどのくらい能力がある選手なのか、そしてチームの攻撃力にどの程度貢献しているかが分かると言うことになります。


ではベイスターズのRC27が高い順にまとめ、その他参考のデータを負荷させた表を掲載します。


2015.08.10 現在

選手名 RC27 OPS 打席 打率 出塁率
筒香 嘉智 8.45 .937 404 .330 .416
松本 啓二朗 7.24 .924 60 .353 .414
乙坂 智 6.32 .857 61 .304 .339
梶谷 隆幸 6.13 .811 407 .296 .369
ロペス 5.64 .821 410 .282 .341
宮崎 敏郎 5.38 .764 94 .321 .383
荒波 翔 5.25 .777 130 .282 .341
バルディリス 5.03 .747 386 .270 .350
井手 正太郎 4.83 .746 99 .263 .283
柳田 殖生 4.25 .733 15 .250 .400
後藤 武敏 G. 4.18 .765 62 .211 .274
山下 幸輝 3.95 .667 10 .333 .333
石川 雄洋 3.36 .612 367 .263 .310
飛雄馬 3.02 .627 121 .245 .274
関根 大気 2.96 .600 156 .227 .267
下園 辰哉 2.90 .575 51 .222 .286
白崎 浩之 2.79 .629 159 .226 .264
嶺井 博希 2.46 .566 88 .217 .253
高城 俊人 1.80 .545 141 .203 .269
桑原 将志 1.78 .525 93 .190 .227
黒羽根 利規 1.56 .478 141 .182 .246
倉本 寿彦 1.01 .466 191 .191 .225
山崎 憲晴 0.78 .317 25 .100 .217
内村 賢介 -2.10 .000 12 .000 .000


さすがは筒香(8.45)。

高いOPSはもちろん、やはりRC27も高かった。

そして、それに続くのが啓二郎(7.24)、乙坂(6.32)が非常に高い数値を示しています。

打席数は二人とも60打席くらいですが、だからこそ最近の調子を表しているとも言えます。

啓二郎はOPSも.924と一流打者並み。

出塁率も異常なまでに高く、是非先発オーダーに並べるべき選手。


梶谷(6.13)、ロペス(5.64)、宮崎(5.38)はやはり高い。

そしてそれに続くのがなんと荒波(5.25)!

これは意外。

荒波は130打席立っていてある程度の活躍をしていることを考えれば、なぜ上げてもらえないのか??

そんなに足の状態が悪いのか?

下でも試合に出場しているようだが・・・

イメージとは裏腹に結果は出しています。


続くのがバルディリス。

RC27が5点を超えているのがここまで。


ちなみに巨人の坂本は今年非常に悪い状態ながらRC27は5を超えています。

5点がある程度判断規準としていいでしょう。


それ以下の選手はかなり厳しい状況。

とくに目を見張るのは下位の選手。


白崎(2.79)、桑原(1.78)、倉本(1.01)は正直非常に厳しい数値。

そのちょっと上にいる石川(3.36)、飛雄馬(3.02)、関根(2.96)もレギュラークラスではありません。


春先から積極的に起用してきた選手は、実はチームの得点に絡む活躍をしていないということがデータから読み取れます。


もう、この時期ですから。

結果が期待できる選手を先発オーダーに並べたいんです。

私としては。


このところ常に劣勢の戦いを強いられていて、先発投手も苦しいピッチングが続き、リリーフも乱用する結果になっています。

序盤から相手をプレスできるオーダーをとりいれていきたい。



でも、当然ながら守備位置の問題もあります。

筒香、啓二郎、乙坂、梶谷、ロペス、バルディリス、宮崎と得点能力だけでオーダーを作ろうとしても外野守備が溢れてしまっていますよね・・・・


困った困った・・・・


で、更にファームでは多村の打棒が炸裂しています。

OPSは1を超えそうな成績を残しています。

彼が先発オーダーに並べられるようになると、これまた困った。

ただ、3番あたりに彼の名前があると、迫力も変わるのですが。


■ロペスとバルの問題


数値が高くてもロペスとバルディリスを連ねるのはよろしくないと思うんです。

二人とも外角スライダーを空振りしている、いわば討ち取り方が同じで良い打者。

どうしても攻撃面で良いイメージがありません。

加えて二人が同時にスタメンに入ると、どうしても組織的な攻撃がなくなってしまいます。

もしも使うなら、打順は間に選手を挟んで使うのが健康的でしょう。



■ウィークポイントは捕手と遊撃


どうしても決められないのがキャッチャーとショート。

これはもう誰の目から観ても明らかですね。


<捕手>


嶺井(2.46)

高城(1.80)

黒羽根(1.56)


この三人はもう仕方がない・・・

やはり嶺井を起用がいいでしょう。

彼は肩は他の二人に比べて劣りますが送球スピードはなかなかのものがあります。

キャッチング、リードに関しては三人とも大して差はありません。

なので、少しでも数値の良い選手を出すのが得策です。


<ショート>


倉本、白崎、飛雄馬と三人とも打撃で魅せられる選手はいません。

山崎や内村などの経験者においてはアピールすら出来ていない状況。

守備重視で選択することも手ですが、7番、8番、9番が自動アウト状態になってしまうのは本当に辛い。

ああ、、今になっても藤田を出してしまったことが本当に大きい・・・



■禁じ手


大きなリスクを覚悟の上で「禁じ手」を使う手もあります。


其の一


まず、ロペスとバルディリスの問題で、彼らを同時起用するとどうしても機動力に欠けて組織的な攻撃が出来ない状況が出来上がります。

その解決策として、

筒香を内野に再コンバート。

おそらくは将来的に一塁手などをも想定にあるかと思いますので、外野手の枠を増やしたいのであれば筒香をサード、もしくはファーストに置くのも手でしょう。

とくに足に不安があるのなら、一塁手という選択も悪くありません。

去年のブランコよりは守れると思います。


其の二

禁じ手スペシャル版


もう本当に、

これだけは書きたくないのですが、、、、、、

ショート不在の問題に対しての劇薬を。


梶谷をショートへ。


散々梶谷のショート起用に異論を唱え続けた私がまさかこのタイミングでショート起用を示唆するなんて、本当にもう、今日は恐怖で寝れそうにありません(汗)

が、自動アウト三連発のイニングを作りたくないので、とにかく序盤から先取点を狙いにいく手段としてご紹介。


これは禁じ手中の禁じ手で、さすがの中畑さんもそんなことはしないと思いますので、どうぞご安心を。


しかしながら、やはりショートがいないのは本当にきつい。

打撃成績だけで言えば、飛雄馬が適当でしょう。


■オーダーシュミレーション


1、松本 8

2、飛雄馬 6

3、梶谷 9

4、筒香 7

5、ロペス 3

6、宮崎 4

7、バルディリス 5

8、嶺井 2

9、P


と、こんな感じになるでしょうか。


では禁じ手を使って筒香をサードへ。

そうすることで乙坂を使えます。


1、松本 7

2、飛雄馬 6

3、梶谷 9

4、筒香 5

5、ロペス 3

6、宮崎 4

7、乙坂 8

8、嶺井 2

9、P


さあ、そして更に破壊的に!

禁じ手第二弾、ショートに梶谷を。

そしてジョーカーを切ります!

レフトに多村!


1、松本 9

2、梶谷 6

3、多村 7

4、筒香 5

5、ロペス 3

6、宮崎 4

7、乙坂 8

8、嶺井 2

9、P


なかなかの重量打線。

外野枠が空いたからと言って荒波を使うと左打者が一気に増えてしまいますので、あえて多村というジョーカーを切りました。


なかなかの顔ぶれですが、投手が嫌がりそうな守備陣形ですよね。

サード筒香、ショート梶谷、セカンド宮崎って・・・・


最後は半分お遊びになってしまいましたが、打撃成績から本当に起用すべき選手を考えてもらいたいというメッセージをこめた記事でした!!




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