2014.08.31 横浜スタジアム
横浜DeNA 5 - 3 巨人 
気運が変わった!
投手陣が凌ぐ中、スタンドが作り出した勝利への気運

2-3の1点ビハインドで迎えた7回。
一死から下園がヒットで出塁。

ここで7番桑原が頭部へのデッドボールを受けてしまいます。


球場のざわめきとともに、巨人江柄子が退場処分を受けます。

江柄子の縦に大きく変化するカーブに手を焼いていたベイスターズ打線でしたので、巨人にとっては痛恨だっでしょう。

桑原が担架で運ばれていき、スタジアムは異様な雰囲気に。

そしてライトスタンドの応援のボルテージは最高潮に達します。




「読売倒せ!」

「絶対勝つぞベイスターズ!」

テレビのスピーカーが壊れるのではないかと思うほどの大声援。
桑原のデッドボールが球場全体の気運を変えました。

その大声援に横浜の打線は燃え、逆に巨人は浮き足立ちました。



まずは代打後藤。

フルスイングも力のない打球が三塁線へ。
しかし、ここで奇跡が起きます。


なんと、三塁ベースに打球があたり、ファールゾーンへ大きく跳ねていってしまったのです!
サード村田が完全に虚をつかれ、2塁ランナーがホームイン。

1塁ランナーも3塁到達。
バッターランナーはの後藤も2塁へ。

同点!

そして続く代打松本。

3塁ランナーは桑原に変わった石川。
内野ゴロであればギャンブルスタート。
スライディングのうまい石川にかけることになるでしょう。
勝ち越しには多少のリスクも必要。
バッター松本にはとにかく、叩きつけろ!

その松本の放った打球。
高いバウンドのショートゴロ。

なんとこのゴロを前進守備の坂本の頭の上を越えます。

二人のランナーが生還し、一気に2点勝ち越し。
ついに5-3と2点のリードを奪ったのです!

痺れました。

試合後に中畑監督がいった通り、

「まともな当たりなんて1本もない」。

しかし、この奇跡ともいえる事象にも、巨人のあせる気持ちが反映されています。

三塁線への後藤の当たり。
これは村田が三塁ゴロであわよくばとってベースを踏み、さらに一塁転送の併殺を狙った守備でした。
村田が経験豊かな三塁手だからこその判断ですが、ボールはバウンドの最下点か最上点でとるのが基本。
本当ならば三塁ベース上でとりたいところですが、前でとりすぎるとファールと判定される恐れもありました。
一瞬にして考えを巡らせてしまった、ベテランならではの見えないミスだったかもしれません。

次に松本の当たり。
これは完全にショート坂本のミス。
打った瞬間、一歩前に出ているんです、坂本は。
つまり打球判断を誤っています。
本来ならば一歩下がれば確実に捕球でき、三塁ランナーの生還はゆるすもののバッターはアウトにできたはず。

しかし状況はバックホームに備えた前進守備。
三塁ランナー石川の足を考えればゴロゴーは間違いなく、内野手はとにかく前で捕球することを意識していたはずです。
そこへライトスタンドからの大声援により、球場全体が異様な雰囲気になっていました。
さすがの坂本も冷静ではいられなかったでしょうか。

まあ、しかし、2本ともミスというにはあまりに気の毒。
試合の流れ、で片付けることは出来ませんが、これが野球と言えるのではないでしょうか。

じゃあ、勝利の要因は?

それは、接戦で終盤に持ち込んでくれた投手陣なんです!

先発の井能、ナイスピッチング!
そしてリードした後の国吉、三上、ナイスピッチング!

守りあってこその逆転劇。

こういう勝ちかたもある!


井能が11勝目!

チームは苦しい展開の中、巨人にカード勝ち越し!

借金は4。

3位阪神とは5.5ゲーム。

ベイスターズの秋が始まった!

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