ANOTHER WORLD~24~ | EPISODE NOVEL blog of the battler-ushiromiya

ANOTHER WORLD~24~

 昔の映像が早送りで再生されてゆく。
 「いつ頃俺たちが出てくるんだ?」
 「もうすぐだ。」
 その言葉通り、ステイニーの面影がはっきりと残った男性が現れた。そこで早送りから通常の再生に切り替える。
 「うおッ、若!!こんな顔の時があったのかよ・・・、っていうかこれ15年前だよな?ステイニー老けるの早っ!!」
 俺は今のステイニーと映像に映っているステイニーを見比べながら言ってみる。それを聞くとすぐにステイニーは顔をしかめた。
 「うるさいなぁ。気にしてるんだよ、一応な・・・。」
 「あはは!そうなんですか?」
 「天馬まで笑うのか・・・、俺、傷つくぞ。」
 
 和やかなムードが流れる。ステイニーはいつの間にか俺たちを下の名前で呼ぶようになっていた。うんうん。親しく接してくれるのはいいことだ!!
 
 一方モニターでは木製のベビーカーが映し出されていた。それを指さしながら、波瑠花が言った。
 「あれ私たちじゃない!?」
 そのベビーカーには、2段で手前と奥に2人ずつ、計4人の可愛らしい赤ちゃんが乗っていた。
 「懐かしいなぁ。」
 「そうだなぁ・・・、っておい龍!!この時の記憶なんてある訳ないだろうがぁぁぁ!!」
 「「「「「はっはっはっはっは!!」」」」」
 「それにしても可愛いわねぇ・・・。いまの龍たちじゃあ考えられないわ!!」
 波瑠花が振ってくる。へへへ!こんな時のために用意した俺のボケを受け取れぇぇ!!
 俺はポケットから・・・・。