Welcome! WARWICK Thumb Bass Classic Line 6st. | ベーシストとエフェクター

Welcome! WARWICK Thumb Bass Classic Line 6st.

先日、なんとWARWICK Thumb Bass Classic Line 6st.を購入してしまいました。以前ご紹介した通り、元々の自分のメインは同じサムベースの5弦ですが、その6弦バージョンです。よっぽどサムベースの音と存在感が好きなんだなーと、自分でもあきれ返ります(笑)。

自分は現在、アップライトベースが主体のアコースティックユニットと、おじさん(?)ばかりが集まったハードロックバンドの2つのユニットに参加していますが、バンドでは特に6弦ベースの必然性は感じていませんでした。ただ、自分のルーツはクラシック・ジャズフュージョンにあることから、6弦ベースは「いい出玉があったら、持ち替えてもいいかもねー」程度の気持ちは以前から持っていました。

そんな時に、たまたま通りがかった楽器店で、新品購入もままならない希少品、サムベースの6弦の極上中古品が1本限りのお年玉価格で置いてあるではないですか。仕事多忙で会社に戻らなきゃいけなかったのに、気づいたら1時間も試奏、途中でストラップまで持ってこさせた。(コレで買わなかったら、エライ迷惑なヤツ・・・)

自分の5弦モデルのネック構成はウェンジ+ブビンガ。一方、この03年の6弦モデルはオバンコールラミネート+エボニー。WARWICKがサムベースのネック材をウェンジからオバンコールに変えた理由は2説聞いています。1つはウェンジの主要産出国の政情不安定(アフリカの内紛地域ですね)。要は材が採れないということ。もう1つはウェンジの安定性と柔軟性のなさ。サムベースはネックの弱い個体が多いという評判はここから来ているようで、ブビンガとウェンジの伸縮度合いの違いから、ラミネートの剥がれやトラス修正時にウェンジの割れ、ということが多くあり、そんな中でのWARWICKのソリューションがオバンコール代替だったという説。(コレを聞くと、自分の96年モデルは、本当に当たりだったんだなって思います。)他社が依然としてウェンジを使ったモデルをそれなりに出しているところを見ると、後者の方が信憑性がありそうです。

いずれにしても、オバンコールはウェンジの代用材にしか思っていなかったし、エボニーは高級材とは言え、良くも悪くも一般的に使用される材なので、それほど惹かれることはなかったのですが、03年モデルの6弦は、とても良い感じにボディが鳴っていて、製造から2年近く経ち、ネックもビシっと安定しています。独断ですが、ウェンジ+ブビンガ構成というのは、どちらかというとSTEINBERGERのようにボディをあまり鳴らさないで音を出すと思っていますが、このオバンコールは、ブビンガと材料特性が似ているためか、ボディ材のブビンガと一体となって、ちゃんとボディを鳴らして音を出している印象。アッシュやアルダーと比較すると、中低域が相当締まってタイトな感じのカタマリ感があります。スラップに至っては、なんともいえないゴリゴリ感があり、ウェンジネックのサムよりも、ぜんぜん良い感じ。ハードロックでのスラッピングには持って来いの感じ。一方、ハイフレットは、96年モデルの方が独特なさび感のある珠のような音だったのに対し、03年モデルは、サムの面影を残しつつも、もっとドライでハイファイな感じ。自分的にはメロウな96年モデルのハイフレットサウンドの方が好きです。でも、このローミッドが効いて締まったゴリゴリのスラップサウンドと、6弦ベースの可能性にやられてご購入。

家に帰って早速マイアンプで音出し。スラップとピックの音は相当イケます。とても現代的なイメージのサウンドで相当気に入りました。指弾きの方も、96モデルの5弦に比較するとブリブリとした強い個性は若干薄まっていますが、サムベースらしさは充分に残っていて、タイトなサウンドを再生してくれます。現行版サムベースのハイファイさと、SWRアンプのハイファイさが相まって、ちょっとハイファイ過ぎる感もあり、この点は今後の検討事項です。

ワーウィックに関わらず、旧モデルと比較して云々と、楽器にはいろいろ議論があるところですが、日々進歩する音楽シーンと歩調を合わせる形で「変わるもの」「変わらないもの」、「変えるもの」「変えないもの」のバランスが巧みに取られているような気がします。やっぱりサムベースは確実に進化し、進歩ている、そう思うと共に、ベース専門ブランド・WARWICKの良心を感じた次第です。妹から「これ、ドリカムの中村正ちゃんと同じでしょ!」と言われたのが多少気になりますが・・・ なんせ、アップライト(NS)もお揃いみたいだから・・・