思いたって、車で東京から高野山~熊野本宮大社まで参詣に行ってきました。


車で行ってみましたが、片道約 9 時間ほど。








紀伊半島の南側というのは、どんな交通手段を使っても東京からは遠いです。


新東名が開通したおかげで、唯一御殿場~三ケ日JCT間は非常に快適でしたが、紀伊半島の内奥は、昨年の台風の被害でいまだに復旧工事があちこちで行われています。


こちらは、大斎原(おおゆのはら)の大鳥居。明治22年まで社殿があった場所です。




熊野本宮大社は、明治22年の河川の氾濫前は、このように川の中州にありました。(画像は熊野本宮大社のHPより)





元々は、川を御神体とする自然信仰の場だったのが、古事記・日本書紀の神々、そして仏教の仏たちと融合し、平安後期から深い信仰の地となったようです。



水害後、今の高台の地に遷宮となりましたが、中州に鎮座していた頃はどんなに素晴らしい所だったか・・・・


本宮大社からちょっとだけ新宮の方に車を走らせると、少しだけ当時の面影を偲ばせる場所があります。(別の年に撮った写真です)





写真では分かりにくいですが、色の異なる2つの川が合流し、しばらく元の色を保ったまま流れ、やがて混ざり合ってひとつの色に変化していきます。



本宮大社のあった中州には、熊野川、音無川、岩田川の 3 本の川が合流していましたから、とても神秘的な景観だったのではないかと思われます。



熊野は、いにしえの昔から異界とされ、現世と常世の境界の地とされてきました。



今回は、比較的好天に恵まれましたが、こんな感じの天気のことが多いです。









こういう幽玄な空の下で、川の流れが生み出す変幻自在な色彩の魔術を目の当たりにし、古代の人々は畏怖と畏敬の念を抱きながら、この地を特別な場所としたのでしょう。



熊野三山(熊野本宮大社、那智大社、新宮速玉大社)は、せっかく日本に生れたら、ぜひ参拝したい地のひとつです。