「キャバレーの女」

ゆうこ 2006年


海沿いのカフェ 
華やかなチャイナタウン
見上げればチャペル
ドア越しのステンドグラス

キャンドル揺れる窓辺
スタンドはアンティーク
カウンターにもたれ
歌うのは いつもシャンソン

   Qui Chanterait 夢は
   輝くライト 星空のタワー 月夜のクルージング
   Et Chanter 恋は
   くゆらす煙草 奏でるピアノ バラ色のワイン

潮風にさらされ
錆び付いた柱時計
青い目の水夫の
思い出を抱きしめて

空っぽのボトル
テーブルに転がし
酔いどれ女が
歌うのは いつもシャンソン

   ☆ くりかえし

朝焼けの港
早起きのカモメたち
明日を夢見た
この町にサヨウナラ

どこへでも行くわ
気ままに世界中
見知らぬ街角
歌うのは いつもシャンソン

   ☆ くりかえし

   Dalala... Dalala...
「MODI」

ゆうこ 2007年


  「1920年 パリ、モンパルナス
  画家モディリアーニは 36歳でこの世を去ります
    若き妻ジャンヌは 彼を”MODI”と呼んでいました」


  「おそらく幸せな恋人達は
    私達の悲劇に目をそむける事でしょう
  そしてずっとずっと後になって
    私達の真実の愛の姿に気付くことでしょう」

MODI...MODI...どこにいるの?
幸せの日々は 深い霧の中に
MODI...MODI...探しているの
あなたの行方を 安らぎの道を
哀しみの色が 風に乾く前に
空の彼方へ 滲(にじ)んで消えたい

  「私達は一枚の絵の光と影です
    彼の死と私の命は ひとつです」

MODI...MODI...どこにいるの?
アトリエの夢は 暗闇の中に
MODI...MODI...探しているの
愛の物語を 閉じる言葉を
苦しみの夜が 光に融(と)ける前に
蒼(あお)いまなざしに 凍(こご)えて眠りたい

  「あぁ神様 どうか許してください
    私はMODIの元へ逝(ゆ)きます
  愛の日々は沈黙の世界に閉ざされ
    もう誰にも塗りかえる事は出来ません」

モンパルナスの灯(ひ)は消えて 
夢の続きは 二度と描けない
MODI...MODI...鮮やかな 永遠の夢 輝く愛
「残されし恋には/I wish you love」

ゆうこ 2005年


Good-bye 言葉が途切れる 
  別れが近づく 甘い恋の夢
Good-bye 頬を寄せても
  もう戻れない あの日の二人に・・・

きらめく春風 小鳥の歌声 
優しいkissと I wish Love
夏には冷えたレモネード 涼しい木蔭と
眩しい笑顔と I wish you love

  無理して気取って言うわ
  ここからは一人で
  あなたらしく自由に生きてね

激しい嵐も 雪舞う夜更けも
いつでもあなたが 愛されますように

<間奏>

My breaking heart and I agree
that you and I could never be
so with my best my very best
I set you free

I wish you shelter from the storm
a cozy fire to keep you warm
but most of all when snowflakes fall
I wish you love
SHE

ゆうこ 2010年


She 忘れられぬまま 愛しさはつのり
追い求めて 迷路の果て
あの真夏の情熱 秋のメランコリー 
ほんの気まぐれも 僕は 愛してる

She 美しい悪魔 いたずらな天使
そのまなざしは 謎めいて
天国も地獄も 笑顔も涙も
嘘も真実も 僕は 愛してる

  日々の 騒がしさの中にも 君の瞳の奥に 輝いてた気高さ
  いつまでも君と どこへでも怖れずに行こう 君の望むままに

She 生きる意味は 君 その答えは 君
君が僕にくれた奇跡
もう飾らないでいい 無理しないでいい
そのままの君を 僕は愛してる

She 永遠の 愛を 君に

「ロコへのバラード」


ブエノスアイレスの昼下がりには

どこにもない 何かがある

狂気と紙一重の魅惑にあふれている

それはあてもなく 町をうろついている時だった

あの木の陰に 突然ロコが現れた

それが運のつき それとも幸運のはじまり?


最後から2番目の放浪者 それはロコ

人類最初の金星への密航者 それもロコ

頭には 二つ割にしたメロンの帽子

シャツの縞模様を身体中に塗りたくって

足には破れた靴底を 釘で打ちつけてある

両手にタクシーの空車の旗を持って

誰かを 待っていた


その姿があんまり可笑しくって

つい笑ってしまったから ロコもアタシを見た

マネキンたちのウインクにも知らん顔で

歌い踊りながら アタシに近づいてくる

果物屋のオレンジは 白い花を舞い散らす

信号はすべて青 

あっという間に アタシの前に来て

うやうやしくメロン帽をとり 

空車の旗を差し出した

「君を 待っていた」


こんなにオレは イカレテル

イカレテル イカレテル

カジャオ通りに落ちた 月が転がる

宇宙飛行士も 子供も 踊る 回る

一緒に 行こうよ オレと 行こうよ


わかってるオレは イカレテル

イカレテル イカレテル イカレテル

町を見下ろす スズメの巣に隠れて

悲しげなキミを見た オレを呼んでる

一緒に行こうよ オレと 飛ぼうよ


ロコ ロカ ロコ

夜の孤独に 忍び込む

闇を溶かす暗号 心で聴くバンドネオン

身体中 駆け巡る 痛み

ロコ ロカ ロコ

心臓めがけて まっさかさま

命がけの アクロバット

大丈夫 生きてる

消えない 愛を 歌おう


すべてに別れを告げて

私たちは「夢」という名の

スーパーカーに飛び乗った

ツバメのモーターは 一気に空へ駆け上がる

見送りの人々がお洒落をして通りに飛び出してくる

「VIVAロコ!VIVAロカ!」

「愛の発明家たちに 万歳!万歳!」


天使は 神のために

兵士は 祖国のために

娘は 悲しみのために 踊り続けるワルツ

もうそれは はるか彼方の 地上のおとぎ話

ロコの笑い声につられて 鐘も鳴り響く

やがてアタシも歌い始める

ロコの腕の中で…


こんなにアタシも イカレテル

イカレテル イカレテル

もう愛しかない 心を解き放とう

羽根飾りをつけて 翼ひろげて

飛ぼう 一緒に 空を突き抜けよう


危険なほど 愛して 愛して 愛して

今 生まれ変わる魔法を 解き明かそう

楽園を飛び越え 身体を脱ぎ捨てて

飛ぼう!世界を突き抜けよう


見て ロコ アタシ達はひとつ

ロコはロカ ロカはロコ

新しい世界で 愛を歌い続けよう

たったひとつの愛に 狂ってしまおう


ど・こ・ま・で・も・行・こ・う



     ゆうこ訳詞 2008年



・・・


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リナシェロ・3001年へのプレリュード


近づいてくる3001年

永い冬が明ける 6月の夜

愛し続けたい 踊り続けたい

色とりどりの 祭の真ん中に


闇に吠えかかる 野良犬の群れ

ただ怖れるのは 真実を知ること

深い嘆きの海 がれきの中から

塩と泥にまみれた 魂を掘り出せ


ピエロ バガボンド 魔法使いの密約

命がけの挑戦 宿命の狂乱

もっともっと 力を集めて

悲しみを愛に 苦しみを希望に

よみがえらせる鍵は この手の中にある


  リナシェロ リナシェロ リナシェロ

  かすむ未来に よみがえる 賭けに出る

  もう誰も もう何も なくっても

  見つけ出す つかみ取る 必ず

  愛して 憎んで 胸に刻む

  真っ赤な血に染めた薔薇を掲げて

  青く光り輝く宝石

  リナシェロ リナシェロ リナシェロ


リナシェロ 見つけて 私はここよ

古いカバン一つで あの世をこじ開けた

くそったれ頭の 腐れ脳みそを空っぽにして

新しい詩を 詰め込んでやろう


リナシェロ 灼熱の炉に 

鉛の心臓を投げ込むのが合図

熟れた果実の狂気 街角のカフェのけだるさ

暗黒の海の真実を 永遠の命を

讃え続けよう


リナシェロ 約束の星に

新しい命を 見つけよう

失うものはない 怖れるものはない

母なる大地から 引き離された孤独を越え

探し続ける 運命を受け入れよう


  リナシェロ リナシェロ リナシェロ

  かすむ未来に よみがえる 賭けに出る

  もう誰も もう何も なくっても

  見つけ出す つかみ取る 必ず

  愛して 憎んで 胸に刻む

  真っ赤な血に染めた薔薇を掲げて

  青く光り輝く宝石

  リナシェロ リナシェロ リナシェロ



          ゆうこ訳詞 2011年


・・・


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VAMOS NINA/行こうニーナ



   暗がりの中に 泥だらけのニーナ

   血を吐くような日々に 幕を下ろそう 

   怯えないで もう泣かないでニーナ

   永久に眠るのは この胸の中

 

   光を失った瞳を見開き

   ひといきに孤独をすべて吐き出し

   蘇る光 溢れくる愛

   今こそ つかもう 自由を

 


NINA

この手に つかまって 立ち上がって

何が 起きようと ひるまず 行こう

地獄で 手にした 真実を 掲げて

行く手を さえぎる 死神を 追い払おう

 


Mi NINA

今度こそ 出かけよう 透明になって

夜を 迷いを 思い切って ぶち破って

鳥のように 羽ばたけ 誇り高く 

軽く 飛び上がって 舞い上がって


VAMOS NINA


VAMOS NINA 迷わず 行こう 今よ

風に 絡まる ボロきれを 脱ぎ棄て

凍えて 足が もつれても ちぎれても

止まらず かまわず

走れ! 走れ! 走って!



  光を失った瞳を見開き

  ひといきに孤独をすべて吐き出し

  蘇る光 溢れくる愛

  今こそ つかもう 自由を


  ・・・ニーナ ・・・行こう

  ニーナ・・・走ろう

  負けないで 止まらないで

  目を開けて! 私を見て!

  行こう ニーナ

  VAMOS! VAMOS! NINA!





         ゆうこ訳詞 2008年


・・・


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「孤独の歳月」

Annees de solitude/Anos de soledad



引き裂かれた愛 深く胸に隠し

暗闇の底に 投げ出された命


燃え尽きた情熱 途切れた記憶

…恐怖 …疑惑

…迷い …不安 …痛みが

思いをかき寄せ 心を閉ざす


彼方にかすかな 私を呼ぶ声

凍えた心に 美しい旋律(メロディ)


めぐり逢えた時 迷わず愛するでしょう

…思い出の中に

…はるかな未来に


暗い雲が裂け 祈りの歌が空に響く

薄らいでゆく 溶かしてゆく

遠い痛み 永い孤独


命の限り 愛した日々は

時を越えて 今 輝く


    ゆうこ・2006年



・・・

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「我が麗しき恋物語」

Ma plus bell histoire d'amour


記憶の彼方に 怯える少女

よみがえる痛み

負けず嫌いの 私は15

背伸びした初恋

隠しきれない 無邪気さを恥じ

失う前に壊した

一番素敵な恋の物語

あなたとの 出会い


行きずりの恋 白紙のページ

とめどない乾き

見知らぬ人の 笑顔の奥に

追いかけたまぼろし

忘れるために 消し去るために

繰り返し 捜した

一番素敵な恋の物語

あなたとの 別れ


  冬の道の果てに 遠ざけた

  あの日の夢を ぬくもりを

  凍てつく風に 試したの

  私の意味を 情熱を


光に揺らめく ひとすじの道

闇に識(し)る 輝き

痛む心を 確かめるたび

癒された孤独

狂おしいほど 耐えがたいほど

あなたに届くと信じた

一番素敵な恋の物語

あなたとの 旅


あなたのいない 時の迷路で

こみ上げる怒り

裏切りながら 求め続けた

駆け引きの代償(つぐない)

悪魔に売った 夢の続きを

取り戻すために 帰ろう

一番素敵な恋の物語

あなたとの 誓い


  春の風の中に 見つけたの

  あの日の夢を ときめきを

  はるかな空に 聞こえたの

  あの日の歌が あの声が


約束の町 約束の夜

懐かしい微笑み

愛していると そばにいたいと

言えなくて ごめんね

今さらでもいい 遅すぎはしない

もうどこへも逃げない

一番素敵な恋の物語

いつまでも 歌おう


一番素敵な恋の物語

それはあなたの すべて


         

     作詞曲・BARBARA

     訳詞・ゆうこ 2011年



・・・

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Non je ne regrette rien2012年10月改訂

「もう何も後悔しない」 (水に流して)


もういいの なんともないのよ
愚かな恋を 悔やんで何になるの
もうないわ なんにもないのよ
古びた夢は 捨ててかまわないわ

懐かしさも あの涙も
かき集めて 焼き捨てましょう
暗い過去に けりをつけた
やり直すわ またゼロから

もういいの なんともないのよ
あなたも 私も すべて 変わってゆくわ
新しい愛を 胸に抱いて
顔を上げて 行きましょう
朝日の中を

       
              ゆうこ訳詞・2011年



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