4月1日09時10分更新のタイラット紙ウェブサイトより




 この道路隆起が起こったのは、タイ東北部ナコンパノム県プラーパーク郡ノーンタオヤイ町のコンクリート道路。元記事では何時起こったのかは明記してなかったが、9日間のタムブンで村の寺には10万バーツ以上の収入が転がり込んだとか、12夜経過後に自然と隆起はへっこむと村人は信じてる、とか書いてあったから、10日ほど前に突然盛りあがったのだろう。

 村人はこの道路隆起をปาฏิหาริย์ขององค์พญานาค (パーディハーリ・コーン・オン・パヤーン・ナーク:蛇神の奇跡、の意)であるとして、毎日拝みに来て宝くじの当り番号を予想してるのだそうだ。その人数は1日当たり少なくとも1000人、隆起と一緒に写すと福音がもたらされる、として現場には写真屋まで現れて商売大繁盛!1枚20バーツの販売で、1日当り1000枚以上を売り上げてるのだそうだ。

 で、困ってるのが道路の管理者側。写真のように道路を囲んじゃってる訳だから、道路の往来が出来なくなっちゃってる。村人は12夜経過後、即ち3月31日には自然と元の状態に戻ると信じてたらしいが、4月1日になっても隆起したまま。それなのに村人は補修させようとしないらしい。県道管理側は、仕方なく臨時の迂回路で交通を確保してるのだそうだ。

 以下略。取敢えず宝くじの当り番号予想で一番人気は77番(理由は書かれてなかった)、この番号の札は売り切れてしまって現在は手に入らないそうだ。


 同じような記事が東北部でもう1件。こちらは、4月1日09時30分更新。



 こちらはロイエット県での出来事。

 所はタイ東北部ロイエット県。市の生鮮市場で飯屋を営むプラッポットさん(45才)のピックアップトラックの屋根に蜂が巣を作った。この巣の蜂は、車から逃げようともせず、人を襲うこともしないので、町の老人は福音を齎す使者だから、イサンの古代信仰に従って儀式を行いなさいと助言したのだそうだ。

 4月1日現在、巣はドンドン大きくなってるが、プラポットさんは巣を屋根に載っけたまま商売を続けてるのだそうだ。車を生鮮市場の駐車場に止めておくと、商売人のオッサン、オバサン、住民が驚いて、あーでもないこーでもないと言い、人によっては4月1日の銀行宝くじの当り番号を予想したりしてるのだそうだ。

 予想されてる当り番号で人気は、81番と51番。これは、車のナンバー、1815からと容易に予測が付くが、なんで逆さまにしてるのかは不明。蜂の巣を崇めるイサンの古代信仰っていうのが、どんなものか是非知りたいものだ。それには番号を逆さまにすると良いことがあるとでも書いてあるんだろうか?

 この記事は、タイラットの記者に本人が売り込んだもので、蜂が巣を作る前、水が襲ってくるので大きな象に乗って水害を避けろ、という蜂の音を聞いた、なんて事も言ってる。タイ東北部の洪水は10月の事だから、半年近く前から御利益を賜ってた訳だ。

 この2つの記事は、4月1日の夜11時頃に読んだ。その時点で4月1日付で更新されたイサンの記事は、この2つだけ。内1つは本人からの売り込み記事!

 タイラット地方局の記者は仕事してねぇなっ!!


 

 この手の迷信記事、タイ人はみんな好きなのかと思ったら、そうでもないみたいで、記事の好きか嫌いかでの投票では、前者の記事は「嫌い」が90.6%!

 そういえば、3月30日投稿した東日本大震災オカルト記事でも、

 84.3%が「嫌い」の方に投票してる。

 タイのパソコンやネットの普及具合から考えても、ネットでニュースを見るのは都市部の割と裕福な層に集中するのだろう。

 多分、タイの知識層や富裕層からは、タイラットは三流新聞と思われてるんじゃないだろうか・・・

 以上、希望的観測でした。