2016年6月に開催された第1回BAM★BAM★CUPは、大盛況のうちに幕を閉じた。

今回、満を辞しての第2回大会の開催である。

 

「楽しかったです!また出たいと思います!」

 

第1回大会が終わった後、参加者の皆様から有難い言葉を頂戴した。

それが社交辞令ではなく、なんと第2回BAM★BAM★CUP参加者29名の内、15名が前大会参加者であり、なんと半数以上がリピーターの方であるから驚きである。

 

 

 

実は今大会、密かに楽しみにしていた事がある。

そう、ゲストが水口美香プロなのだ。

 

この方、めちゃくちゃかわいいのにノリが良くて、オマケに夜の話までイケてしまうという、まるで2016年12月から塚田美紀プロと『GardEn』という名前の麻雀Barを新宿歌舞伎町あたりにオープンしていそうな、アジアンビューティ系プロ雀士なのである。

 

 

そんな彼女が、競技麻雀大会だから、と真剣な顔で麻雀を打っている。

今回は参加者の皆様に受付で「BAM★BAM★CUP オリジナルフォトブック」を押し売りが販売されたのだが、私などはこのフォトブックと満貫を放銃して悔しそうな表情を浮かべる水口プロを見るだけで白いご飯を3杯いける自信がある。この大会に参加して良かったと思える。

 

 

会場に目を移してみよう。

前回大会は、役満が出ず、手役賞を誰もさらえないという異常事態終始穏やかな大会であったが、今回はなんと早々にばっしーさん、きんちゃんさんの国士無双が飛び出した。おおーという声が会場に響く。

 

 

「きたきた!!ダブリーチャーーンス!!!こーーい!!」

 

一方で奥の卓からは、ブンゴ(豊後葵プロ)の咆哮元気な声が聞こえる。

はっきり言ってダブリーチャンスよりも、直前静かにアガっていた2人の国士無双の方が遥かに偉いのだが、牌が割れんばかりの力を第1ツモに込めている。

 

「ツモるから出すなよ!!」

雰囲気はもはや場末のセット雀荘である。

 

 

水口プロの卓は、程よい緊張感もあり、競技麻雀大会っぽい空気が流れている。

 

だが前回大会に引続き、どの卓も対局中笑い声だけは絶えない。芸人魂を隠しきれない上野あいみと豊後葵のトークもまた、絶妙なのだ。これが、他の麻雀大会とは違うBAM★BAM★CUPの良いところである。

 

 

 

さて、前回の私は2半荘連続箱下スタートと、元プロとしての鮮烈なデビュー戦を飾った事はまだ記憶に新しい。

今回、私だけでは実力不足との運営の判断により、水崎ともみプロとペアを組ませて戴けることになった。

 

1回戦はましゃさん、イナバさん、世界の松本さん、そして私。

言っておくが私だって、元(日本プロ麻雀協会)藤原である。やればできるのだ。

 

トップ目ましゃさんと900点差の二着目で迎えたオーラス親番、華麗に仕掛けてタンヤオドラ1の2900を和了。

さあ、ラストですよ。近くにいた運営の平子氏ににっこり合図をする。

 

しかし、その場を動かずなぜか気まずそうな顔でもじもじしている平子氏。

 

「藤原さん、この大会アガりヤメはありませんよ」

 

まじで!!??

 

既に半分くらい成績記入をしていた手が止まる。

それは、つまり、2000点差のトップ目で親番続行だって言っているのだろうか。

 

もう、この点差でオーラス連荘して逆転されなかったことなんて、人生で一度も無い。

お願いしますこの半荘捲られると来月生活できません、うちはまだ子どもが小さいんです見逃してください、と全力で頭を下げるも、聞き入れて貰えず。

 

予定通りトップ目ましゃさんの仕掛けに、2000点差にも関わらず無駄に満貫を放銃し、私のBAM★BAM★CUP初トップはお預けとなった。

 

こうなったらパートナーの水崎に頼るしかない。そう、こう見えても我々は、かつて『フェニックスオープン』という東京ドーム規模の大会をそれぞれ制している。本気を出せばそこそこいける筈だ。

 

 

ほら水崎、貫禄のトップ終了。

 

 

流石競技プロである。安定感が違う。親番の大きな一撃で同卓者を沈め、私と違って無駄がない。ペアで出場だが、このまま次の半荘も託すことにした。君には期待しているよ。

 

 

 

 

 

水崎、ラス。(手前)

 

 

ありがとうございました。

結局我々は、ぶっちぎりの優勝も叶わず、突き抜けたラスを取って笑いを取ることもできず、平凡な成績で落ち着くことになった。次回こそは、アガりヤメでさっさと成績記入して無理やり終了しように気を付けて頑張ろうと思う。

 

 

さて、そんなこんなで(雑)、決勝卓は1位からばっしー、でれすけ、ブンゴ&あいみペア、よしかず@ぽんこつ副部長の4人である。これまでのトータルポイントは関係なく、1半荘の着順勝負となる。

 

でれすけとブンゴ&あいみペアは、なんと第1回BAM★BAM★CUPの決勝にも進出し、でれすけが優勝している。冒頭でリピーターが半数以上と書いたが、まさか決勝卓リピーターも4人中2人で半数とは驚きである。

 

ブンゴ「マジでもうでれすけ優勝させないから!」

ドカっと席に座るブンゴ。目は笑いながらも、声が笑っていない。

ばっしー、よしかずは緊張気味…と思いきや、場の雰囲気に笑顔が溢れている。

特にばっしーはこの日国士もアガっており、気分も良い。

 

起親から、でれすけ、よしかず、ブンゴ、ばっしーの並び。

開局早々、ブンゴが2000点ででれすけの親を蹴る。

 

なんとしても、2連覇は阻止したい。

しかし前大会覇者でれすけは、親番を蹴られたくらいでは止まらない。

ブンゴとの2軒リーチに競り勝ち、あっさりと3000・6000を和了。

 

 

東3局、尚もでれすけから7巡目にリーチ。この展開は、3者にとってキツい。

親番ブンゴ、写真の形から中を加カンして立ち向かうも、でれすけのアタリ牌である六萬にくっつかず、ノーテンで流局。

 

東4局ではよしかずがドラポン8000の西バック8000をアガりきり、ほっと一息。

 

誰も連荘をせず、早い展開。

南入して、各家の点数は以下の通り。

南1局

東家 でれすけ 40000点

南家 よしかず 28300点

西家 ブンゴ  22000点

北家 ばっしー  9700点

 

このまま加点を続けたいよしかずであったが、でれすけ、ばっしーから2軒リーチ。

 

でれすけ(東家)

赤五六七③④④赤⑤⑤12344 ドラ6

 

ばっしー(北家)

67①①②③④⑤⑤⑥⑥⑦⑦ ドラ6

 

どちらも確定満貫だが、でれすけはアガればほぼ勝負が決まってしまう手である。

 

ここへ、なんと一鳴き混老頭テンパイを入れていたよしかずが、8策をつかんでしまいアツい放銃。これは仕方が無さ過ぎた。でれすけはアガりたかったが、2着目が沈み次善の展開。

 

よしかずは苦しい展開か・・と思いきや、奇跡の配牌、そして一発ツモ。

捨牌を見る限り、二五萬は確かに60枚くらいいそうだが、この状況で一発ツモはとても嬉しい。でれすけまで2700点差の2着と迫る。

 

 

しかし、でれすけの手が落ちない。南2局1本場、6巡目にリーチ。

満貫ツモでよしかずの親番を流せれば、グッと優勝が近づく。

 

でれすけ(北家)

二三四赤五六⑦⑧⑨234南南 ドラ2

 

ここへブンゴが追いつき、鼻息荒く2軒リーチ。

結果、タンピン二盃口のイーシャンテンであったよしかずが、五でブンゴに飛び込み5200放銃。面白いラス前になった。

しかし最後まででれすけにとって展開が良い。

イーシャンテンまで漕ぎ着けた親番ブンゴであったが、ばっしーのメンピン一盃口リーチに飛び込む形となったのである。

 

もう、連覇しろと言っているようなものだ。

 

そういえば第1回大会もでれすけは、自らのツモで優勝を決めていた。 

最後は、ドラドラ配牌の親番ばっしーも、悪い配牌から頑張って満貫を目指したよしかずも、奇跡の倍ツモを狙ったブンゴも、全ての希望を打ち砕くでれすけのツモで、この場を締めくくったのである。

 

 

 

でれすけ、貫禄の2連覇。

ワンデー大会とはいえ、その強さは驚異である。

一際大きな拍手を浴び表彰台に立ったでれすけは、やっぱりでれでれになっていた。

 

 

―――さて、第3回BAM★BAM★CUPは2月5日(日)となります。なんならこの観戦記のアップが遅かったせいで、日程的には目の前です。

前回に引続き、参加者募集→その日のうちに即満員と、お陰様で人気ライブのチケットみたいになっておりますが、第4回以降も既に開催が予定されております。

 

第3回大会のゲストは、松嶋桃プロです。

京大卒であり先日アタック25で優勝を果たした、アタックチャンス系雀士です。第4回以降も豪華ゲストを予定しておりますので、親族の結婚式だけは仕方が無いと思いますが、それ以外で予定の無い方は、今後もSNSをチェック戴き、是非ご参加をお願い致します。

 

また、第4回BAM★BAM★CUPは、第三回大会直後の2月6日(月)に募集がスタートします。皆様PCの前で待機戴き、募集開始の合図と同時に速やかに参加表明を戴きたく、宜しくお願い致します。

 

そして次回以降も、『元 麻雀プロ』界隈で最強の名を欲しいままにしているこの私が、皆様の挑戦を心からお待ちしております。

(BAM★BAM★CUPまだノートップ)

 

藤原哲史 記