和式トイレ、みなさんもキンカクシに背を向けて跨いだ人もいると思います。
からくりを知ってしまえば大笑いですが、洋式トイレになれている人にとっては、今でも入り口に背を向ける事に抵抗があるのではないでしょうか?

和式トイレ

さてキンカクシですが、この奇妙奇天烈な名称といい、その形といい、その存在といい、何故なんでしょう?

名称の前に、なぜキンカクシがあるのかなんですが・・・。
現在では、キンカクシはただのデザインとなっているようです。
あそこにしがみついて頑張る人も居ないでしょう。
しかし、キンカクシはデザインという目的ではなくて、ちゃんと存在意義があったのでした。

平安時代、十二単の着物を着て用を足すのは、至難の技であっただろうと思います。
そこでキンカクシが生まれたわけです。

まず人は、キンカクシに背を向けてしゃがんだのです。
つまり、我々がしていた間違いは、正解だったのです。
そして、キンカクシに着物の裾をのせてしゃがんだら、ちょうどうまい具合に空間が生まれるのです。
これで着物を汚すことなく用を足せる・・・。
これがキンカクシの発祥である、といわれています。

では名称ですが、キンカクシとは、元々は布隠しと呼ばれていたらしいのです。
それが変わってキンカクシとなりました。