『諸刃の刃は、今どこへ向かうのか。?』 | ーとんとん機音日記ー

ーとんとん機音日記ー

山間部の限界集落に移り住んで、
“養蚕・糸とり・機織り”

手織りの草木染め紬を織っている・・・。
染織作家の"機織り工房"の日記

●『中国、近く国家破綻か 経済&軍部崩壊状態、中韓連携による日米と全面対立で紛争リスクも』
http://biz-journal.jp/2014/09/post_5976.html
 一応、急展開した状況の変化で、経済評論家渡邉哲也氏が指摘するところの紛争リスクは避けられた。
 しかしながら、尖閣諸島(沖縄県石垣市)など東シナ海の海域での「緊張状態」について「双方は、異なる見解を有していると認識」などとする4項目からなる。・・・と報じられたが、会談前にこうした事前の合意文書を取り交わした上での二国間の首脳会談など異例中の異例である。
●「日中関係の改善に向けた話合い」平成26年11月7日・・・外務省
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/c_m1/cn/page4_000789.html
問題は、第三項目めの、・・・
3 双方は,尖閣諸島等東シナ海の海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識し,対話と協議を通じて,情勢の悪化を防ぐとともに,危機管理メカニズムを構築し,不測の事態の発生を回避することで意見の一致をみた。
・・・である。
●「尖閣諸島について」http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html
・尖閣諸島が日本固有の領土であることは歴史的にも国際法上も明らかであり, 現に我が国はこれを有効に支配しています。したがって,尖閣諸島をめぐって解決し なければならない領有権の問題はそもそも存在しません。
・日本は領土を保全するために毅然としてかつ冷静に対応していきます。
・日本は国際法の遵守を通じた地域の平和と安定の確立を求めています。
 このように、「尖閣諸島をめぐって解決し なければならない領有権の問題はそもそも存在しない。」としながらも、この度の事前合意文書では、「(日中の)双方は,尖閣諸島等東シナ海の海域において近年緊張状態が生じていることについて異なる見解を有していると認識していることを確認しあった。」と根底の見解が変化しているのである。
論理的に、この見解のダブルスタンダードについて、明快に説明はつけられるだろうか。?
 一般的には、「このぼんやりとした雲につつまれたような状況に立ったものだとしても、両国の対話が再開し、平和な状態に戻ることに安堵している。」という見解が多勢であろうが、逆に、この“うやむやな見解のダブルスタンダード”が、紛争の糸口として中国に利用され、発火点になるのではないだろうかと危惧する向きもある。
 いづれにしても、この異例な、事前合意文書が取り交わされた背景は何だろうか。?
 文書の形式からすれば、簡単な覚書程度の形を採るが、穿った見方をすれば、小規模な銃撃戦後の事態収拾の合意文書のようにも思える。
しかし、報道された限りに於いては、そのような事実はない。
 それにしても、・・・
●外務省は8日、中国人に対する「数次ビザ(査証)」の発給要件を緩和することを決めた。
●商用目的の人や文化・知識人、宮城、福島、岩手、沖縄4県への個人観光客を対象とし、具体的な緩和条件や導入時期は調整中としている。数次ビザが発給された中国人は、有効期間内に何回も日本に入国できる。
・・・としているビザ発給要件の緩和は、性急ではないのか。?
●『中国各紙、1面トップで報道 外交交渉“勝利”印象付けた記事も』
http://www.sankei.com/wor…/news/141108/wor1411080056-n1.html
・・・と、見られるように、中国側の雰囲気は、「外交勝利である。」
 しかし、わたしたちは、このような結果をもたらすような日中の外交戦が展開されていたという事を認識していない。
 そこで、振り返れば、・・・
●『対話再開の方向性で一致 日本側はサンゴ密漁に改めて「強い遺憾の意」』
http://www.sankei.com/wor…/news/141108/wor1411080057-n1.html
・・・とする、中国の組織立った大量のサンゴ密漁船の日本の排他的経済水域での活動を軸にして、状況が展開したものであることが理解できる。
●『安倍首相「衝突回避の窓口。私からのメッセージだ」海上連絡メカニズムに関し米紙に語る
』http://www.sankei.com/politi…/…/141108/plt1411080011-n1.html
 ここでは、精細に説明を加えないが、中国の組織立った大量のサンゴ密漁船が、両国の衝突を引き起こす装置になっていたことが諸状況から推察される。
 つまり、かかる中国の組織立った大量のサンゴ密漁船は、政治的なメーセージであると同時に、事実上のゲリラ的な戦術展開を即時に実行することが可能な特殊な戦略部隊である可能性は否定できないのである。
 この状況下では、今後、二つのシナリオを想定することができる。
ひとつは、中国が従来どうりに、外交的な駆け引きを重ねながら、忍耐強い影響圏の拡大方向をとり続ける。・・・というシナリオ。
もうひとつは、渡邉哲也氏の観測に沿った方向に進展し、国の上層部や上流階級が逃げ出し、国家としてのコントロールを失ったところに、現役の実務的な指揮官クラスを中枢とする軍が残され、それが求心力を発揮して行くというシナリオ。
 もし、後者だとすれば、異例の事前合意と、日本側の性急なビザ要件の変更は、二国間の実際の交渉を推測する上では興味深いところである。
なぜならば、中国政府高官や裕福層、文化人、芸術家、実績のある学識経験者などで構成される中国の上流階級を日本が無条件に受け入れることを受諾したことのようにも受け取ることができる。
 いづれにしても、今後、想定したどのシナリオに沿って展開するのかは、目が話せないところであるが、推察どうりに、今般、小規模な大量の船舶で構成されるゲリラ的な戦術展開を即時に実行することが可能な特殊な戦略部隊が行動したのであれば、それに対する防御力は、日本の防衛の盲点となっていたように思われる。
 また、前者のシナリオが進行するとするにしても、対話の回路の抑止力がバランスよく機能しなければ、衝突のリスクは上昇する。
 このような日本を取り巻く現状を鑑みれば、従来真剣に考慮されてこなかった、多様な抑止力について再考してみてはどうだろうかと思う。
 それは、喜納昌吉氏が公約の中で示した政治的なビジョンとして取り上げられている、「東シナ海・南シナ海・広くはアジア全域に跨る、安全保障を担保するための国連の機関の創設を働きかけて、その本部機能を沖縄に置く。」という案である。
 こういう政策のアイデアは、その筋の権威や地位に就く人の発言だけを評価し、その内容や質についてまじめに検証しない日本では理解されづらいのかもしれないが、十分検討としてみる価値のあるアイデアである。
 それでも、まだ、その筋の権威や地位に就く人の発言でないと評価できないというような、典型的な日本人的な方には、・・・・・・
「経済学者・故都留重人氏が、『日米安保解消への道』という著書に於いて、沖縄に国連本部を誘致・移転することにより、沖縄の米軍基地を全面返還させる方策を提言されていた事をご参照下さればいいと思います。」
 わたしたちには、国際情勢がとても不安定な局面を迎えており、日本もその真っ只中にいるという認識が実感が湧かないので欠如していると思います。
 そういう場面では、急展開で、不測の事態が進行するということも想像でき難いし、然るべき手当てで即時即応しなければ、収拾がつかない方向へ事態が拡大するということも、現実として想像でき難いという感想が実際のところだと思いますが・・・
しかし、今般の日中関係の報道から垣間見える事実を知って下さい。
 そして、その一端を正確に語っているのは、政府リリースの情報ではなくて、喜納昌吉さんであるということも知っていただけたらと思います。
 また、喜納さんについて先入観を持って避けていらっしゃる方は、一度それを廃して、喜納昌吉さんの発言内容をご検討ください。
 喜納さんは、今回、日本を愛し沖縄を愛するという立場から、万難を排しても紛争に巻き込まれるリスクを避けたいと思って、知事選への立候補に踏み切りました。
それまでに至る、喜納氏の苦境と苦悩は、報道などでも知られたところですから、喜納氏のいうところの覚悟が推察できようかと思います。
 今般の展開などを見ていると、予想した以上の速度で事態が進行しているのかもしれません。

 まず、喜納昌吉氏の「平和に対するアピール」は、よく市民運動などで見かけるファッション的なものではないということを知って下さい。
 そして、孤立無援で、この難局に立ち向かっているということも、ご理解下さい。

 一度、それぞれが、それぞれの目で、ご確認下さったならは、ありがたいことだと思います。

この魂から搾り出すような真実の叫びを一度は聞いて欲しい。http://twitcasting.tv/kinashoukichi


立場を超えて
「沖縄と日本の未来の為に、・・・。」


                                   早々