2016.4.5 CT検査・ICG検・肝胆膵外科の診察 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

5日はCT検査だった。
造影剤を入れての検査で、注射で造影剤を入れると身体が熱くなる。
毎回、同意書を書かされる。
特に体調の変化があるわけではないが、毎回のように同意書を書かせるのは、やはり何らかの悪い影響が出る可能性もあるのであろう。
でも、このお陰で小さな癌も発見できるのであれば、やはり有難いものなのである。

6日は、ICG検査。初めての検査だった。
肝臓の検査で、 色素インドシアニングリーンの頭文字をとっているらしい。
肝臓に異物(色素)を注入して、それを肝臓が中和する働きを一定の時間ごとに採血して残留度を測ることで、肝臓の機能を診断する検査らしい。

30分程安静にして、そのまま色素注入、採血まで一時間程度掛かった。
ベットで寝ている状態で行うが、眠くなってしまった。
基準値が10%以下なら正常。30%以上なら肝硬変と判断されるとか。
医師からは、肝硬変ではないと思われるので多分正常値と思われますが、念のためと説明された。

胃の内視鏡検査もあった。
麻酔はない。鼻からの内視鏡でもない。 
口から入れる内視鏡には、苦しくて二度としたくないと思った記憶が深く刻まれている。
もう随分昔であるが、初めての内視鏡だった。
とにかく苦しくて辛くて、涙が出てしょうがなかった。
トラウマになってしまうようなものだった。

今回もやはり苦しかったが、言われたとおりにするしかないのである。
・つばを飲もうとしない。流れるままに垂れ流す。
・大きくゆっくり呼吸してのどを開けたまま時の経つのをじっと待つ。
・時間は長く感じるが、何れ終わることを信じる。(笑)

検査技師が作業しながら説明してくれた。
・胃は綺麗ですね。
・ピロリ菌もなさそう。
・ポリープがありますが、良性ですね。
そんな声が聞こえた。
苦しい中でも嬉しかった。
時間にして10分ぐらいだったかもしれない。 本当に長い時間だった。

その後、K医師の診察。
K医師は前回に診断してくれたH医師と同様に肝胆膵外科の医師であるが、若い医師である。
説明は丁寧で、明確にしてくれる事から悪い印象はない。でも、やはり若い医師の場合は不安も残るものだ。

K医師の説明によれば、5日のCT検査の結果でも、やはり肝臓の腫瘍は3㎝程度で1個と判断される。
部位も端の部分であり、手術し易い事から腹腔鏡での手術となると説明された。
「肝臓の腹腔鏡の手術」と聞くと最近良い悪いニュースがあったばかりであるが、K医師からもその話があった。
・G大学病院での死亡は特異な例である。
・T大学病院の肝臓手術は他の病院と比べても安全で死亡率も0ではないが、0.1%程度である。
これらを具体的な数値を上げて強調していた。
やはりニュースを聞いて不安に思う人は多いのだろうと思った。

同時に、大腸癌からの転移性癌は他の臓器からの転移に比較して完治の可能性が高めであるとも説明された。
正直言って不安に思う中では嬉しい説明だった。
勿論、比較した可能性だけの話であり、自分の癌が完治すると言われた訳ではないのであるが、それでもやはり少しは光明が見えたような気がする。
患者としてはそんなものである。

入院の予定は4月27日、手術の予定は5月2日連休の谷間である。
世はGWの真っ只中であろうが、自分は病院で術後の痛みに耐える日々となりそうだ。

まだ、呼吸器外科の医師の診断が残っており、8日の診断で手術の見込みが示されるかもしれない。
肝臓と肺を同時にすることはないのだろうか。
やはり、肝臓の手術後、回復を待って肺の手術となるのが普通であろうか。

手術を待つ身としては、急ぐわけではないし、確実に安全な方法で無事に手術して貰えることが一番である。
結局は、まな板の鯉状態であり、医師を病院を信用して任せるしかないのである。