2015.2.13 外来診療と抗がん剤治療 | 明日への轍

明日への轍

齢五十を過ぎて、ある日大腸がんが見つかる。
手術から回復したと思った一年後、肝臓と肺へがんが転移。
更に続くがんとの付き合いを記録します。

退院して十日ぶりに主治医の外来診療へ行ってきた。
現在の体調を聞かれた後、手術の創部を確認。良いですねと言われた。
その後、病理組織の検査結果を含めた説明があった。


手術では、癌化した腸管部分(直腸RS)及び周囲のリンパ節と血管の一部を予定通り綺麗に切除(
郭清)したことを説明された。
ステージはⅢa。切除したリンパ節の病理組織を検査したところ、腸管部分に近いところは、やはり癌化していたとの事であった。


ここで、今後の治療について説明された。
今回の手術で一旦は癌化した部分は郭清したが、一部とは言えリンパ節に転移していた事を考えると予防的に抗がん剤による治療を継続するかどうかを判断しなければならない。
つまり、抗がん剤の治療をしない選択もあると言う訳である。


医者と患者の立場は対等であるべきだろうが、知識や経験が天と地ほどの違いがある以上それは理想に過ぎない。
患者としては、出来る限り情報を集めた上で冷静に判断して治療法を選ぶしかないのである。
それでも集められる情報など多寡が知れている。後は医者を信頼して任せられるかどうかである。
勿論、自分も無尽蔵に金があるわけではない。生活が成り立ってこその治療ではある。


医者から説明された抗がん剤は、「UFT/UZEL」一般名としてテガフール・ウラシル配合剤と呼ばれているようだ。
但し、用法としてはこれらの抗がん剤の作用増強に用いる「ホリナート」を同時に服用。
治療法としては「ホリナート・テガフール・ウラシル療法」と呼ばれる。


この治療法だが、治療費がそれなりかかる。
「テガフール・ウラシル配合剤」は一日分1,300円位(100mg・1カプセル260円で一日5個)だが、「ホリナート」は一日分6,700円位(25mg・1錠で2,230で一日3個)だから、一日分で8,000円位。勿論これの三割の自己負担分だとしても2,400円程。
1クール(5週間として四週間(28日)飲み続け・1週間お休み)の治療費は224,000円(自己負担額67,200程度になるかもしれない。
半年続ければ、治療費その五倍かな。1,120,000円(自己負担額336,0000)
※ 沢井製薬のサイトを参考にした。


副作用についても、色々なサイトで記載があったが、概ね「口内炎、下痢、腹痛、等々」
一般的には軽い副作用とされている。

それに入院や点滴等が必要ではないため、「手軽な経口抗癌剤」として広く使われ、胃癌や大腸癌の再発予防としては治験の成績でも評価が高いようだ。
これを半年程度続けて見るのが主治医の治療方針。


主治医は、前述のとおり、抗がん剤治療をしないという選択もありますと私に説明したが、医者にすれば説明責任を果たすための発言であることは明らかであるから、勿論、同意した。

治療費はバカに出来ない金額ではあるが、治療しない選択をして、後悔に苛まれる可能性を考えれば、直ぐに答えは出るものである。