ダッチワイフは電動コケシの夢を見るか? -2ページ目

ダッチワイフは電動コケシの夢を見るか?

残念ですが、貴方がお望みのエロエロな画像や動画などはありません・・・


いしだあゆみ - (ブルーライト ヨコハマ)




 浜フグの事務所が所在するマンションは、JR関内駅と京急本線日ノ出町駅の丁度中程に位置している。繁華街という場所柄、時間貸しの駐車場は付近に多在したが、ベビィボーイがようやく見つけたコインパーキングはそのマンションからかなり離れていた。

 秋口の夕刻とはいえまだ暑い街中を歩いてきたベビィボーイは、やっとの思いで浜フグのマンションに辿り着くとエントランスのインターフォンのキーパッドに部屋番号を打ち込んだ。
 「ああ、ベビィさんか。随分と時間かかりましたね?今日もまた暑かったで・・・・」インターフォンから聞えた声は浜フグの部下の荒くれ博士だった。ベビィボーイはインターフォンのカメラレンズに汗だくの顔を思い切り近づけると 「暑いのが分かってるんだったら、頼むから下のオートロックを早く開けてくれ」と相手の言葉を遮って言い返した。

 応接室を兼ねた休憩用の部屋に通されたベビィボーイは、エアコンから送り出される冷たい風に当たりながらやっと一息つくと、荒くれ博士が申し訳無さそうに持ってきたアイスコーヒーを啜りながらソファに座り込んで室内を見回した。壁に隙間無く設置されたスチールキャビネットにまた幾つか新しい機材が増えているのに気がついた。
 浜フグのこの新しい事務所は、口の悪い仕事仲間の間では《横浜の秘密基地》とか《マニアの趣味の部屋》などと呼ばれているが、ベビィボーイの目に留まった幾つかの機材(仕事上で必要なのかと首をかしげるようなもの)の事を考えると、それもまたあながち間違った表現ではないなと思った。

 「おつかれさん。まだまだ暑いな」 浜フグはそう言って部屋に入ってくるなりベビィボーイの向かいの席に腰を下ろし、手に持っていた新書サイズの薄い本をテーブルの上に置いた。ベビィボーイがその本に目をやると、オレンジ色と黒の表紙に『韓国人による沈韓論 シンシアリー』のタイトル名が印字されている。シンシアリー・・・・またこいつか、とベビィーボーイは思った。数ヶ月前のあの調査案件の事は忘れもしなかった。
 「これって、例のアレの続編なの?」とベビィーボーイは本を手に取りながら浜フグに尋ねた。
 「ああ、同じ著者の第二弾ってとこだな。発売されたのは8月30日だ」浜フグはそう答えるとこちらに寄こせと言うように手を差し出したので、ベビィボーイはふーんと鼻を鳴らして本を手渡した。
 浜フグは受け取った『沈韓論』の装丁カバーを剥ぎ取り、右手に装丁カバー、左手には本自体を手に持ち「よく見てみろよ、これ」と言いたげな顔で、両方の表表紙をベビィボーイの目の前に掲げて見せた。装丁カバーの方は勿論『韓国人による沈韓論』となっている。しかし、カバーが外された本自体の表紙には『韓国人による恥韓論』と印字されていた。
 「なんだこれ?入れ替えたのかワザワザ?」ベビィボーイはそう言うと、浜フグの左手から本を引っ手繰って表紙を捲ってみた。確かに扉のページや背表紙も『恥韓論』と書かれている。パラパラとページを捲って本文も読んでみたが、以前に資料として読んだ『恥韓論』と同じ内容のものと思えた。
 「ところがだな、実はその本、そうやって売られていたんだよ」浜フグはニヤニヤしながらそう答えた。ベビィボーイはその顔を見て、何故突然浜フグが「久しぶりに馬鹿鍋屋にでも行かないか?奢るぞ」などと誘ってきたのか気がついた。

 装丁カバーを偽装された本、浜フグのにこやかな顔、なんだか凄く嫌な組み合わせだ。やっぱり電話にでるべきじゃなかったなとベビィボーイは後悔した。


・・・次回につづく  


沈韓論




つづく



つづく



つづく




つづかねーよwww



いやぁー、てっきり9月2日発売と思って数日前くらいからダラダラとこの告知記事を書いてたんですがね、我慢できなくなったのか昨日の30日に突然お漏らし発売しやがりまして・・・・
この記事を書きだしたら何だか話の先も長くなりそうだし発売もされちゃったりだしで、「ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!もうこのままアップしちまえ!」てな、いい加減な記事になりました。酷い話ですね、他人様の著書を記事ネタにしてるくせに(笑

まぁ記事冒頭の作り話も、後半になって税務署が出てきたり2MBが黒幕だったりなんて事は全く無いですし、ましてやナンコが私の助っ人で登場するなんて事は絶対にありません。つーか、紙袋被ってる男やフロッピーディスクのお面をした男が日本をウロウロしていたら不気味ですからw

兎に角、こんな記事を書いてみても本の売り上げには殆ど貢献できないでしょうが、私の自己満足という事なんでその辺はひらにご勘弁をってな話です。