芸術の秋、ってことで、コンサートに行ってきました。


クラシックギタリストの村冶佳織さんのリサイタルです。


愛娘とサッカー<ガンバ大阪>と建築と音楽と・・・

ギタリストとしての評価も極めて高い人ですが、その美貌で世の中のオヤジたちの視線をあびています。

ミキモトのイメージキャラクターとかにもなっていて、いわゆる才色兼備ってやつ?トヨタのコマーシャルにも出てましたね。


もちろん僕は、ギターを愛するものとして、ギターの音を楽しみそのテクニックを見るために行ってきました。決してミーハー的な意味ではありませんです、はい。


場所は、大田区蒲田のアプリコ大ホール。これ、クラシック専用のきちんとしたシューボックスタイプ。これが区の市民ホールですからね。すごいです。普通は多目的(≒無目的)ホールが多いですが。


そんでまた安い。S席で3千円!

今回はチケットを買うのが遅くなって、バルコニー席のA席でしたが、見づらさも特に不満は無い。美しいお顔が見えないのは残念・・・・いやいや、指先のテクニックが見えないのはちょっと残念でしたが。

ただ、未就学児はお断りなんですね。そりゃあ、静かなソロのギターですから、仕方ないですが、子供にもいい音を聴かせたい。てことで今回は、1年生てことにしました。実際は年長ですが。実際もぎりのところで聞かれたようですが、しっかり「1年生です」と答えたようです。う~ん、嘘はよくないですが、今回はまあ許してもらいましょう。ちゃんとチケットは買ったし。


午後7時開演でしたので、終業時間の定時の6時にダッシュで退社。


セットリストは以下の通り。

クラシックの場合は、プログラムって言ったほうがいいですね。ロックコンサートとかは当たり前ですが事前に演奏する(または歌う)楽曲は知らされませんが、クラシックは事前にプログラムが配られます。ずーっと前に、東急文化村ができたときに行った以来なのですっかり忘れていました。


1. Merry Christmas Mr. Lawrence  

2. エナジーフロー

3. 「ウエストサイドストーリー」組曲

4. Tears in Heaven

5. 組曲ホ短調Bux WV.236

(休憩)

6. ハンガリー幻想曲 op.65-1

7. ノクターン op.9-2 

8. トロイメライ~子供の情景 op.15 

9. 一億の祈り~映画「火垂るの墓」実写版

10. 武満徹 ギターのための12の歌より

    ・失われた恋

    ・シークレット・ラブ

    ・サマータイム

11. ジョンゴ

12. サンバースト


(アンコール)

13. In My Life

14. アルハンブラの想い出



どれもこれも素晴らしかったです。

美しい音色、旋律に魅了されました。


僕にとって意外だったのは、僕がクラシックギターのことを良く知らないということもありますが、

ピッキングハーモニクスとをすごく多用すること。


すいません、クラシックギターを弾かれる方や詳しい方にとっては、的はずしなことも書いてしまうかもしれませんが、ご容赦ください。


1曲目と2曲目は言わずと知れた、坂本龍一の作品。特に1曲目は、押尾コータローのそれとつい比べてしまいました。もちろん、村冶さんのほうが、複雑なアレンジになっていましたが、比較的ポップな感じにもなっていて聴きやすかったですね。テクニック的には、通常のピッキングにハーモニクスの組み合わせのようでした。変則チューニングのようでしたが。

3曲目と4曲目はプログラムでは順番は逆で、実際村冶さんのMCでも、先にTears in Heavenを演奏するように言っていたのですが、実際は、ウエストサイドストーリーが先。聴き手としては、Tears in Heavenのつもりで聴いているので、う~ん、難解なアレンジやなあ?などと思いながら聴いていたのですが、途中で有名はフレーズで、あーウエストサイドストーリーなんやとわかりました。そのあとに、エリック・クラプトンのあの有名なフレーズが流れてきました。


7曲目のノクターンは、ショパンのあの有名な曲。

8曲目もシューマンの有名な曲です。

どちらもピアノの曲ですが、素晴らしいアレンジでギターオリジナルじゃないかと思うぐらい。

10曲目のサマータイム。いろんな人が歌ったり演奏したりしていますが、古いロックが大好きな僕としては、やはりジャニス・ジョプリンのそれを思い出します。

11曲目のジョンゴという曲はギターをパーカッションのようにして、ポコポコいろんなところを叩いて演奏するところが楽しかった。押尾のつかい方とは全然違います。(比べては失礼かもしれませんが・・・)


12曲目のサンバーストという曲。実はこの曲がある意味一番印象に残りました。なぜ印象に残ったかと言うと、押尾の「SPLUSH」のイントロフレーズとそっくりなフレーズが出てくるからです。

SPLUSHの元ネタがこんなところに・・・・とか言うと、押尾のファンに叩かれそうですが、とにかく似ていました。


アンコールの1曲目は言わずと知れたビートルズナンバー。

最後に弾いた、超スタンダードナンバー「アルハンブラの想い出」は、客席からの「アルハンブラ弾いてください!」の声に応えたもの。

トレモロ奏法による哀愁てんこ盛りのこの曲、日本人好みの曲だなあと思います。



いやあ、満足。クラシックギターも欲しいなあと思いました。

そういえば、家族揃って初めて行ったコンサートでした。そういう記念のコンサートに相応しい素晴らしい演奏でした。すぐ寝てしまうかなあと思った愛娘も最後まで起きていました。

コンサート終了時にはサイン会が。オヤジたちがすげー並んでいるのにびっくりしました。本当は僕も並びたかったのですが、ミ家族の手前、ーハーなことには興味が無いという振りして、会場を後にしました。


とにかく、非常にいい気分で帰りの電車に乗ったのでした。

何気に、ケータイでメールチェック。


「・・・・資料を明日の午前中までに送ってください。」(by クライアント)


おいおい、まじかよ。

幸せなプチセレブな気分は一気にブルー。

私一人、会社に戻ったのでした。帰りは終電。




幸せは長く続かないってことですかね。