青の祓魔師 京都不浄王篇 第8話 感想 | あずきのアニメ日和

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第捌話「父子相伝」

 

第捌話あらすじ

不浄王の復活によって京都中に撒き散らされる瘴気。

被害が大きくなる前に食い止めようと京都出張所の祓魔師たちは不浄王の天敵とも言える

火の眷属・烏枢沙摩(CV:大河原爽介)を召喚し、巨大化する不浄王に立ち向かう。

一方、生死不明の状況に陥っていた勝呂達磨(CV:稲垣隆史、浦山迅)を探して

金剛深山へと向かった奥村燐(CV:岡本信彦)らは血を出して倒れていた達磨を発見する。

 

 

ネタバレ含みます。

 

特に大きな進展があったというわけではありませんが、和尚の無事が確認できて

勝呂竜士(CV:中井和哉、高木礼子)と仲直りできただけで良しとしようじゃないか!!

と、思えた回でした。

 

二人が仲直りしたシーンで燐が優しく微笑んでいたのが良かったね。

 

さて、不浄王が復活したことで京都にはその瘴気が降り注ぎ、

咳き込む人々の姿が映っていましたが、これでまだ序の口だそうです。

 

今も巨大化を続けている不浄王はやがて城のような建物へと姿を変えていきますが

その中心というか、一番大きく膨らんだ胞子嚢には今以上に濃い瘴気が蓄えられていて

それが破裂すると甚大な被害を及ぼしてしまうことが判明。

 

不角が不浄王の封印を行った江戸時代ですら、その被害は4万人を超えるとされていましたが

現代だと当時よりも多くの人が京都に住んでいるため、

不浄王の瘴気で出る死傷者はもっと多くなることが予想されているとか。

 

早急に対処が必要となりますが、問題は不浄王の核がその胞子嚢の中にあるということ。

外側から破壊ができない以上、不浄王を倒すためには

どうしても一度胞子嚢を破裂させる必要があるらしい。

 

和尚が燐に不浄王討伐を頼んだのは和尚一人の力では

すべてを守りきることは不可能だと悟ったからだと思います。

京都中の人々が危険に晒されないために、瘴気を押さえ込む必要がある。

 

和尚が伽樓羅(CV:村瀬歩)と使用者の生きた年月を焔に変えて、一切を焼き尽くす

"劫波焔"の契約を結んだのは不浄王を倒すためでもあるけど、

封印を解かれた不浄王の足を止めるために劫波焔を使ってしまった今、

和尚一人の力で倒すのは難しい。

 

藤堂三郎太(CV:山路和弘、諏訪部順一)によって力のほとんどを奪われた伽樓羅も

今はとても小さな存在となってしまいましたが、和尚も残った焔は残りわずか。

不浄王を倒すには力が足りない。

 

そこで、和尚は残った焔を使い、不浄王の瘴気から人々を守るために結界を張る。

その間に、燐に降魔剣で不浄王の核を潰してもらおうっていうのが和尚の計画でした。

もちろん、燐の気持ちは無視できないので、やるかどうかは本人次第でしたが。

 

けど、これ手紙を書いたのって劫波焔を使う前なんだよね。

となると、藤堂が動き出した時、宝生蝮(CV:M・A・O)が裏切りものだと分かった時には

この後起こることをなんとなくでも想定していたってことになるのだろうか。

万が一のことを考えて、燐に協力を頼んだのかな??

 

ただ、手紙を読んで金剛深山まで来てくれた燐の姿に

和尚が希望の光でも見たかのように喜んだのは確か。

 

それだけに燐がまだ降魔剣を抜けない状況っていうのは、

別の意味でショッキングだったんじゃないかな。

ま、そんな状況でも来てくれたってだけで和尚にとってはありがたいことだったかもしれませんが。

 

燐も燐で、せっかく頼ってくれたのに力になれないことが悔しくてシュンとしていたのが

少し可愛さを感じるところでもあり

誰だって悩むし、怖いと思うこともあるよな~と精神的な部分は本人の気持ち次第だから

こればっかりは仕方ないとも感じました。

 

 

とはいえ、計画に大きな支障を起こしていたのは燐だけではなく

和尚も重傷を負っているため、傷は伽樓羅が癒してくれたものの、出血が多すぎて

今のまま劫波焔を使おうものなら、本当に死にかねない。

 

本人はそれでも構わないと、不浄王を倒して、自分の代で全てを終わらせる気満々でしたが。

だから、伽樓羅が血の繋がった者になら劫波焔を移せると提案した時も

「それだけは勘弁してくれ」と勝呂に背負わせることを拒みました。

 

和尚は家を継ぐことが最初から決められていて選択肢なんてなかったし、

秘密を守るために、身内からは裏切り者ではないかと恨まれることもあった。

周りを巻き込まないようにと好きでやっていたことではあったけど、辛い役目だったと思う。

 

それだけにより強く、自分の子供には自由に生きてもらいたいと思ったのかもしれません。

 

自身の手ですべてを終わらせようと勝呂に継がせないために必死に秘密を守り通してきて、

不浄王を倒そうと、あれこれ練ってきたのに、なかなか思うようにはいかないみたいですね。

勝呂本人が「俺も背負う」と言うのだから拒めないわな…

 

親に子を想う気持ちがあるように、子にも親を想う気持ちがある。

 

和尚が一人で何もかもを背負ってきたことにようやく気付いた勝呂は

自らの意思で座主の宿命を背負う覚悟を決めたらしい。

親の思いを知った上で一緒に背負いたいと言ってくれるのだから、いい息子じゃないか。

 

劫波焔の契約を引き継いだ勝呂は燐とは対照的に赤い焔を纏っていました。

これでまた一人、炎使いが増えたぞ!!

 

燐が降魔剣を抜けない以上、不浄王を倒すということは難しくなりましたが

ひとまず、いずれ破裂するであろう胞子嚢の瘴気から人々を守るために

劫波焔で結界は張る必要があります。

 

和尚から教えられた座主にのみ伝えられる最も強力な結界呪を一度で覚えるあたりは

さすがとしか言えないな…

見た目に反してめっちゃ優等生ですからね、勝呂。

 

しかし、結界のタイプが結界呪を唱えた最後に行う触地印の中心から広がるタイプだったので、

なるべく不浄王の傍で結界を張らなければならないのが難点。

結界を張るためには、まず不浄王に近づかなければなりません。

 

杜山しえみ(CV:花澤香菜)神木出雲(CV:喜多村英梨)は和尚の介抱、

志摩廉造(CV:遊佐浩二)三輪子猫丸(CV:梶裕貴)は和尚の話を妙陀のみんなに伝える役目を

それぞれ請け負ったので、勝呂が危険な場所に一人赴くことになる。

 

勝呂を守ることが使命でもある志摩と子猫丸からしたら、

彼がやろうとしていることは自分の命を自分で捨てに行くようなもの。

自ら危険に飛び込むことを了承してくれるはずもなく、当然のことながら反対意見も出ました。

 

そこで、護衛に名乗りをあげたのが燐だったわけだけど

降魔剣を抜けない燐じゃ、ちょっと頼りない…

 

それでも子猫丸が託してくれたってことは大丈夫っていうよりも、

信じたいって思う気持ちの方が強かったのかもね。

 

炎はちょっと使えるし、不浄王にどの程度効果的かどうかはまだ分からないけど

炎タイプなら傍にいて役立つこともあるかもしれない。

勝呂一人で行かせるよりは、燐が傍にいてくれた方が安心かな…

 

去り際に「おとんの詠む経が好きやった」「死ぬな」って残していくの良かったね。

 

和尚のことが理解できなくて、切り捨てるようなことを言ってしまう場面もあったけど

理解できたからこそ、仲直りしたい、生きていてもらいたいって心から思えて

燐のように後悔する前に本音を伝えられたのは良かったなーって。

 

その姿を見守る燐の表情がまた優しくてね、涙腺にくるよ…

 

 

結界を張るために不浄王の傍まで急ぐ燐と勝呂の前に現れたのはクロ(CV:高垣彩陽)

そういえば、クロの声を勝呂は聞けなかったんだっけって感じで

一人、話についていけていない勝呂がなんか面白かったです。

 

クロは不浄王の復活でその危険さを肌で感じ取ったのか

先へと行こうとする燐を止めに来たみたいだけど、

その不浄王をこれから倒しに行くんだよな~…

 

先を急ごうとする燐に「馬鹿だ」と言いつつ、彼についていこうとするクロも燐大好きだよね。

クロ、可愛いな~!!

 

一方、事情を説明するべく、今まさに不浄王の一部と対峙していた妙陀との合流を急いでいた

志摩と子猫丸は不浄王によって、行く手を阻まれてしまうという。

いつになく、神妙な面持ちの志摩がなんか意味深で気になる場面でした。

 

先の展開をアニメで描いていくかは分からないけど、志摩について語られるのはこの後。

今後の志摩に繋がるものを匂わせる描写がチラホラ含まれていたりすると思うので

それがちゃんと意味を持つように是非とも、今後も青エクのアニメが続いてもらいたいものです。

 

妙陀の方は霧隱シュラ(CV:佐藤利奈)の力を借りて、烏枢沙摩を召喚し、

その加護を受けて不浄王の苦手とする炎で対抗していましたが、

戦況はあまりよろしくはないらしい。

 

どんどん巨大化していく不浄王を食い止めるのはやはり一筋縄ではいきません。

シュラですら、あれほど巨大な悪魔と対峙したことはないみたいだし

みんな、不安の中で戦っているという感じかな。

 

そんな中、奥村雪男(CV:福山潤、藤村歩)はまだ伽樓羅が馴染まず、

悶え苦しむ藤堂の姿を発見するわけだけど、結構な距離があったにも関わらず、

相手も雪男にすぐ気付いてしまって、藤堂の居場所を知らせるどころではありませんでした。

 

しかも、ここぞとばかりに雪男の心を揺さぶってきましたからね。

 

一人で抱え込みやすい雪男は悪魔落ちしやすいと作中でも語られていたけど、

藤堂も自分に近いものを彼に感じていたみたいだから、

より彼を引き込もうと言葉巧みに揺さぶりをかけてきたように思います。

 

藤本獅郎(CV:藤原啓治、平田広明)の敷いたレールの上を歩かされているだけとか

甘やかされてきた燐とは対照的に雪男に対しては常に厳しく接してきたのではないかとか

実際、雪男も思うところがあったからこそ、心の奥底に触れる藤堂の発言に動揺したのだろうが…

 

守られるだけじゃない、自分が兄を守るんだって思って

自分で今の道を選んだと思ってきたけど、

心の奥底では自分が燐を守るためだけの都合のいい道具なんじゃないか

どうして自分だけがこんな目に遭わなければならないって思わなかったわけじゃないと思う。

 

本当は関係ないと自分自身に言い聞かせてきただけではないか

自分ばかり苦労して、何も知らずのほほんと暮らしている兄のことを憎んでいたんじゃないか

藤堂の言葉に動揺するのは、図星だと思う部分が少なからずあるから。

 

実際、雪男は苦労の塊だったろうからね…

ま、燐だって生まれながらにして背負っていたものは大きかったと思うのだけど

兄弟揃って苦労が尽きない。

 

今のところ、圧倒的な力量差を前にいいように遊ばれている雪男。

伽樓羅の力を手に入れたことで火属性となった藤堂に有効的な水属性の弾丸で

多少なりとも戦況を変化させることはできたものの、屁でもないと笑う藤堂に

メンタルを削られる一方の雪男は勝てるのかな??

 

燐が不浄王と戦おうとしている一方で、

雪男は藤堂というより自分自身との戦いに身を投じているっていう感じか。

今のままだと本当に悪魔落ちしかねない雰囲気がぷんぷんしてるけど…

 

次回「雪中松柏」