ユリイカ 2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦~鋼鉄の魂は走りつづける

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2008年10月 斜め読み。

「ジョジョの奇妙な冒険」の作者荒木飛呂彦特集ということで、求めてみたが内容はファンブックというのか、文字数多い割りにレベル低くてがっかり。
途中、俗に言う腐女子さんがジョジョないでのペアリングなど熱く語っているのを荒木先生が軽くいなしている部分があるが、そこで荒木先生の人柄が垣間見られてよかったくらいか。

ファンが書いた同人誌的な内輪ノリのネタが多く、荒木先生の軌跡だとか、どんなところで執筆しているのだとか、旅行には実際行っているのかだとか、そういう取材ネタはまったくなし。
ジョジョファンが、ジョジョのどこに萌えているのかを熱く主張している本で、ジョジョに興味があり荒木先生に興味がありジョジョファンにはそれほどでもない私にとっては無用のものであった。
赤朽葉家の伝説/桜庭 一樹

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2008年10月22日 イッキに読了。

面白い!今まで読んだ桜庭さんの本で一番面白い。(直木賞受賞の「私の男」などまだまだ読んでいないんだけども)

山陰地方の旧家、赤朽葉家の3世代の女性のお話。
サンカと呼ばれる不思議な血筋の千里眼祖母万葉、元レディースで中国地方を制覇し後漫画家になった母毛鞠、そしてなんでもない私瞳子の物語。

途中途中で、作者のサービス精神なんだろうか、ギャグマンガ的なシーンのあるのがちょっと惜しい。そのせいで、軽い読み物になってしまっている気がする。でも本当のテーマは、それぞれの時代を一生懸命に生きる人々の、生き様であり、味わい深い愛のある話なのだ。
物語の世界がイキイキとしていて、今でも赤朽葉家やその周辺の人々も細々と生きておられるのではないかと思うような、「セカイ」があってとてもいい。

これは本棚入りで、何回でも読み返したい本だ。
また、サンカという人々が実際に存在することに興味を覚え、五木寛之「風の王国」もあわせて読みたいと思った。

風の王国 (新潮文庫)/五木 寛之

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園芸家12カ月 (中公文庫)/カレル チャペック

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2008年10月21日 読了。

チェコの詩人で劇作家、ナチスドイツの時代に迫害を受けるほうの立場であったカレル・チャペックさんの、趣味の園芸の話。

ナチスドイツ色は全くなく、苦笑まじりに園芸に熱中する中年男性の日々をイメージ豊かに描いている作品
。ある程度、園芸の知識や、草花の名前と顔が一致する人でないと、草花の名称の羅列からイメージが浮かばなくてつまらないかも。

園芸の楽しみ、醍醐味を時空を超えて同じ様に感じられるのが楽しい。
同好の士を見つけたり、という印象。