歌の力

私の七不思議の一つで、

“歌っている歌の通りになってしまう”

というのがあるんですが、

…あるんですよ。

歌をやり始めてから、割とすぐ気付いてかれこれ何年か。

専門学校生だった時はとてもわかりやすくて、
年に２回、誰しもが力を注ぐ大きな歌の試験があったんだけど、

その試験で選曲した歌が、現実になってしまって。

例えば、希望に満ちていてとてもいい曲なんだけど、
別れていくけど私は明日を生きていくわ～みたいな内容の歌を歌うと、
つきあっていた人とお別れ～ってなったり、

こんなこと知りたくなかった～、
私はどうしたらいい？～みたいな内容の歌を歌うと、
仲良くしていた人が実は裏では～みたいなことが発覚してしまったり。

悔しい！見返してやる～！みたいな歌は、もう本当その通り。

逆にポジティヴなことも。

あんな人に出逢ったら私の世界は変わるわ～みたいな歌を歌うと、
いい巡り逢いがあったり。

ここを出て勝負しにNYに行くゾ～みたいな歌を歌うと、
卒業！ここから旅立つよ！みたいになったり。

大きい区切りだからわかりやすいけれど、
その間あいだも色んな歌を練習しているわけで。

役がついての歌（ミュージカル科だからさ）なんかは、
役作りをする分リンクしやすいよね。

そんなことがあるものだから、
卒業してからもヴォーカルのレッスンでの選曲は慎重

なるべ～くポジティヴな歌を選んだりね。

歌のレッスンから離れてしまったここ何年か。

「曲を練習する」ということは日常的にしなくなってしまって。

でも身体（頭？）の中には大抵歌が流れているのだ！

これを脳内ミュージカルと呼んでいます。

ミュージカルっていうくらいだから、
その時々言いたいこととか頭ん中で歌にしちゃっていたりするんだけど、

今回はちゃんとした歌の話。

もちろん気分によってとか、その時ハマっている曲だとか、
なんだか頭から離れな～い！
っていうこともたくさんあるんだけれど。

私、愛用のiPodはあるんですが、
実はあまり使わないです。

耳から入れる時期もあるし（そうすると大体が１曲リピート）、
なんとな～くただ聴く時期もある（稀だけど）。

それよりも自分の中で曲が流れていたり歌っていることの方が多くて、
働いていても、食事していても、電車に乗っている時も歌っていて、
たま～に鼻歌になっていたり。

自分の中でリズムを作りたいとき、それにあった歌にして合わせると、
リズムも気分もあってくるんだよね。

そしてやっぱり選曲は慎重。

だけどいつも自分で選曲して歌っているつもりでも、
無意識に歌ってしまっていて、
「今この曲はマズイ

」
って慌てて違う曲にしたりすることも結構あるよね。

それがね、最近感覚が変わってきたことを発見！

ここのところ、この曲とこの曲とこの曲が流れる心情～。
って、曲が浮き出てきて、
おっ、いいね！いいチョイスだね！と歌い始める。

が！そこに勝手に侵入してきた
「えっ！？今この曲歌っちゃヤバくない！？」曲（あ、さっき出てきた曲と同じ曲だね。）。

即座に消すんだけれども、すぐにフッと塗り替えられてる！

なんか別れの歌なんだけど、誰かとお別れするの！？
今私の周りにお別れしたい人なんていないよ～！
やめてよ～！

なんて抗っていたんだけど、そのままにしてみた。
もういいや～って。

そしたら意外に意外。

目の前のことではなくて、必要のないのにくっついてきていた過去との訣別。

それに気がついた時には、あんなにしつこかったのにスッと消えてしまった。

あれ～？不思議。
自分でも気がついていないくらいの感情だったり、
あるのに見えていない想いだったり、

それを自然と浮かんでくる曲がさりげなく教えてくれているんだな。と。

今はこれを消化して下さ～い！
といった感じで。
信号だね。

今まで気がついていなかったんだ。
勿体なかった～！！知っていればもっと面白かったのに！

これからの楽しみが増えました