怪我ブタとの出会いは、夏でした。
怪我ブタは シッポが短かったので、養豚場働き始めの シッポを切るのが下手な頃の私が切ったブタでした。
怪我ブタが赤ちゃんのころは、数いるブタのうちの一頭で 別になんとも思ってないし 自分がシッポ切ったことぐらいしか知りませんでした
そして 夏 怪我ブタは 他のブタにイジメられて 仲間外れにされていて 腰を悪くして立てなくなりました。
なので 外に出しました。
ここから 怪我ブタは 他のブタたち以上に 世話をやくブタとなりました
でも ブタ。 いつか出荷するために 頑張って太らせて 絶対死なせるものか!
と、いっぱいいっぱい世話をしました。
どんどんやっていくうちに、怪我ブタとの絆は深まり、私が来ると、バタバタと体をいっぱいにバタバタさせて 喜んでくれていました。
怪我ブタは、多分 私のことが大好きでした。私も、怪我ブタが大好きでした。
なかなか出荷されないので
あ、もしかしたら 怪我ブタは ペットになったのかも?と 淡い期待を抱くようになり
残飯は、美味しそうなものを怪我ブタ用に 残しておき、
自分ん家にある 賞味期限の切れそうなお菓子や、あんまり好きじゃない ゼリーやチョコも 怪我ブタにあげよう❤️と
怪我ブタのことがいつも頭から離れませんでした。
寒い日は 温かいお湯をかけてあげたり、
抱きしめたり、
旅行に行けば 怪我ブタが心配で、怪我ブタをよろしくお願いします。と 養豚場の先輩にお願いしたり…
最初は太らせるのが目的だったのに
怪我して可哀想だから
いっぱい幸せにしてやろう
という気持ちになってしまっていた。
ある意味 ブー太やブタオよりも思い入れの強いブタにいつの間にかなっていた。
今までのブタの中で一番懐いてくれたんだもん。
最初は 私の手から水を飲むのも、食べるのもしてくれませんでした。
でも、今や
上手に、私の手を噛まないように
食べて、手をぺろぺろ舐めるような
心の優しいブタになっていた。
なんて可愛いやつ。
ペットのような可愛がり方をしたから
ペットのように可愛く懐くようになってしまった。
家畜ブタだって、ペットのように育てれば 犬や猫みたいになっちゃうんだ。
そして、 出荷されていきました。
心の準備はしていました。
泣かないように頑張りました
お姉ちゃん助けて!という目で見られても
何もしてやれません。
おまえはもう肉だ。
怪我ブタのいなくなった 後
怪我ブタは 運ぶ時に 骨折しちゃったみたいです 。
骨折しながら1時間トラック乗るの辛かったな。
そのまま すぐ 喉を裂かれて 痛かったな。
最後まで痛い思いしちゃったな。
体、ボロボロだったな。
よく頑張った。
おまえはよく頑張った。
よく耐えたよ。
キンタマ抜かれて、イジメられて、腰悪く、骨折、最後は屠殺。
おまえは 本当にいっぱい耐えたな。
えらいよ、お疲れさま。
お姉ちゃんは ブログ書きながら思い出しちゃって号泣してます。
また、いつか 会おうね。
わたしが死んだら 天国まで迎え来てくれるかな?
怪我ブタは男の子だったけど、
いくら触っても、触りまくっても、
怪我ブタの 怪我ブタが出てくることはありませんでした。
この世で一番気持ち良いことを知らないで死んでった。
それが一番、無念です。
気持ち良いこと、次生まれ変わったら
いっぱい教えてやる。
↓動画は、出荷前に怪我ブタにエサをあげてるとこ。懐き方がやばいよ。
みんな見てくださいね。