NAMM2016リポート その1 「はじめに」 | アヴァンチュールギターズ・ブログ Let's go my guitar!

NAMM2016リポート その1 「はじめに」

お陰様で無事にNAMM2016の出展を終え、日本に帰ってまいりました!

まずは今回の出展にあたり、特に作業をお待ちいただいているお客様、そして約1か月にわたりお店を休ませていただいた事により、その間に御来店いただいたお客様にご迷惑をおかけしました事をお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。

皆様のご理解、そして本当にたくさんいただいたご声援のおかげで、とても充実した出展となりました。深く御礼申し上げます。


というわけで、今回のNAMM出展に関してはとても多くの御関心もいただいているようですので、出展までの経緯と現地での作業、出展の様子などを数回に分けてリポートさせていただこうと思います。かなり長い話になりそうですが、よろしかったらお付き合い下さいませ(笑)


まずは「NAMM」のご説明からさせていただきますと…NAMMとは、百年以上続く歴史のある、世界最大規模の「楽器展示会(トレードショー)」で、世界中の有名楽器メーカーがブースを出展し、4日間の開催期間中に10万人近い人が来場するという、日本のショーとは比べものにならないほど大きなショーです。毎年アメリカはカリフォルニア州アナハイムにある「アナハイムコンベンションセンター」という会場で開催されています。


そんな由緒ある展示会になぜウチのような地方の弱小工房が出展するにあたったのか、言ってみれば「地方の弱小草野球チームがいきなり海を渡ってメジャーリーグに参戦する」ようなものですから(笑)やはり尋ねられる事が多いです(笑)


理由はとてもシンプルです。無謀だろうが大変だろうが「NAMMに出展してみたかったから」という事です。以前楽器メーカーに勤務していた頃にNAMMには視察というかたちで何度か行きました。しかし「いつかは自分のブランドのギターを出展したい」という思いが常にありました。


しかし実際のところ独立開業してからのこの5年間、お陰様で本当にたくさんのお仕事をいただき、NAMMに出展するためのオリジナルモデルを製作する時間など無く、出展の為の具体的な準備をするわけでもなく、正直、日々の作業をこなすのに精一杯で、NAMM出展など心の片隅にも無い状態でした。


そんな2015年1月に、ある人物と久々の再会をここ、函館ではたしました。僕が尊敬するギタークラフトマンの先輩、伊集院香尊崇さんです。

伊集院さんは神奈川県にて「Kz Guitar works」という工房を運営されているギター製作家で、かの有名なブライアン・メイのハンドメイドギター「レッドスペシャル」の研究・製作者として国内の頂点に立ち、世界中の有名研究・製作家とも交流を持ち、はてにその作品がブライアン・メイ本人にも認められ、本人とも交流し、そのギターがライブでも使用されたという、僕にとってはとんでもないレベルの尊敬してやまないエピソードをお持ちの方です。僕が独立開業する際にも相談に乗っていただいたり、工具を譲ってもらったりと、お世話になった方でもあります。

そんな伊集院さんが、初の工房オリジナルモデルの製作開始にあたり、今度は僕に意見を聞きたいと、わざわざ函館にいらっしゃったのでした。



色々な話をし、久々の再会でお酒も酌み交わし(笑)彼から非常に刺激をもらいました。一番心に残ったのは、彼はオリジナルモデルが納得した物になったらNAMMに出展したいと言っていたことでした。ひさしぶりにNAMMの事を思い出しました。しかし「ウチも早くオリジナルモデルを作ってNAMMに出せたらいいな~」などと、その時点では夢みたいな感覚で軽く思っていただけでしたが・・・


つづく