知床探訪② (知床グランドホテル北こぶし)
今回は知床の続きです。
今年の知床はやはり天候が思わしくなく、充分な写真撮影ができませんでした。
しかし知床峠や知床五湖などで紅葉が見頃を迎えており、天気の悪さが悔やまれました。
知床峠は知床半島のオホーツク海側の拠点であるウトロと、根室海峡側の羅臼を結ぶ峠で、知床連山最高峰の羅臼岳の裾野を登って行きます。
一般にオホーツク海側と根室海峡側では天候が違うと言われ、今回も羅臼側の天候の方が上々でした。
本来ならば、峠の頂上付近から眺める間近な羅臼岳が綺麗なのですが、残念ながら羅臼岳は靄の中、その雄姿を見ることは終始できませんでした。また峠からは根室海峡越しに北方領土の国後島を見ることができます。空中に浮かぶように見え、国境を感じさせます。
今回も羅臼側の天候がまずまずで、国後島を知床峠から臨むことができました。
知床峠の頂上を過ぎると、羅臼に向けてどんどん降りて行きます。途中には見返り峠と呼ばれる場所があり、くねくね曲がりながら降りていく知床横断道路を見下ろし、やはり遠くには国後島を望む絶景です。ちょうどこの付近が効用の見頃を迎えていました。
またこの見返り峠の近くには、羅臼湖への散策路の入口がありますが、散策路は距離があり、軽装での散策には適していません。私は羅臼湖行きには挑戦していませんが、もし羅臼湖を目指すならば、事前に情報収集する必要があります。
知床峠をほぼ降り切った所には「熊の湯」という無料の大露天風呂があり、地元の人はもちろん、観光客も気軽に利用できます。
羅臼は漁業基地の町です。同じ知床の拠点でありながら、観光面では大きく遅れをとっいる感じが否めません。
羅臼にも温泉があり、中型の温泉ホテルが何軒かありますが、ウトロに比べるとさびしい気がします。
羅臼では見る角度によって光って見える「ヒカリゴケ」の群生地があります。また「北の国から 2002遺言」のロケ地なども点在しますが、ウトロに比べると観光客は少なく、その落差は一目瞭然です。
近年は根室海峡での鯨ウォッチングをメインにした観光船が運航され始めました。この観光船が今後の羅臼観光の命運を左右することになるでしょう。
最後に知床2泊目の宿泊は、知床グランドホテル北こぶしでした。
このホテルは以前にもご紹介したように、2間続きの広い部屋が揃う高級感のある西館と、リーズナブルな別館、そして今年内装を全面リニューアルした本館の3棟があります。毎回西館に宿泊していましたが、昨年社長の息子さんとお話しする機会があり、「是非、リニューアルする本館も」と薦められたので、今年は本館に宿泊しました。
本館は一般的な和室の部屋と、一部に今流行の露天風呂付きのお部屋、そして最上階には出窓付きの和洋室の部屋があり、3タイプから選ぶことができます。
今回は和洋室の部屋を選択し予約したのですが、当日は本館最上階の角部屋、特別室を利用することになりました。
この特別室、本間の和室の他に、ツインの寝室、控えの間になるフローリング部分や、洗面所や部屋風呂のスペースも広く、1泊の宿泊ではもったいない広さでした。また立派なマッサージチェアが設置してあり、自由に使用することできました。
食事は夕食が「四方の海」という料亭で供され、カニなどの蒸し料理をメインにした豪華なものでした。
なお西館の場合は「木風」という料亭での食事で、こちらの方が高級感があります。またバイキングの夕食もあり、別館やリーズナブルな宿泊プランの場合はバイキングになるようです。
朝食は一般的なバイキング食となりますが、西館の場合は「四方の海」での朝食となり、自分で湯葉を引き上げながら食べる食事は特にお薦めです。
総括するとやはり西館の宿泊が最高ですが、リニューアルした本館での宿泊でも充分満足できる内容です。一般には知床地区で最も評価の高いホテルとお薦めします。
特に今年から始まったのか、チェックインの際、ロビー脇のラウンジでお茶の接待を受けながら座って、ゆったりとチェックインの手続きができるようになりました。このサービスは最高でした。