20日はお彼岸の中日 本棚から1冊斜めに飛び出した本が気になり4年ぶりに再読しました。

「あなたも株のプロになれる」立花義正  
明治42年生まれ 会社務めをしながら株式売買を始め、
片足切断により退職後 33年より相場師として独立されたパイオニア的著書です。

7年間思うように儲けることができず、少ない証拠金でも出来る小豆相場に手をだそうと思って
仲買店に入りそこで老人に諭されます。

「あんたは小豆相場をやろうといったが、それよりもいままでの経験を生かして株を続けなさいよ。しかし、今までの知識はみんな忘れて、ごく初歩の、基礎の”やり方”を体で覚えていく式の方法をとったらどうだろうかね。
あんたはインテリらしいが、インテリの悪い癖はいろんなことを知っていながら、知っているだけで、なにひとつ身についていないことだ。要するに頭でっかちなんだね。
腕が未熟では儲からない。相場は腕でとるものなのです。体でやり方を覚えるんです

老人に教えられた事で光明がさし、余計な情報を入れず、やり方を意識して利益を上げる事が出来るようになってきました。

7年間思うように儲からなかったのが売買が順調になりあっという間に大きく利益がでて、それまで決まり通りにやっていたものが、いいかげんになってきました。
下げに鈍感になりS安でも一時的と思い損切りしなくなってしまいました。
結果どんどん含み損拡大してしまうが、何もできなくなり
完全に目くらになってしまったのです。

そんな中仕事も手につかず夢遊病者のようになり、工場内で立入禁止区域に入ってしまい、飛んできた鉄板にあたり、足と腹部を切る大けがをしてしまいます。
結果片足切断となりました。

便所の中でおそるおそる新聞を広げるときの苦しみ、さらに明日は破産かという思いで食事がノドを通らない苦しみ。しかし、そんな苦しみは次元の低いものです。
売買の基本からまったくはずれ、ただ儲けたい、損したくないという欲のために目がうらんだからこその苦しみであって、人間としてはずかしい苦しみなのです。

相場が上手になればこういう苦しみはなくなります。

事故から4か月後に会社に出勤するも、当時は片輪者を見る目は冷ややかで、退職する事になるのです。

その後は株で生計をたてるべく売買手法を自分で確率されていかれました。
長年パイオニアだけの売買をされていたという方であります。



再読して、現状の私の状況と重なることが多かったです。
結局、欲で負けているのです。
勉強していくら知識をいれても、知恵として現場でつかえていないのです。
やり方は体で覚える、車の運転と同じで、同じことを繰り返して
負けにくい期待値の高いことをする練習が出来ていないのです。