一連の日本人メジャーリーガーの報道に関して思うのが、周囲の人間の脇の甘さです。

 

当該者がアメリカのテレビ番組の取材に応じたことが発端だとか色々言われていますが、取材の詳細はともかくとして取材に応じた人は、その時点で相当にリスク管理が甘かったのではないかと思います。

 

うちの学区の高校ではスポーツ推薦を取りたいもしくはプロになりたいと考えている子供の保護者向けにマネジメント講座が毎年開かれるのですが、その内容のほとんどがリスク管理に費やされるらしい。

 

以前に参加した人の話では、当人はもとより家族の言動によって本人の選手生命が絶たれることが容易に起きるため、家族がいつどこでどんな人とどんな話をするのか、どういった理由があってそれをするのか、それはビジネスなのか完全プライベートなよもやま話なのか、ということを本人だけでなく家族もきちんとリスク管理できないといけないらしい。

 

子供たちは高校生なのでそこまではできず、保護者がその役割を果たすことになります。また、悪質なメディアの中には子供特有の不用心さに漬け込んで悪質な情報収集を行うものもあるので、親が注意深く管理するしかない。子供が本気であればあるほど、小さいうちからそういうことを意識して自己防衛して行かなければならないのだそう。

 

「栄養管理と違って、こればっかりは本人とその身近な人の言動でしか管理できない。」と言われればなるほどその通りで、これだけは完全に自分軸でやっていくしかないらしい。

 

しかもこれはプロになる云々以前に高校の選抜メンバーのポジション争いレベルでも起きるほど一般的な出来事で、うちの高校でも大学のスカウトが来る時期になるとSNSを駆使したり悪質な輩を使って嫌がらせをするアホな保護者の話が必ず出てきます。

 

そんな状況から考えると、世間話でちらっとうっかり喋ってしまったという程度であってもプロの関係者はやってはいけないと思うし、正式にテレビカメラの前で長時間の取材に応じたとしてそれを関係者が把握していなかったとしたら、解雇された理由はそこに尽きるんじゃないだろうか。

 

もちろん違法行為は違法行為なので解雇されて当然で然るべき裁定が下るべきですが、全く別の話としてチームの信頼関係の観点から解雇されて当然のような気がします。