Cは、20年くらい空手を習っているらしい。

 

子供の頃にハワイで暮らしていて、そこに日本人が運営する道場があって兄弟で通っていたのだそう。

 

その割にはCのお辞儀は明らかにおかしくて、おそらくヨーロッパの人に多いと私は思っていますが、お辞儀をするときに顔面がこっちを向いているタイプのお辞儀をするのです。

 

体が90度曲がって下を向いているのに顔は全面的にこっちを向いているので、首の角度が90度に上向き。

 

腰が痛くないのだろうか、頚椎とか痛めないだろうかといつも心配になります。

 

Cは私が日本人であると気づいた時から挨拶のたびにご丁寧にお辞儀をしてくれるのですが、それに応じてお辞儀をする私が普通に顔を下に向けてお辞儀をすることに全く気づいていないどころか違和感すら感じないらしい。

 

あの、完全にガン見状態の顔面についている眼球は、一体どこを見ているのだろうか。方角としては、真正面にいる私を見ていることになるのだけれど、全く私を見ているとは思えない。

 

アメリカ人に習っているならわかるけれど日本人に習ったにも関わらず顔を上げてお辞儀をするということは、つまり空手の流儀ではそう言うものなのだろうか。

 

とにかく、上半身が90度に曲がっているのに顔だけが全面全力でこっちを向いているので、ただただ怖い。

 

相手を威嚇するという意味ではあれが正しいのか。

 

とにかく色んな意味で怖い。