江戸時代メモ(時間と暦) | 色葉巧房*創作絵・アートめぐり

江戸時代メモ(時間と暦)

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私は午後 派!


午後派っつーか・・・夕方から丑三つ時にかけてノッてきます。
午前に入っちゃってますけれども・・・。



ちょうど時間の話が出てきたところで、江戸時代の時間メモ。
丑三つ時って言葉は怪談なんかで使われ続けて、今でも聞く言葉なので
知ってる方もいると思いますが、現代で言う時間のうち
だいたい午前1時~3時くらいの間で、その2時間を何故か4等分にした中の
3番目の時間帯(2時半くらい)が丑三つ時です。

丑(うし)は干支の丑(牛)ですね!
12の数字ではなく、12の干支を当てて時間を読みました。

図にするとこんなかんじ。
(字の汚さは華麗にスルーしていただきたい)
色葉巧房*創作絵・アートめぐり
内側の1~24は現代の24時間の数え方で、
外側の青い時で書いてあるのは江戸時代以前に使われていた干支で数えた場合です。
これはまだわかりやすい。
なかなか意味わからんのが赤い部分で、時代劇とか時代小説などでよく出てきます。
なんで数字逆流やねん。1~3の存在はどこ行くねん。

図は春分および秋分の時期のもので、朝6時に日の出、夕18時に日の入りと仮定。
日の出の時間が「明け六ツ」、日の入りの時間が「暮れ六ツ」なので
夏は昼が長いし冬は夜が長いです。
明けと暮れの間を6等分に分けるので、朝と夜では一時の長さが違う。
だから物語の季節によって「四ツまでに用事を済ませて・・・」と言うと
10時ごろだったり11時ごろだったりと変わってきます。
わかりづら!!!!


カレンダーのほうは12ヶ月だったり13ヶ月だったりしました。
現在では2月は若干難しい存在感ですが
他の月は30日か31日、「西向く士(にしむくさむらい)」とか覚えさせられました。
2,4,6,9,11(十一→士)は31日ではない、という意味ですが
今の小学生とか知ってるのかなコレ・・・。
私は祖母に習いました。この語呂合わせを知っていると、何月が何日あるのか覚えやすいですね!

ところでなぜ13ヶ月かというと、閏年が無かったからです。
その代わり閏月がまるごと1か月ありました。
この閏月は33ヶ月周期で訪れますが、13月ではありません。
普段の月は、1か月が29日の「小の月」と、30日の「大の月」があり、
閏月が入るときは、例えば

正小(1月が29日まで)、閏正大(閏月で2回目の1月、30日まで)、二小(2月が29日まで)、三大(3月が30日まで)・・・
という感じです。2月が30日まである年ももちろんあります。
ちなみに正月というのは元日だけのことではなく、1月まるごと1か月が正月です。
平成1年を平成元年て言うのと同じようなかんじですかね。
ちなみに29日や30日など、月の最後の日はすべて「晦日(みそか)」で、
12月は年の一番最後の日なので「大晦日」なわけです。

以前の記事にもちょろりと書きましたが

1873年に突然改暦して、明治5年12月3日からいきなり明治6年1月1日になりました。

これは、それまで日本の気候にあわせて作られた暦だったので、明治時代に他の国と

合わせるために時計の表し方や日にちの数え方を改めたからです。


「半七捕物帳」は江戸後期が主な舞台ですが、

江戸生まれの老人が明治生まれの青年に語っているので

この丁度境目の時期の前後をさらりとわかりやすく訳注してくれていて

非常に勉強になります。

現在は東京では4月の7~14日くらいが桜のピークで花見などやりますが、

半七が3月に飛鳥山(東京・王子)で桜を見る話などもあって、

月と季節感が若干ズレてるところも暦を心得ていると納得して楽しめます。




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