タマテバコと青い実の瞳 | a.r.t.

タマテバコと青い実の瞳


先日、テクノポップの太田裕美
についてちょっと触れたら、みずすまし亭さんに見事にヒットしてしまった。
太田裕美というと、一般的イメージは「木綿のハンカチーフ」に代表される懐かしのニューミュージック系歌謡曲といったところだろうが、突然歌手業を休業してニューヨークへ留学したことがあり、帰国直後にいきなり前触れもなく出したのがこれ。全面はじけたテクノポップアルバム。
つごう2枚出していて、氏のブログでの『太田裕美はアメリカ帰りでネジが狂ったこの一瞬が面白い』とのご指摘に私も同感、このころの作品はいま聴いても実によく出来ていて好きである。太田裕美本人も同じようなことを言っているらしい、そんなことをどこかで読んだ記憶があるが、さすがに「ネジが狂った」とは言ってないだろうなぁ。
前回紹介の「 I do,You do 」は第1作、こちらは第2作。せっかくの快作なのに、いずれも現在は入手困難なのは残念か。




太田裕美「TAMATEBAKO




当時は「ヘン」なアルバムだとされていたので、ファンは相当に困惑したらしい。帯に書かれた「おどろきメンコ、いただきアンコ。あけてびっくりTAMATEBAKO」というコピーは、木綿のハンカチーフのイメージからすると相当に「ヘン」なもので、昔からのファンにしたら開ける前からびっくりである。
ほとんどの詩を書いている山元みき子がいいなぁと思っていたが、当時は銀色夏生だとは知らなかった。抽象的な詩でイメージがひろがり、大学3年のときには「青い実の瞳」という曲から大画面の絵画をしたてたことを思い出した。お気に入りの作品で、個展のときに某会社社長宅にお嫁入りするはずだったが、今も手元に残したままでいる。