こんにちは。
青い額縁です。
やっと7月が終わります。
このところ曇りがちな夏が続きますが
気温が低くて過ごしやすいのは歓迎でも
湿度が高いのはやっぱり堪えるなぁ・・
さて、今月の額装講座より
生徒さんの完成作品をご紹介します。
幅広のビゾー(絵の周囲)の角に色を切替た階段を施すマットデザインの作品です。
私は「平面階段」と呼んでいます。
フランス語ではBiseau fantaisie MARCHES (escalier dans les angles)です。
とてもクリエイティブなマットデザインですが、この階段を活かして
美しい衣装を着た女性が階段の上にスッと立っているような
クラシカルな作品をイメージしていましたが
こんな楽しいドキュモン(中の絵)にも合いますね~♪
色はこちらの方が実際の作品に近いです。
一見、インパクトのある鮮やかなグリーンに圧倒されますが
一か所だけトーンを下げたブルーの幅広斜断面や白・黒のラインが
力強いグリーンに程よくメリハリをつけているようです。
こちらの生徒さん、市販の額縁をアクリル絵の具でグリーンに塗りました。
ピッタリ同じグリーンですね。
中の作品の作者はキース・へリング。
1980年代に活躍しながら31歳の若さで亡くなったので
伝説のストリートアーティストと言われています。
ユニクロからTシャツが販売されていますし
きっと多くの方が彼の作品を目にしているのではないでしょうか。
暑さでグダグダな日に目が覚めるような作品です♪
さて、変わってこちらは基礎的なマットデザインの作品です。
個人レッスンにいらしている生徒さんの作品で
パヴェと呼ばれる、作品を浮かせて額装する課題です。
パーチメントクラフトもされている生徒さんで
中に入っているものはそのディプロマを飾ったものです。
下地になる台紙に紺のウールペーパーを貼り
その上にスチレンボードに乗せたディプロマを貼り
周囲に高さをだして額装します。
下地の濃紺が白いパーチメントの濃淡をくっきり浮かび上がらせ
パーチメントで飾られたディプロマに最初に目が行きますね♪
額縁のすぐ内側に薄いピンクを貼った厚紙で高さを出しているのがわかると思います。
こうすることで高さのある作品、
アクセサリーや雑貨、シャドーボックスの作品などあらゆる立体物が額装できるというわけ。
今ではボックスフレームも種類が増えていますが
こちらは普通のフレームをボックス状に仕上げるテクニックです。
フランス額装ではボワッタージュといい
とても基礎的で大切なテクニックです。
今回はとてもクリエイティブなマットデザインと
基礎的な額装テクニックという
対照的な2つの作品の紹介となりました。
私は、どちらの作品でも生徒さんのドキュモンや色の選び方を見て
普段からハッとさせられることが多いのですが
フランスで正式に額装を学んだ『額友』のトモコさんが
興味深い記事を掲載されていますので最後にリブログします。
パリの香りがしますよ~♪
まだまだ蒸して暑い日が続きますが
今日もHAPPYにお過ごしください