原題:Shattered Glass
2003年(米/加) 上映:1h34
監督:ビリー・レイ
脚本:ビリー・レイ
出演:へイデン・クリステンセン/ピーター・サースガード/クロエ・セヴィニー/スティーヴ・ザーン/ハンク・アザリア/他

1998年、アメリカ大統領専用機に唯一設置され、米国内で最も権威ある政治雑誌と評される「The New Republic」に勤める最年少の編集者スティーブン・グラス。彼は斬新な切り口で身近な政財界のゴシップを次々とスクープしてスター記者へと成長していく。一方で、その驕らない人柄から社内外での人望も厚かったスティーブンだが、ある時彼の手掛けた「ハッカー天国」というスクープ記事が他誌から捏造疑惑を指摘されてしまう。米国メディアに大きな衝撃が走った。ニュースを報道する側が、自ら報道される「ニュースな」存在になっていく過程をスリリングに描き出すことで浮き彫りになる、究極の<真実>。

ピュリツァー賞受賞作家H・G・ビッシンジャーが「vanity fair」誌に寄稿した記事をベースとした映画化作品。インターネットが普及して誰でも情報発信できるようになった今日では衝撃が薄らいでしまうかも知れませんが、この事件が明るみにでた当時、ニュースで大きく取り上げられたのを覚えています。

本作は良くも悪くもH・クリステンセンを堪能する作品。SWのアナキン以外の役での彼を楽しみにしていましたが、同じようなウジウジした役柄ではあるものの、なかなかの熱演でした。ただし、彼の台詞の棒読みがルーカス監督のせいではなかったことも確認しました(笑)。

内容は地味ながらテンポも良く結構面白かったですが、(実際に起こった事件に基づいているだけに)なんだかやりきれない気持ちになりました。

原題の「Shattered Glass(シャタード・グラス)」はそのままの意味は「粉々に砕けたガラス」です。主人公の苗字が同じ(日本語読みだと違いますが)グラス(Glass)なので、それと掛けて、彼の砕かれた「優秀な記者グラス」という偶像を指していると言えます。

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ニュースの天才