原題:Artificial Intelligence: A.I.
2001年(米) 上映:2h26
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:スティーブン・スピルバーグ/イアン・ワトソン/ブライアン・オールディス(原作)
出演:ハーレイ・ジョエル・オスメント/ジュード・ロウ/フランシス・オコナー/サム・ロバーズ/ジェイク・トーマス/(声)ベン・キングズレー/(声)ロビン・ウィリアムズ/(声)メリル・ストリープ/他

人間の日常生活は監視され、人間に代わってロボットが雑用や労働をこなしている未来。ロボット研究において、「感情」は、最後に残された未開拓の領域だった。そんな中、少年ディビッドは「愛する」という感情をインプットされた最初の少年型次世代ロボットとして誕生し、彼を開発した会社の従業員とその妻に引き取られる。彼らは不治の病に冒された実の子供を冷凍保存しており、デイビッドはその代わりだった。母親を永遠に愛しつづけるようプログラムされたディビッドだったが、まもなく実の子供が最新の医学で生き返り、あっけなく捨てられてしまう。その時から、恐怖とスリル、新しい発見と驚きに満ちた、ディビッドの旅が始まった・・・。

本作は散々酷評されていたので、あまり期待せずに観ました。冒頭でホビー博士に投げかけられた「愛するということ」への問いがテーマとなっているんでしょうが、「現代版ピノキオ」を作りたかったのか、それとももっと深いテーマを追求したかったのか決まらず、とても中途半端な印象を受けました。

ラスト30分は完全に蛇足、というかこれがあるがために本作の評価がかなり下がりました。これがなければ「後は観客の皆さんでご想像下さい」という具合で、それなりの評価となったと思いますが・・・H・J・オスメント(途中でちょっとウザくなりますが)やJ・ロウ(最高!)が中々の好演を見せただけに勿体ない気がします。

本来、童話は残酷なものなのです。安っぽくて中途半端なハッピーエンドはいらないので、それならば、少し物足りなかったデイビッドの冒険を充実させて欲しかったです(関係ありませんが、「フレッシュ・フェア」のエピソードに漂うB級テイストは何なんでしょう?)。似たような作品で、よりアナログな(この手の作品にこの表現も変ですが)『アンドリューNDR114』('99)の方が単純ですがストレートで良かったです。テディは好きですけどね。

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A.I.