昨日帰宅し、


「今回の旅では太ってないでしょ?」


と言ったら、


「太ってないけど焼けたね。


さっき目が覚めたとき、


なんでベトナム人がウチにいるんだろうって思って見たら


ナナだった。」


と、


リビングで寝ていた同居人に言われた高橋ナナです。



昨日夕方、無事帰国しました。



3ヶ月ぶりの日本で、相当な浦島太郎状態です。



自分が日本にいない時に、


日本がえらいことになるという経験を初めてしました。



地震が起こってから、


「今日はブログを書かなきゃ!」って毎日言ってたけど、


なんか書きたくても、


何を書いていいか正直わかりませんでした。



日本の情報をほとんど知らないまま、


3ヶ月前より少し暗い町並みの東京に帰ってきました。



だから今日は朝からずっとテレビを観たり、


いろいろな人のブログを読んだりして、


自分が生まれた国が今どうなっているのかを、


一生懸命把握しようとしてました。



沢山の方が支援活動をされていること、


沢山のタレントさんやアーティストの方々も、


本当に一生懸命支援活動をされていることに、


とても心を打たれました。



その反面、放射能、風評被害・・・


とてもいろいろな情報があって、


ちょっと混乱しました。



何か自分にできることはあるかな?ってこと一つさえも、


募金、救援物資、ボランティア、


いろいろな組織や情報がありすぎてよくわからない。



でも今日、たった1つだけど、


ちゃんとわかったことがありました。



それは被災地の方々の、


なんとか折れずに頑張って、


生きて行こうとしてる想いと強さ。



被災地は悲しみに暮れて、絶望感で呆然として、


意気消沈していると思っていたから、


(わたしがそこにいたらそうなってる気がするから)


避難所にいる81歳のおじいちゃんが、


「高齢者ですけど、これから頑張っていきます!」


って気丈に笑顔で言っているのを見て、


ビックリすると共に、涙が出ました。



小さい子供達もみんな笑顔で、


「わたしも頑張るからみんなで頑張りましょう!」


って笑ってる。


本当にすごいなって思いました。


すごく勇気や元気をもらいました。


被災してない上に、


日本にさえいなかったわたしが、


逆に元気もらってどーすんだよ!って思いました。


情けねぇ。



わたしはこの3ヶ月間いろいろな国を旅して、


遺跡を見て、


素晴らしい景色を見て、


たくさんの人に出会い、


スペイン語を覚え、


見分を、知識を広げ、


「まじケツがいてぇ!!!」


と、


とてもデート中とは思えない言葉が、


勝手に口から飛び出してしまうくらい辛い、


時には余裕で10時間越えするような長い長いバスの移動を、


ゲーゲー吐きながら何度も乗り越え、


極寒の雪山にしがみつき、


映画みたいに、陸路やボートでの国境越えまで体験し、


飛行機に10回も乗り、


体調がおかしくなったり、


人に合わせるということを学んだり、


心からの幸せや、


愛や、


感謝を感じたりしました。



自分の人生をまた濃くすることができたし、


弱っちくてダメ人間の自分が、


またほんの少しだけ強くなれたと思います。



いろんな体験をする。


日常から離れる。


沢山の仲間を作る。


未知のものを知り、


見たことがないものを見、


精神的に成長する。



「旅」はそれ自体が目的であり、


海外旅行するためにお金を貯める!


英語を覚える!とかいう場合には、


目標になったり、夢になったり、


旅することがゴールになったりする。


「旅」に出るというゴールのために仕事を頑張ったりする。



そして旅をしてる最中は、


「めっちゃ命燃やしてるぜ!」


「人生楽しんでるぜ!」的な充実感に包まれる。


旅って本当に素敵。



でも今モーレツに思う。



大事なの、



そこじゃない。



旅に行って、いろんなもの見て、


いろんな体験して、


笑って、泣いて、


勉強し、


成長して、


タフになって、




で、


どうしたいの?




ここ。



ここが大事だったんだなって思った。



旅で感じたこと、


培った感受性、協調性、スキル、


鍛えた精神、サバイバル能力・・・


身に付けたそれらを使って、


わたしは何をしたいの?


どんな人間になりたいの?


どんな人生を送りたいの?



わたしのフォーカスは、


「旅」自体にあったわけじゃなかったんだなって、


帰って来てすごく感じました。



もちろんこれはわたしの場合で、


旅そのものを目的として、


人生の楽しみや、


自分へのご褒美にするのも、素敵なこと。


もちろんわたしの中でもそうなんだけど、


それだけじゃなかったんだなってわかった。



旅だけに言えることじゃない。


例えば美容だってそう。


綺麗になってどうしたいの?


美しさっていう一種の力を使って、


どんなことを成し遂げたいの?


どんな風に生きたいの?



ここが見えてると見えてないとでは、


ダイエットだって、勉強だって、


恋愛だってビジネスだってなんだって、


気合いの入り方も達成のスピードも、


判断や選択の正確さも、


全然違うんじゃないかなって思った。



貧乏性なのかもしれないな。


自分が人生の大切な時間を使って、


沢山お金や労力を使って、


散々人にお世話になって、


優しくしてもらって、


人や自然と遊んでもらって、


写真と思い出だけしか残らないのがイヤなんだと思う。



わたしはこの旅で強くなった部分を使って、


一日も早く、


少しでも人の役に立てるような人間になろうと思う。



旅中は、メールのチェックや返事なども全然出来てなかったから、


早くいろんなことを整えて、


カウンセリングの仕事も再開しようと思います。



最後に。


こんなことを言ってもしょうがないのだけれど、


寒い場所で非難してる方、


大切な人を亡くされた方、


大切な方と連絡が取れていない方、


怪我や病気で苦しんでる方のことを思うと、


心がぶっ壊れそうです。



東京のバカみたいな量の電力を賄ってくれてた原発なのに、


福島に感謝もなく、


一瞬でも福島の原発をただ怖いとか、


やばいとか感じた自分が恥ずかしいです。


本当にごめんなさい。



被災していないわたしに今すぐできることは何かと考えたら、


とにかく元気でいることだと思いました。



世の中では、悲しみとか恐れみたいなものは、


何故かすぐに伝染してしまうから。


わたしはそういう連鎖に一切加担しない。


同調もしない。



被災してない人間は、


被災者のサポーターになる立場なのに、


サポーターがへこんでどうすんだよ。


元気のない人間に応援されても元気出ねぇよって思ったら、


元気でいることが今一番大切なのかなって思います。


わたしがどう対処していくのか気になるというメッセージや、


何か動くなら手伝いますというメール、


わたしが今何を思うのかを、


聞かせて欲しいというメッセージをいただきました。


ありがとうございます。



ちゃんと情報を集めて、


いつもみたいに勢いでいきなり飛び出すようなことは決してせず、


適切な時期に適切な方法と手段で、


本当に必要なことを見極められてから、


事の大小に関わらず、


自分の出来ることをやっていこうと思います。


その時は応援してください。


本当にありがとう。



もしこのブログを読んでくれてる方で、


わたしの話に耳を傾けてくれる人がいたら、


無駄に心配したり不安がったりしないでください。


不安になったからって何も良い事は起きません。



どうかわたしと一緒に元気でいてください。


今はそれが一番の願いです。



そして旅に出てた3ヶ月間、


見守ってくれて本当にありがとうございます。




久しぶりに長文になってしまいました。


最後まで読んでくれて、ありがとうドキドキ



今夜、被災者の方が少しでも暖かい場所で、


温かい物が食べられますように。


少しでも柔らかい場所で眠れますように。


寒い日が一日でも早く終わりますように。



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