天下り役人の報酬に匹敵するコスト 民間仕分け人たちを仕分けしろ

(日刊ゲンダイ2010/11/19)

発言せず、座っているだけの人も
一体、何がムダなのか分からなくなってきた。きのう(18日)終了した事業仕分け第3弾で気になったのが、民間の仕分け人たち。やる気を感じられない人が実に多いのだ。
朝から参加はしているものの、ほとんど言葉を放つことがなかったり、関心ない(?)事業の話になると黙想したり。終わり間際になってようやく現れる人もいた。それでも、1万数千円の日当が出る。事務局は「すぐ帰る場合は、時間給にします。仕事の都合もありますから、参加日数や遅刻早退は本人しだいです」というから、ずいぶんテキトーだ。
例えばグループB。すべての事業の議論に参加したといえるのは経済評論家の勝間和代氏くらい。ほかは入れ代わり立ち代わりでほとんど意見を言わない人も目立つ。そのひとりを直撃すると、「官庁側の説明と他の評価人の質問で判断ができたということです」とだけ言って逃げるように去っていった。
しかし、このやる気の感じられない民間仕分け人たちにも税金が使われている。
2週間の事前ヒアリングと3日間の現地視察に26人全員が参加していれば、交通費+日当が1人1万5000円とすると、第3弾の後半だけでざっと820万円。これに前半の分も加えると軽く1000万円は超えるだろう。第1弾、第2弾でも、日当と交通費で、合計1000万円を使っているから、総額2000万円超の税金を投じていることになる。天下り役人の報酬に匹敵する金額だ。
「事業仕分けによって分かったこともあります。成果を考えるとなにやってるの? と思うこともあるけど、続けることが大切。民主党が政治を続けるには、これで終わりにしないことです」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)
期待は大きいだけに片手間は困る。




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