郷原信郎氏8/21ツイート

BS朝日「激論!クロスファイア」の中でも言っているように、小沢氏代表選出馬問題と検審問題とは関連づけるべきではない。私は小沢支持者ではないし、政倫審等での説明を行うことなく代表選に出馬することには反対だが、検審議決問題とは全く別問題だ

陸山会不動産取得問題で第5検審が再度の「起訴相当」の議決を出す可能性は低いと思うが、仮に、それが出たとしても、「検察限りで終わらせるのではなく公開の法廷で決着すべき」という検審の判断に過ぎず、検察が「有罪の見通し」に基づいて起訴したのとは意味が異なる

従来も、検審の起訴相当、不起訴不当議決を受けて検察が不起訴処分を覆して起訴した事例の有罪率は極めて低い。「推定無罪の原則」は有罪率99%を超える検察の起訴については事実上機能していないが、検審の「強制起訴」については絶対に守られなければならない。

もし、検審で1回「起訴相当」の判断が出されたというだけで、その後検察が再度不起訴にしているのに、再度の「起訴相当」議決の可能性だけで、その被疑者は総理大臣になる資格がないとすると、11人の審査員の判断が、総理大臣のについての拒否権を持つことになる。

それは、議会制民主主義を否定するだけでなく、検察審査会制度そのものを歪めることになりかねない。小沢氏が総理大臣をめざして代表選に出馬することの是非という政治的な問題と検察審査会の議決という司法の領域の問題とは切り離して考えるべきだ。小沢氏代表選出馬問題と検審問題とは関連づけるべきではない。