五輪予選

昨日、なでしこジャパンの同点劇に感激し、続く男子A代表の三大陸トーナメント戦に喚起して興奮気味の午前中を送っていた矢先、安倍晋三(1954 921 –)首相の辞任の一報を聞き、一時呆然となってしまいました。辞任の理由については既に、テロ特措法の期限切れとインド洋での給油活動の継続問題、人事蚊帳の外説、小沢党首との会談不成立、脱税疑惑等などとともに体調問題が挙げられていますね。

おそらくは、その全てが一挙に押し寄せ、ご自分ではもう対応できなくなった、気力がなくなったということではないかと思います。気力を維持するためにはまず体調だと思いますが、立花隆さんの「メディア ソシオ-ポリティクス」 2007221日の記事に既に「政権の命取りになるか 安倍首相の健康問題」という記事がありました。



安倍内閣支持率

「朝日新聞の世論調査で、安倍内閣の支持率(37%)と不支持率(40%)がついに逆転した。このところずっと支持率は低下する一方だったのだから、いずれこうなることはわかっていたといってよい。しかし、わかっていても、それが事実となってあらわれてくると、また話は別だ。安倍首相には、相当心理的にこたえる結果だろう」。


「心理的ストレスは腸を直撃する。もともと腸に弱みをかかえている安倍首相の腸は最近悪化する一方という。一説によると(週刊現代など)、安倍首相は紙オムツを常用せざるをえない状態(括約筋の機能低下で失禁のおさえがきかない状態)にまで追いこまれているらしい」。


「先の突然の人間ドック入り(210日、慶応大学病院)はどう考えてもおかしい。かなり先までスケジュールがガチガチに入っているはずの内閣総理大臣が、突然病院に入り、しかも長時間にわたって全く外部に出てこないなどということは、大げさにいえば、国家の一大事である。なにしろ午前8時に入って、午後150分まで出てこなかったのだ。これがただの定期健康診断(官邸側の発表)のはずがない」。


「なにか相当の異常が起きていて、緊急の精密検査プラス治療が必要だったということだろうと私は解釈している。私は安倍首相の姿をテレビのニュース映像を通してしか見ていないが、それだけでしばらく前から何かおかしいという気がしていた。何がおかしいかというと、安倍首相が急に老けこんでしまったように感じられることだ」。


半落ち

一方で、妄想好きな私はどこかでまだ安倍首相を信じているところがあって、この判然としない辞任劇の中で、一つのシナリオを妄想するのです。先日、遅ればせながら「半落ち」(佐々部清監督、2003)を観ました。この映画のテーマは「あなたは誰のために生きるのか?」、「あなたは守りたい人がいますか?」、「人が壊れるとはどんなことですか?」でした。

不思議なことにこのテーマは、「あなた」を「安倍首相」に置き換えればこの辞任劇の真相に迫る質問になっています。ちょっと強引でしょうか?そして、本作品には検察と警察の裏取引という、もう一つのテーマもあります。東西冷戦時代にアメリカCIAとソビエトKGBの諜報部員の捕虜交換が行われた「グリニッカー橋」でそれは象徴されます。

そこで私の妄想です。このあまりにも不可解な辞任が何かの勢力との裏取引であったなら、全てが理解できるというストーリです。それは「拉致問題」の全面的な解決です。一国の首相が、タカ派といわれた首相が、こうした裏取引に応じたちなれば、それはそれで問題視されますが、今後の責務に打開策が見出せない首相としては、最後の妥協策としてその道を選らんだ、と。



この私の妄想を生んだニュースがあります。9/6に行われた6者協議の日朝国交正常化作業部会です。モンゴル政府迎賓館で行われた2日目の協議で、日本側は前日の国交正常化をめぐる協議で、北朝鮮側に「不幸な過去の清算」に前向きに取り組む姿勢を提示したといいます。


北朝鮮側から拉致被害者の調査再開など「具体的な行動」を引き出したい日本は美根慶樹・日朝国交正常化交渉担当大使が不調に終わったとコメントしましたが、日本大使公邸で約3時間にわたり、夕食を取りながら意見交換した後の宋日昊(ソン・イルホ)日朝交渉担当大使がやたらご機嫌だったことです。


その後、日本政府が対北朝鮮制裁の延長方針を固めたことについて、「今後も朝日間で協議していくことで合意し、それを発表したばかりなのに、制裁を延長するのは裏切りではないか」と不快感を表明することになるのですが・・・。ここに今回の辞任の真相が隠れているのではないか?いやいや、もうやめときましょう。映画の観過ぎです。