ヤバいぜっ!デジタル日本―ハイブリッド・スタイルのススメ (集英社新書)/高城 剛

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沢尻エリカとの結婚が発表され(発表?)
最近は本業と関係の無いところで大注目の高城剛の代表的な著作です。
先日は高城剛がどんな人かをご紹介しました。
本日は著書について。

内容は先端のデジタル技術と世界的なデジタル状況に触れながら、高城剛流の考察をし日本は日本人はどうやって生きていくべきか、について語られています。

彼のブログを日常的にご覧になっている方や、ごく稀にテレビに出た時、見かけた方はご存知でしょうが、この人、とにかく最先端技術を使った物に無茶苦茶精通しているんです。こんな物?何処で見つけてくるんだろう?こんなもの実用化されてるんだ!っていう物を次々紹介しては我々を驚かせるわけですが、彼の強みはそれだけではありません。
昨日のブログでも書きましたが、毎年のように1年で数百カ国を回って鍛え上げられた国際感覚と、DJから官公庁の依頼まで受けることで身につけた経済知識を活用して「今」の世界をぶった切ります。

基本的にはデジタル状況とそれ以上に大切な、それを使いこなすスタイルについて書きながら今後のデジタル情勢を解説した本です。いずれパソコンと冷蔵庫が一体化されるなんていうとんでもないことを以下のような論旨で解説したりします。
「近いうちにテレビとPCが一体化される、と言われているが、テレビは皆で楽しむもの、PCは私的にプライベートを守って使いたいもの、だからそんなふうにはなりえない。PCと一体化するならむしろ冷蔵庫で、オートに冷蔵の在庫をチェックし、足りないものを勝手にメールでオーダーするようになる」

思わず「お~!なるほど!」と思われる言説が次々と展開されていきます。
ただどうだろう?という部分もあります。彼の実体験と幅広い知識で書かれた本ですので、非常に説得力はあるのですが、一方でそれだけの本である、という言い方も出来ます。つまり一般的な「独自の体験から、何かしらのテーマを設定してそれについて丹念に調査した上で、独自の体験と知識で切る」と言った過程の内の「丹念に調査した上で」という部分が欠けてしまっているので、これ一冊で何かを学ぶ、ということが難しいとも言えます。

言い方を変えれば、クリック1つで飛べるインターネットのようなもので、多くの内容には触れていてもそのいずれもがブログの記事レベルで軽いのです。日ごろから彼のブログを読んでいる人であれば、それで充分でむしろブログをチェックしていた方が最新の情報を得られる、ということにご納得いただけると思います。

但しそういった点にも良い部分もあります。幅広い内容について独自の視点で語られているので、これを読んだことをきっかけとしてその内容について深く学ぶきっかけになります。

いずれにせよ、旬な方が旬なことを語っているので興味のある方は是非!

先日高城剛をご紹介したブログはこちら


ワードライフの読書日記


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