交渉人 (幻冬舎文庫)/五十嵐 貴久

¥680
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☆☆
ガッキーと舘ひろしが主役を務めたパパとムスメの7日間に代表されるように最近は次々と決まる映像化でのりに乗っている五十嵐貴久を一躍メジャーに押し上げた作品。のはずなんだけど、正直この作品はお奨めできません。「交渉人」というタイトルから推察されるとおり、班員とネゴシエーターのやり取りなど随所にドキドキさせられるシーンはあるし、確かに文章は上手い。
が、犯人の正体や、ラストシーンで犯人を説き伏せる主人公のロジックがあまりにありがちで、かつチープ。何の驚きも説得力もない。五十嵐貴久は作品テーマも多岐にわたっているし、文章も上手い、期待の作家ではあるものの今作は2つ☆。ただし、主役を務めるキャラクターがなかなか良く出来ているので以降シリーズ物が期待できるかもしれない。(私が未読なだけで既に出ている可能性もあるが